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2014/07/12
「ハンガリー事件と日本」読了

第二次大戦後、日本では左よりの進歩的態度が知識人の良識とされ、アメリカ流の資本主義が帝国主義の野蛮な制度、東側諸国よりも劣った社会制度と看做されていた頃、1950年代のお話。

ソ連の衛星国として東側国家の一翼を担っていたハンガリーにおいて、比較的、政府批判や多政党化に理解を示していた政治家ナジが、ソ連の政争に連動して失脚した。
後任に推されたゲレが、強硬な独裁者であったため、ハンガリー民衆が蜂起して武力闘争を行った事件が、いわゆる”ハンガリー事件”。

この事件はソ連軍の介入を招き、民衆17000人が殺害され、20万人がハンガリーから西欧諸国への亡命を余儀なくされた。

1989年にハンガリーが東側から脱却して一党独裁を放棄した際に、この事件の日は祝日と定められ、悲劇を追悼する日であると同時に、ハンガリーがソ連のくびきを脱する記念すべき第一歩を示した勇気ある日だとして、以降称えられる事となった。

今の日本では、ほとんど語られるこのとない”ハンガリー事件”であるが、当時の日本の”進歩的”知識人たちに与えた衝撃は凄まじいものだった。

なにしろ、”絶対善””絶対正義””民衆と共に歩む理想の社会制度””国家と国民の調和”の象徴とされた東欧の諸国に於いて、平和に幸せに暮らしているはずの国民が、国家の圧制に苦しんで蜂起するという、彼ら日本の知識人の常識ではありえない事が起こったわけだから、思想的に大変な混乱が生じることになった。

その際に、左右両方の知識人がどのような言論を弄してこの事件を評価したのか、どちらかと言えば著者の小島亮氏は左の理想にシンパシーを残す立場ではあるが、どちらの言い分も漏らさず、克明に記録したのが、この本、「ハンガリー事件と日本」。

まあ当時、日本の知識人といえば殆どが進歩的と言われる左よりの人たちばかりで、彼らは、”ソ連&東側諸国=正義”という理念を突き通すため、反乱を起こしたハンガリー民衆を、「無知」「蒙昧」「資本主義、帝国主義の陰謀に落ちて無駄に命を散らした愚かな連中」とけちょんけちょんに貶している。

逆に少数派であるが保守派の知識人で、当時活躍していた林達夫、福田恒存、林健太郎、猪木正道らは、「大勢の人が亡くなった悲劇」「東側の問題については今更言うまでもない事象である」という抑制が働いたためか、いくつかの新聞評論を除いて殆ど大きな発言や主張をしていないのが興味深い。
敵の失点につけ込まないという良識が働いたのかもしれない。

むしろ積極的に議論提起したのは、当時新進気鋭の警察官僚である佐々淳行で、「民衆に銃を向けるようなソ連陣営の警察官になるのは御免だ」として、当時、”高圧的””政府の下僕”として、進歩的知識人、左の論客から叩かれる傾向の多かった警察官の立場を代弁して知識人らに論戦を挑んだ。

ソ連が崩壊して、東ヨーロッパの諸国が皆、その支配権から離れていった現在を思えば、当時の進歩的知識人の無責任さ、エリート主義の思い上がり等はいくらでも指摘できると思うが、当時の言論、行動を21世紀の後出しじゃんけん的知識で裁いてもしょうがないとは思う。

むしろ、どんな思想であれ、絶対善を敷いてしまうと、人と言うのはそれに反する存在を幾らでも潰せてしまう怖い存在なのだな、と他山の石にしたい心境になる。

しかし、”ハンガリー事件”が今、あまり語られることが少ないというのは、時代が古くなって論争の当事者が多く物故しているという事もさることながら、当時の左側陣営、革新派、進歩的知識人たちの内面的衝撃が大きく、それが後代の論客達にも跡を引いているのではないか、と思わせられる。
posted at 2014/07/12 21:17:55
lastupdate at 2014/07/13 9:04:30
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