山口浩のブログ
2017-08-22T16:49:47Z
オタクなおっさんの日々の戯言
tag:www9.big.or.jp/~hiroshi1/alltop.htm,2017pplog 2
Copyright (c) 2017 , 山口浩
ガメラ2 レギオン襲来
2017-08-22T16:49:47Z
2017-08-23T01:46:55+09:00
tag:www9.big.or.jp/~hiroshi1/pplog2/displog/1001.html
2017-08-22T16:46:55Z
バビロン王氏の宅で、ボドゲをしながら「シン・ゴジラ」を観た。正直、ボドゲやりながらなので作品のディテールを判断できたとは言いがたく、十分な情報を以って評価は出来なかった。その「シン・ゴジラ」、バビロン王氏とOK氏は酷評していたが、世評は概ね良好。自分が出
山口浩
映画
バビロン王氏の宅で、ボドゲをしながら「シン・ゴジラ」を観た。正直、ボドゲやりながらなので作品のディテールを判断できたとは言いがたく、十分な情報を以って評価は出来なかった。
その「シン・ゴジラ」、バビロン王氏とOK氏は酷評していたが、世評は概ね良好。自分が出入りしている映画評価サイトでも高得点が付けられている。自分は先述の通り、十分に集中してみたわけではないので、判断は保留したいところだけれども、首都防衛の緊迫感とリアリティはかなり出ていると思われ、二氏の言うような駄作評価はしなかった。
むしろ、庵野監督らしい些事にこだわる遣り方が十分に効果を挙げていると見て、中々の力作と感じた。
政府、自衛隊、米軍が東京の危機に、どのように立ち向かうか、というリアリティを描いたものが「シン・ゴジラ」だとすると、思い出されるのが「ガメラ2 レギオン襲来」という作品。
こちらは、ソ連が北海道から上陸して南下、首都圏に迫った時、陸自がどのように防衛線を張るか、というシミュレーションが土台にあるとの事、シン・ゴジラが政略、戦略レベルでの対策を思考実験したものだとしたら、「ガメラ2」は自衛隊の戦術級対応の思考実験と言えるだろうか。
「シン・ゴジラ」に触発されて、「ガメラ2 レギオン襲来」のBDを買い、見返してみたけれど、まあ面白いわ、やっぱり!
流石に20年前の作品だけあって、特撮&CGは今の映画に比して見劣りするものの、息をもつかせぬ怒涛の展開、そして緊迫感は昨今の怪獣映画に劣るものではない、と感じた。
ちょっとだけ観て寝るつもりが、結局全編通しで見入ってしまった。「シン・ゴジラ」という一里塚が築かれた今こそ、「ガメラ 大怪獣空中決戦」でもなく、「ガメラ3 邪神<イリス>覚醒」でもなく、敢えて、「シン・ゴジラ」の先駆的存在とも言える「ガメラ2 レギオン襲来」が再評価されるべきではなかろうか、と思う。
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実写映画「銀魂」観劇
2017-07-22T21:51:52Z
2017-07-23T06:14:20+09:00
tag:www9.big.or.jp/~hiroshi1/pplog2/displog/986.html
2017-07-22T21:14:20Z
昨日は小栗旬主演の映画「銀魂」見に行ってきた。正直、ハシカン目当てで行ってきただけだけれども。そもそも論として、原作漫画の「銀魂」をほぼ、全く読んだことがないという。まあ、CSのアニマックスでアニメの再放送はたまーに見ることがあるので、予備知識が全然無い
山口浩
映画
昨日は小栗旬主演の映画「銀魂」見に行ってきた。
正直、ハシカン目当てで行ってきただけだけれども。
そもそも論として、原作漫画の「銀魂」をほぼ、全く読んだことがないという。まあ、CSのアニマックスでアニメの再放送はたまーに見ることがあるので、予備知識が全然無いわけではないが。
感想は、漫画やアニメと同じノリでギャグをやっても結構寒いだけで、空回りしてるなあ、というところ。逆に、上手いこと実写化の問題点を逆手に取ったギャグはそれなりに映えていたと思う。
チャンバラ映画としてはまあまあ良くできていた。動きを激しく見せるため&役者の剣技を補うため、カメラワークを派手に動かし、カット割りを多くする手法は正直、監督にアクション映画家として素養がないのかなと思った。
殺陣をじっくり見せるには、カメラはあんま動かさず、カット割りもあんまりしない、というのがセオリーだから。
ハシカンは衣装がぱっつんぱっつん。まあそれがいいんですけど。
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スーパーヒーロー大戦観劇
2017-04-22T15:41:02Z
2017-04-23T00:41:02+09:00
tag:www9.big.or.jp/~hiroshi1/pplog2/displog/946.html
2017-04-22T15:41:02Z
・春の東映特撮映画行ってきた。もう春は捨て枠なのかね。ゾルダくらいしか見所ないやん。だいたいライダー映画の出来としては、一年の集大成の夏映画>新旧ライダーの橋渡しの冬映画>戦隊との混戦、過去作ゲスト出演の春映画、の順番に出来が下がっていくもんだけど。今
山口浩
映画
春の東映特撮映画行ってきた。
もう春は捨て枠なのかね。ゾルダくらいしか見所ないやん。
だいたいライダー映画の出来としては、一年の集大成の夏映画>新旧ライダーの橋渡しの冬映画>戦隊との混戦、過去作ゲスト出演の春映画、の順番に出来が下がっていくもんだけど。
今年も例に漏れず。春は白倉&米村コンビのワンダーランドにするしかないか。
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「チア☆ダン」観劇
2017-03-12T12:34:28Z
2017-03-11T21:50:16+09:00
tag:www9.big.or.jp/~hiroshi1/pplog2/displog/928.html
2017-03-11T12:50:16Z
・広瀬すず、中条あやみ、福原遥、山崎紘菜、天海祐希らが出演の、女子チアダンス部映画、「チア☆ダン」を観劇。元になったのは、福井商業チアダンス部が全米大会を優勝したストーリーから。ということで、全編福井弁で物語は進む。まあ福井弁ネイティブの自分に言わせれ
山口浩
映画
広瀬すず、中条あやみ、福原遥、山崎紘菜、天海祐希らが出演の、女子チアダンス部映画、「チア☆ダン」を観劇。
元になったのは、福井商業チアダンス部が全米大会を優勝したストーリーから。ということで、全編福井弁で物語は進む。
まあ福井弁ネイティブの自分に言わせれば、かならずしも精度と言う点で首肯しかねる部分も多かったのだけれども、そもそも福井弁なんてマイナーな方言を全国区スターの広瀬すず様やら福原遥様が頑張ってくれているという事自体で感動的とも言うべきで。
ダンスについては、意外と見せ場が少ない。一年生のときの福井大会でのダメダンス、練習中のダンス、全米決勝でのダンスと、場面が少なく、下手から上手い、に切り替わるタイミングが唐突で、中間があまり見られない、というのが不満と言えば不満。
同じダンス練習映画と比較してみると、全編においてじっくりダンスをみせてくれた「フラガール」よりも、いささか不満の残る仕上がり。個々のソロの技術アップについても、あんまりフォーカスが合ってない。
反面、部活における部員の成長という点で、精神面や団結についての向上や、練習の苦労や挫折はしっかりと描かれており、近年上映された部活スポ根モノとしては、「スウィングガールズ」やら「KANO」といった映画よりも、筋立てが優れていると感じた。
あと、全編福井が舞台な割には、ロケは新潟でやってるので、明らかに福井より都会です。どう見ても福井駅前や足羽川には見えません。舞台となる学校は新潟ロケでしょうがないと思うけど、町並みの場面は福井に撮影に来てくれればよかったのに・・・。
あとはせっかく福井を舞台にしているんだし、新潟にロケに来てるのだから、雪の場面を増やしてもよかったんじゃないか、と思う。屋外の雪、室内の猛特訓とか、絵的にも栄えたんじゃないかな、と。
なんだかんだ言って、広瀬すず、中条あやみ、福原遥、山崎紘菜らのレオタード姿がたっぷり見れたので、ヘンタイオヤジ的には大満足です。←(腐れ外道)
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仮面ライダーエグゼイド映画
2016-12-11T15:56:21Z
2016-12-12T00:55:57+09:00
tag:www9.big.or.jp/~hiroshi1/pplog2/displog/889.html
2016-12-11T15:55:57Z
・久々に仮面ライダーの映画を観劇。ストーリーはライダー4世代同居なのでそれなりの混乱ぶりだけど、近年ではまあまあか。もうちょっとウィザードの扱いをクローズアップして欲しかったが。鎧武はあんなもんでいいや。アクションは坂本浩一監督らしく定評のあるところだ
山口浩
映画
久々に仮面ライダーの映画を観劇。ストーリーはライダー4世代同居なのでそれなりの混乱ぶりだけど、近年ではまあまあか。もうちょっとウィザードの扱いをクローズアップして欲しかったが。鎧武はあんなもんでいいや。
アクションは坂本浩一監督らしく定評のあるところだけど、今回は特に気合の入ったシーンが目白押し。平成には珍しく火薬の量も多いし、近年まれに見る激しいアクション映画に仕上がっている。
東映のお色気担当と言い切るさかもっちゃんらしく、敵の女幹部役の山本千尋の使い方も完璧で、グダグダになりがちな冬のライダー映画にしては完成度がかなり高かった。
上記にも書いたが、ニンニンジャーのゲスト出演時よりも遥かに山本千尋の活躍ぶりは凄まじく、せっかくこれだけアクションのできる女優さんがいるのだから、同種の人を集めてマジで何かやって欲しいところなのだが。
山本千尋はじめ佃井皆美、武田梨奈、土屋太鳳あたりも集めてチャーリーズエンジェルの向こうを張れる作品が見てみたい。
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「聖の青春」観劇
2016-11-19T14:18:46Z
2016-11-19T23:16:43+09:00
tag:www9.big.or.jp/~hiroshi1/pplog2/displog/871.html
2016-11-19T14:16:43Z
・映画「聖の青春」観劇。ネフローゼという難病を患いながら、命を削って将棋に挑み、名人位の見えるまでに昇級しながら膀胱癌のため29歳で夭折したプロ棋士村山聖八段の伝記映画。同名の伝記小説の映画化。村山が七段昇格を果たした1994年、同世代の羽生善治は将棋
山口浩
映画
映画「聖の青春」観劇。
ネフローゼという難病を患いながら、命を削って将棋に挑み、名人位の見えるまでに昇級しながら膀胱癌のため29歳で夭折したプロ棋士村山聖八段の伝記映画。同名の伝記小説の映画化。
村山が七段昇格を果たした1994年、同世代の羽生善治は将棋七大タイトルのうち5つを制し五冠王となっていた。羽生との戦績がほぼ互角の村山は、病弱な自分の体で名人を制するには出来るだけ早く打倒羽生を達成することだと思い、本拠地を関西から羽生の在籍する関東に移そうとする。周囲は心配するが、師匠の森だけは理解を示し、村山を東京へ送り出す。
以下感想。
村山の将棋の強さに説明的な描写が無いので、どれだけ強いか実感がわかない。それは羽生も同じだけど、羽生はタイトル戦勝利の描写が何度かあるから、「ああ、強いんだろうな」という風になんとなく分かるけど。
羽生とほぼ互角の戦績を残した村山聖の将棋の強さというものがイマイチ伝わりにくくなっている。
あと、エピソードが散発的なのと、微妙に端折ってるところがあって、「このエピソード、ここで切ったか、勿体無い」というシーンが多い。森が体温計測るところとか。
それでも鬼気迫る劇中終盤の村山に迫力を感じるのは、松山ケンイチと羽生役の東出昌大の熱意、そして村山聖という棋士そのものの生き方に心打たれるからではないかと思う。
逆に言えば、脚本や監督にはちょっと弱点を感じる。
あと、村山の師匠、森信雄七段役のリリー・フランキーの演技が力が抜けてて凄いいいと思った。
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「海難1890」見る
2015-12-20T03:56:38Z
2015-12-20T00:57:53+09:00
tag:www9.big.or.jp/~hiroshi1/pplog2/displog/715.html
2015-12-19T15:57:53Z
・映画「海難1890」見る。1890年にトルコから日本に使節団として使わされたトルコ軍艦エルトゥールル号が、帰路に和歌山県沖で台風直撃で沈没し、地元住民が必死で救護に当たった故事と、1985年のイランイラク戦争のとき、日本人の国外脱出を助けたトルコの話
山口浩
映画
映画「海難1890」見る。
1890年にトルコから日本に使節団として使わされたトルコ軍艦エルトゥールル号が、帰路に和歌山県沖で台風直撃で沈没し、地元住民が必死で救護に当たった故事と、1985年のイランイラク戦争のとき、日本人の国外脱出を助けたトルコの話を描く。
力作で迫力はあり、救護シーンもなかなかリアル。安心の東映特撮。
ただ、どうもヒロイック、ロマンチックを全面に推し過ぎている様な気が。
事実自体が凄いことなのだから、もう少し抑えたトーンで演技しても良かったのではないかと思う。
特に内野聖陽さんとか。内野さんは誰やっても内野聖陽になりつつあるな。ミヤコ蝶々か。
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で、見た映画
2015-09-21T15:41:26Z
2015-09-22T00:41:26+09:00
tag:www9.big.or.jp/~hiroshi1/pplog2/displog/670.html
2015-09-21T15:41:26Z
・で、先頃の記事で見た映画とは、「ピクセル」。うーん、まあまあ面白かったけど、アベレージぐらいか。中身が能天気で深刻なテーマも何も無いのは、そういう作りの映画だからいいとして、万人のノスタルジーを具現化しようとすると、素材が最大公約数的になってしまうの
山口浩
映画
で、先頃の記事で見た映画とは、「ピクセル」。
うーん、まあまあ面白かったけど、アベレージぐらいか。
中身が能天気で深刻なテーマも何も無いのは、そういう作りの映画だからいいとして、万人のノスタルジーを具現化しようとすると、素材が最大公約数的になってしまうので、生涯ニッチマーケットを自認する身としては100%のシンクロというのは無理になってしまう。
しかも「センチピード」はよく知らんし・・・。
自分のフェイバリットと言えば、セガの体感ゲーム「スペースハリアー」「アウトラン」「アフターバーナー」くらいの世代か。
仮に映画中のメイン素材であるゲームと同世代に限っても、「スタージャッカー」とか「トランキライザーガン」とか「ボーダーライン」だとか「忍者プリンセス」だとか、セガ系に偏るのよね。
さらにPCゲーム系にも思い入れがあるし。
そんな中、王道のパックマンとかギャラガ持ってこられても、「まあそこらへんがメインになるよねえ」的感想しか持てないのが、ノリの不十分さの理由にもなってる訳で。
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映画「KANO」見る
2015-01-25T17:03:26Z
2015-01-25T21:08:24+09:00
tag:www9.big.or.jp/~hiroshi1/pplog2/displog/554.html
2015-01-25T12:08:24Z
・一時期某巨大掲示板のスレッドで、しつこいほど宣伝コメントが入っていた映画、「KANO」を見てきた。某掲示板での、ああいう荒しに似たような宣伝行為は、かえってこの映画の価値を低めるものだと思うが、案外、宣伝のふりをしたネガティブキャンペーンなのかも知れない
山口浩
映画
一時期某巨大掲示板のスレッドで、しつこいほど宣伝コメントが入っていた映画、「KANO」を見てきた。
某掲示板での、ああいう荒しに似たような宣伝行為は、かえってこの映画の価値を低めるものだと思うが、案外、宣伝のふりをしたネガティブキャンペーンなのかも知れない。
映画自体は、良作であることを前々から知っていたので日本公開された暁には必ず見るつもりでいたのだが。
ストーリーは、台湾が日本統治されていた時代。一応日本国の領土であるので、台湾の学校にも中学野球(今の高校野球)に参加する資格があり、台湾大会で優勝したチームは、本戦である甲子園大会に参加する権利を得ていた。
しかし地方大会の実際は、野球が比較的早く根付いた台湾北部の学校が圧倒的に優位で、それも日本人選手のみで編成された中学ばかりだった。
台湾南部、嘉義農林学校の野球部は、公式戦に一勝もできない弱小部だったが、名門松山商業で名監督だった近藤兵太郎が着任することにより、みるみる生まれ変わっていく。
彼は、野球部の部員を、漢民族、日本人、台湾現地人という三民族混成で組織し、それぞれに適材適所で起用、着実に実力を蓄えていく。
そして一気に台湾での強豪中学にのし上がり、旋風を巻き起こす。ついには・・・
てな感じ。基本は実話。脚色もあるけど。
長い映画。3時間5分すよ。
でも退屈はしない。
ただ、前半の鍛えてるシーンはちょっとエピソードの羅列で、「こういう鍛え方をしたからここが強化された」とか「選手が実力をつけているのを実感している」シーンが少なく、あまりチーム強化に説得力がないような気がした。
また、全編にわたり、台湾映画の脚本の特性か、必要以上に説明的な台詞が多く、興ざめするシーンがあったことも。
自分、歳とって最近は涙もろくなっているので、こういう感動モノの映画観ると泣いちゃうかな、と思ったのだが、案外、上記のような理由から涙を流すような失態はなかった。
後半、試合のシーンに入ると、野球というスポーツの特性上、ストーリーの流れがきれいに纏まって試合展開に集約されるので、そこからは手に汗握る面白さ、ぐいぐいと映像に引き込まれていき、実際の試合を見ているかのような臨場感。
試合展開の意外さに、恥ずかしながら、思わず「あっ!」と小さい声を上げてしまう瞬間もあり、白熱した筋書きが存分に堪能できた。
前半の纏まらない散文調の映像と、後半のリアリズム溢れる試合展開とのギャップが大きく、満点付けられる、という風情の映画ではないのだが、間違いなく良作ではあるので、観て損はしないと思う。
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実写映画化
2014-09-20T19:10:42Z
2014-09-21T04:10:42+09:00
tag:www9.big.or.jp/~hiroshi1/pplog2/displog/489.html
2014-09-20T19:10:42Z
・「地獄先生ぬ〜べ〜」が実写映画化とのこと。あんまり原作読んでないんですけれども、先生が活躍しなくとも、生徒が3人くらい変身してくれれば事件解決しそうな気がする。鎧武とメテオとゴーカイグリーンか。
山口浩
映画
「地獄先生ぬ〜べ〜」が実写映画化とのこと。
あんまり原作読んでないんですけれども、先生が活躍しなくとも、生徒が3人くらい変身してくれれば事件解決しそうな気がする。
鎧武とメテオとゴーカイグリーンか。
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「仮面ライダー大戦」観劇
2014-03-29T09:34:31Z
2014-03-29T18:33:55+09:00
tag:www9.big.or.jp/~hiroshi1/pplog2/displog/375.html
2014-03-29T09:33:55Z
・春休み映画、「平成ライダーVS昭和ライダー 仮面ライダー大戦」を観劇。春休み封切り日で土曜日だったが、入りは三分〜四分といった程度。しかしまあ、DVD、BD化前提のソフトとしてはこんなもんか。安定した固定客もいるだろうし。自分みたいな(笑)。内容は相変わらず...
山口浩
映画
春休み映画、「平成ライダーVS昭和ライダー 仮面ライダー大戦」を観劇。
春休み封切り日で土曜日だったが、入りは三分〜四分といった程度。しかしまあ、DVD、BD化前提のソフトとしてはこんなもんか。安定した固定客もいるだろうし。自分みたいな(笑)。
内容は相変わらず白倉米村コンビらしい冗長、拡散したシナリオ。これは両者の責任ではないかも知れんが、キョウリュウジャーとトッキュウジャーを突っ込んだことでさらに取り留めのない物語になってしまっている。
全員集合だと個々の戦闘扱いが雑になるし、特にモノホンの役者が使えない過去ライダーに関してはその傾向が強くなりがち。
とはいえ、今回は、顔出しで本郷猛、神敬介、村雨良、乾巧、草加雅人、門矢士、左翔太郎、操真春人を突っ込んでいるし、各々が思い入れを込めてそれぞれを熱演しているので、十分に見応えのあるものには仕上がっている。
電王モモタロスも声は本物だしね。電王はこういうとき便利やわー(笑)。
特に今回はファイズ系にかなり尺を取ってくれているので、それはありがたい。映画内のファイズの解釈は、井上脚本の本編と違いも多いが、まあそこまで目くじらたてることもあるまい。
それより、今のCG技術で、ファイズの格好良さをちびっ子にお届けできるのが非常に好ましいと思う。まあそれは昭和ライダーの1号、X、ZXにも言える事ではあるが。
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ラッシュ観劇
2014-02-09T15:50:58Z
2014-02-09T22:26:03+09:00
tag:www9.big.or.jp/~hiroshi1/pplog2/displog/355.html
2014-02-09T13:26:03Z
・映画「ラッシュ」観劇。70年代F1に関心を持つ者で、この映画を見て冷静でいられる人間がどれだけいるのだろうか。ニキ・ラウダとジェームス・ハントという二大レーサーの激しい角逐に主眼を置き、ドラマも二人を中心に展開していくものの、70年代F1のアイテムの数々が
山口浩
映画
映画「ラッシュ」観劇。
70年代F1に関心を持つ者で、この映画を見て冷静でいられる人間がどれだけいるのだろうか。
ニキ・ラウダとジェームス・ハントという二大レーサーの激しい角逐に主眼を置き、ドラマも二人を中心に展開していくものの、70年代F1のアイテムの数々が、スクリーンを横切っていく。
F3時代にハントと戦友だった天才デザイナー、ハーベイ・ポストレスウェイトや、ラウダのチームメイトだったクレイ・レガツォーニらが劇中に顔を出し、その他エンツォ・フェラーリ等も登場。
名前だけではあるが、ジャッキー・イクス、マリオ・アンドレッティ、カルロス・ロイテマン、ヨッヘン・マスら往時のドライバーも台詞の中に飛び交っている。
マシンについても、ラウダ、ハント、二人の駆るフェラーリ312TとマクラーレンM23も去ることながら、JPSカラーのロータス77、ティレルの”たいれる”6輪車、その他マーチやリジェといったライバルカーたちも、サイドバイサイドでしれっと登場してくるのだから、こりゃ凄い、となる。
クライマックスは雨が降りそぼる富士スピードウェイ、富士山麓で3ポイントを賭けて両雄激突という名シーン。深く雲の垂れ込める富士山をバックに、76年度のF1マシンのエキゾーストノートが響くという最高の舞台。
リアルタイムにこの時代のF1を体感していた世代ではないのだが、F1ブーム時に貯めた知識が脳汁でろでろ。
こんなもん冷静に批評できるわけがない。アドレナリン出っ放しですわ。
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CS放送で
2013-07-24T16:34:28Z
2013-07-24T23:13:36+09:00
tag:www9.big.or.jp/~hiroshi1/pplog2/displog/210.html
2013-07-24T14:13:36Z
・一応加入しているCSにて(笑)、こないだなんとなく放送を眺めていたところ、「幻魔大戦」と「陽暉楼」という映画を連続で視聴(笑)。「幻魔大戦」は小生、当時11歳ながら劇場に見に行ったという懐かしさも手伝って、結構熱心に見入ってしまった。今となっては糞チン
山口浩
映画
一応加入しているCSにて(笑)、こないだなんとなく放送を眺めていたところ、「幻魔大戦」と「陽暉楼」という映画を連続で視聴(笑)。
「幻魔大戦」は小生、当時11歳ながら劇場に見に行ったという懐かしさも手伝って、結構熱心に見入ってしまった。
今となっては糞チンケな物語で、アニメ文化を重層的に積み上げてきた日本のオタ界からすれば、むしろ低く評価されている作品ではあるのだが、視聴した当時は非常に恐ろしく、戦慄を覚えたものだった。
無論自分がまだ子供だったという事もあるのだが、主人公と超能力集団以外の登場人物は、全て敵の幻魔と主人公集団に蹂躙される存在であり、その頃からどう考えても主人公的なキャラじゃないな、とうすうす感じていた自分にとって、脇役がこっぱ微塵に叩き潰されていく様子を見るのは、なかなかに辛かった(恐かった)という思い出がある。
この映画見て、主人公サイドに立って選抜される自分を夢見た人もいたそうだが、よくもまあ。自分的には想像できない精神的活力だと思う。
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刑事コロンボ「秒読みの殺人」について
2013-07-14T19:04:07Z
2013-07-04T23:03:11+09:00
tag:www9.big.or.jp/~hiroshi1/pplog2/displog/194.html
2013-07-04T14:03:11Z
・刑事コロンボの話、今回は「秒読みの殺人」について。比較的オーソドックスなコロンボらしい展開の話だが、これも色々言われている作品でして。以下あらすじ。 TV局のロサンゼルス支局長を務めるマーク・マキャンドリューが、ニューヨーク支局に栄転する事となった。愛
山口浩
映画
刑事コロンボの話、今回は「秒読みの殺人」について。
比較的オーソドックスなコロンボらしい展開の話だが、これも色々言われている作品でして。
以下あらすじ。
TV局のロサンゼルス支局長を務めるマーク・マキャンドリューが、ニューヨーク支局に栄転する事となった。愛人として、ビジネスでは片腕としてマークを支えてきたTVプロデューサーのケイ・フリーストンは、マークとともにニューヨーク支局でのポストを期待し、そうでなければロス支局での地位向上を望む。
しかし、マークはケイとの関係清算を決断し、ビジネス的にも今後は不要、尚且つ昇格させるにも能力不足と言い放ち、ケイを激怒させてしまう。
復讐を誓ったケイだが、上昇志向の強い彼女は、自分を容疑圏外に置くことを画策し、秒単位でのギリギリのアリバイ工作を図り、マークを亡き者にしようと挑むのだが・・・。
まあねえ。色々言われる理由もわかるんですよ。
以下それなりにネタバレ。
まあこのマークと言う奴は、はっきり言って糞野郎で、ケイが激怒する理由もわかります。
先進のアメリカとはいえ1970年代でまだまだ男性が支配的な社会、そこで出世に不倫にもがくキャリアウーマンのケイは、必死かつある意味健気で視聴者の心を打つ。
だから、展開がコロンボらしくないんじゃないのー?という意見多数。
余裕たっぷりの上流階級が自分の欲得づくで殺人犯して、それをブルーカラーのコロンボがやっつけるという点に、”刑事コロンボ”の爽快感があったわけで。
それを、いかに高給取りとはいえ、刑事と同じくサラリーで働くTVプロデューサーが、そこまでエグゼクティブかいな、と。
まあ、日本のTVプロデューサーは大したエグゼクティブらしいが(笑)、億万長者がゴロゴロのアメリカでは、それくらいの地位ではセレブとは到底呼べまいよ。
しかもケイはまだまだ出世途上で、「ようやくここまで這い上がってきたのに・・・!」という悲壮感たっぷり。
もともとピーター・フォークはセレブ犯人を苛め抜くような演技をして、視聴者のブルーカラーから拍手喝采を受けていたのだが、それを日本人好みに柔らかくオブラートに包んだ小池朝雄さんの吹き替えを以ってしても、この回では、捜査の熟達した名人が犯罪初心者の小娘をイタぶる!感が突出しすぎて、逆に可哀想になってしまうという。
最後の追い詰め方もいつものコロンボ流儀で見事なトリックなのだが、もう、ここまでくると、横綱が前頭十枚目あたりを正面からガッチリ受け止めて、豪快に上手投げ繰り出すような一方的な試合展開、「もうやめて!ケイちゃんのライフは零よ!」的な悲惨さになってしまうので、いまいち人気がないのも分かる作品ではある。
1970年代も後半に入り、コロンボのスタッフも徐々に入れ替えが進んで、ウーマンリブその他の世相に敏感になり、リアリティ溢れる犯人像を追求した結果、どうしてこうなった!的な結末になってしまった訳ではあるが、庶民離れしたエグゼクティブという存在自体が一般的な感覚では非現実的になってきて、コロンボの世界も様変わりせざるを得なかった、ということなのかも知れない。
とはいえ、そういったバックボーンの部分をバッサリ度外視して本格推理的な視点で見ると(笑)、犯人の追い詰め方はなかなか良くできたトリック。
過去のコロンボで使われている手法の応用ではあるのだけれど、演出が巧く、それとはなかなか気付かせない作りになっているので、コロンボの狙いが分かった時の面白さは十分にある。
犯人の造形としては異色作なんだけど、ミステリとしての面白さは(旧作末期であるにも関わらず)コロンボらしい典型的な作品。
コロンボを本格推理としてみる自分のような一派から見れば、十分評価できる作品ではある。
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刑事コロンボ総論
2013-07-09T12:04:30Z
2013-07-09T21:04:30+09:00
tag:www9.big.or.jp/~hiroshi1/pplog2/displog/197.html
2013-07-09T12:04:30Z
・刑事コロンボ単一話のレビューはとりあえず打ち止めにしたので、ざっくりその他注目作分類。ミステリ史上に残る最高傑作「二枚のドガの絵」隙の無い傑作「死者の身代金」「権力の墓穴」突出した意外な結末「殺人処方箋」「野望の果て」「逆転の構図」コロンボらしい追い
山口浩
映画
刑事コロンボ単一話のレビューはとりあえず打ち止めにしたので、ざっくりその他注目作分類。
ミステリ史上に残る最高傑作「二枚のドガの絵」
隙の無い傑作「死者の身代金」「権力の墓穴」
突出した意外な結末「殺人処方箋」「野望の果て」「逆転の構図」
コロンボらしい追い詰め方が秀逸「指輪の爪あと」「パイルD-3の壁」「溶ける糸」「白鳥の歌」「歌声の消えた海」「美食の報酬」「攻撃命令」
弱点も多いが捨てがたい魅力有り「もう一つの鍵」「死の方程式」「悪の温室」「ロンドンの傘」「意識の下の映像」「歌声の消えた海」「魔術師の幻想」「ルーサン警部の犯罪」「死者のメッセージ」
あとは個人の好みもあるので好き好きで。
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刑事コロンボ「さらば提督」について
2016-04-01T20:18:22Z
2013-07-07T20:48:34+09:00
tag:www9.big.or.jp/~hiroshi1/pplog2/displog/195.html
2013-07-07T11:48:34Z
・個々の作品論はこれで打ち止めにしようと思っている”刑事コロンボ”の話題。今回も、あんまり評判のよろしくない「さらば提督」について。こいつに関しても出来るだけ弁護したい(笑)。以下あらすじ。”提督”の異名を持つ個人用クルーザー造船会社のオーナー、オーテ
山口浩
映画
個々の作品論はこれで打ち止めにしようと思っている”刑事コロンボ”の話題。
今回も、あんまり評判のよろしくない「さらば提督」について。こいつに関しても出来るだけ弁護したい(笑)。
以下あらすじ。
”提督”の異名を持つ個人用クルーザー造船会社のオーナー、オーティス・スワンソンは、利益優先の経営を行う娘婿チャーリー・クレイのやり方に反発し、酒びたりの娘、ジョアナにも愛想を尽かしていた。
オーティスは、会社に対する愛着を失い、老後を別の夢に委ねようと考えていた。
義父の考えに危機感を抱いたチャーリーは、その夜、オーティス宅を訪れる。
そして、殴打に使用されたヨット用索巻き棒の血液を拭き取り、オーティスの死体を彼の帆船に乗せる。
チャーリーは、オーティスが愛用する帽子とジャケットを着こんで帆船を出向させ、沿岸警備隊にわざと姿を見せて死亡時間を偽装し、海の真ん中に至ると事故死を装って義父の死体を海に放り込んだ。
自分は潜水着で海岸へ戻ると、何食わぬ顔でそのまま自宅へ戻ったが、翌朝、”提督”の行方不明を受けて、捜査に乗り出したコロンボがチャーリー宅を訪れる。
これは全面擁護したい!
以下、これもネタバレ度合い強し! 未見の方注意。
コロンボには、犯人役の常連さんという俳優がいて、代表的な御仁だと、3度の犯人を演じたジャック・キャシディ、ロバート・カルプ、2度の犯人役を演じたパトリック・マクグーハンなどがいる。
新・刑事コロンボにてもマクグーハンは犯人役を再演しているし、旧作で犯人を演じたマーク・ハミルトンやウィリアム・シャトナーも新シリーズで犯人役をまた演じている。
日本の感覚で言えば、脇役ならまだしも、ゲストになるような有名俳優さんが同じシリーズで何度も別人として犯人を演じるというのは、かなり違和感を覚える。
古畑任三郎で例えると、小林稔侍さんや石黒賢さんが別役の犯人として二回、三回登場するようなモンで。木村拓哉氏が二度出てるけど、二度目はちょっと変則的な回だったし。
この違いは、日本ではタレントはキャラ売りしているけれども、アメリカでは演技売りしているという点から生まれるものなのかも知れない。
しかし、その流れで、コロンボでは過去に犯人役で出演していたゲスト俳優が、再度出演してきたら、視聴者としては「あ、この人また犯人役を再演か」と思うわけで。
「さらば提督」でも、以前に「歌声の消えた海」で犯人役を演じたロバート・ヴォーンが再登場、この段階で、みんな「あ、またこの人が犯人役だ」と思うはずである。
しかも、凶器の血痕を拭き取り、事故死に見せかけるような工作までやってのけるのだから、誰が見たって、こいつが殺したな、と。
しかしよく見てみると、犯行後の後始末シーンは丁寧に描かれ居ているけれども、肝心の殺人シーンは全く映されていない。
そして、みんながロバート・ヴォーン演じるチャーリーとコロンボの対決に注目しているところで、なんということでしょう、そのチャーリーが殺されちゃうわけで!
視聴者激震、こんな展開ありか!?と。
そして一気に、「という事は、いったい誰が犯人なのだ?」というフーダニット(犯人当て)になだれ込み!
視聴者への引っかけというのは、過去にも何回かやらかしているコロンボではあるが、本作が最大最強の引っ掛けトリックだと思う。
そして、その驚きが冷めやらぬまま、関係者を集めた謎解きシーンへ。
コロンボはたった一つの手がかりから、論理的に犯人は誰か、という結論を導き出す。
このロジックもなかなか見事なもので、たった一つの手がかりから事件解決まで持っていく、と言う展開は、英米推理小説の黄金時代に発表された某作を髣髴とさせる切れ味の鋭さである。
例によって「物証なし!」「確証なし!」「たった一つのキーワードから犯人断定しても逮捕できないじゃん!」というごもっともな意見で否定的に言われるパターンの結末なのだが、ぶっちゃけ、コロンボは刑事モノでも逮捕劇でもねえんだよ!!という無茶苦茶な極論を断言(笑)。
コロンボこそは、1960年代以降無風地区だった米国本格推理小説の正統派後継者で、ヴァン・ダイン、エラリー・クイーン、ディクスン・カー(カーは半分英国に足突っ込んでるけど)、レックス・スタウト等の、本格スピリットを最良の形で受け継いだ名探偵なのだ、と。
そういうコロンボが、倒叙の枠を突き破ってフーダニットに回帰するというのはむしろ自然な展開で、「倒叙でなければダメ!」という意見には何とも首肯しかねる。
また最後の犯人当てのロジックも、本格推理小説にて探偵が駆使するロジックとしては十分なものなのだが、”刑事コロンボ”という警官の逮捕劇と見てしまうと、不足になってしまうという感じ。
まあこちとら本格推理の末裔としてコロンボを見ているので、別に全然気にしないのだが、そうはいかないのが警官モノの辛いところ。
だけどねえ、自分はいい作品だと思うんだよな、「さらば提督」。
毎回こんな展開ばっかりというのなら話は別だが、たまに視聴者の裏をかくストーリーがあっても全然OK。
いちおう、コロンボシリーズのセオリーで、冒頭にXXにXXしてくるXXがXX、という展開は、本作でもきっちり遵守されている。
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刑事コロンボ「二つの顔」について
2013-07-03T15:38:48Z
2013-07-02T21:15:05+09:00
tag:www9.big.or.jp/~hiroshi1/pplog2/displog/192.html
2013-07-02T12:15:05Z
・刑事コロンボの話題、 このブログでの6作品目は、「二つの顔」。本作にはアンチのような人すらいる問題作。さて、擁護論陣を張りますか(笑)。以下あらすじ。富豪クリフォード・パリスは老境の身ながら、身体壮健、トレーニングに励む毎日で、趣味を同じくするうら若き...
山口浩
映画
刑事コロンボの話題、 このブログでの6作品目は、「二つの顔」。
本作にはアンチのような人すらいる問題作。さて、擁護論陣を張りますか(笑)。
以下あらすじ。
富豪クリフォード・パリスは老境の身ながら、身体壮健、トレーニングに励む毎日で、趣味を同じくするうら若き美女、リサ・チェンバースとの婚約を済ませていた。
結婚前日、ハサウェイ弁護士や甥のデクスターが訪れて、結婚を祝福するが、その夜、クリフォードはトレーニングルームで運動中に死亡している所をリサに発見される。
一見、自転車漕ぎ器でエクササイズ中の心臓発作かと思われたが、捜査を担当したコロンボはいくつか不審な点を発見、パリスの遺体を解剖に回す。そこで明らかになったこととは・・・。
これねえ。自分、二見書房のノヴェライゼーションを先に読んじゃったのよ。そしたら何も面白くないんだ、これが。
映像を先に見るのが正解だね。きっついノヴェライゼーションだった、あれ・・・。
いつもに増して、ネタバレ成分高し。未見の人注意!
倒叙推理の場合、犯人が誰なのかは視聴者も最初から判っていて、その上で探偵役とどう対決していくのか、そこが見ものとなっている。
コロンボも倒叙パターンのミステリであるからにはそれが通例で、この作品も他回と同じく、犯行の場面は映像にはっきりと描かれている。
視聴者の誰もがいつものコロンボを堪能し、いかに甥のデクスターがコロンボに追い詰められていくのか、そこに注目してる矢先、デクスターの双子の兄、ノーマン登場。デクスターとそっくり、区別つきまへーん。どっちが犯人か、わかりまへーん。
すれっからしのコロンボファン、驚愕。いきなり倒叙から、フーダニット(犯人当て)に方向転換!
これがまずもの凄い仕掛け。コロンボマニアを嘲笑う、第一の爆弾!
だから、これは、予備知識なしで見た方が絶対に面白い。尚且つ、コロンボの普段の作風に慣れ親しんだファンであるほど、「やられた!」となる。
しかも、刑事コロンボの冒頭フォーマットに則った形で、視聴者を出し抜くという高等技術。
そして、解決編で第二の爆弾、優れたロジックでコロンボが犯人を導き出す。ここの論旨展開もお見事で、いつものコロンボらしい優れた頭脳の冴えを披瀝してくれる。
この解決方法は、凡百の刑事ドラマ、二時間サスペンスには到底真似の出来ない、ミステリマニアの集積らしい”刑事コロンボ”の真骨頂を十分に発揮している。
この作品を、「倒叙じゃないから嫌い。コロンボらしくない」という人もいるが、刑事コロンボは、羊の皮を被った狼というか、倒叙の皮を被ったバリバリの本格推理ドラマというか。だからして、コロンボに於いては、倒叙がフーダニットに逸れるというのは、実はちょっと先祖返りをしているだけの話で、コロンボの推理ドラマとしての本質をいささかも損ねる事のない、トリッキーさに満ちたケレン味溢れるバリアントの一種なのだという事を、自分は強く主張したい。
それに、この回以降毎回フーダニット化したというならともかく、以後の回では再び倒叙推理に回帰するわけだから、たまにはこういうお遊び回があってもいいし、むしろ、よくこんなストーリーを思いついたなあ、と心底驚き感心してしまうわけだが。
”倒叙”という目に見えるフォーマットにこだわると、コロンボの本質を見失う。最高にトリッキーな本作は、まあ傑作とは呼べないが、十分に秀作と呼べるものであると確信する。
さあ、真犯人は誰だ!
ところで、なんで傑作とまでは呼べないかというと、まあ例によって物証ほどんどないからです(笑)。でも、個人的には、映像作品の方を先に見ていたら、存分に楽しめた作品だと思う。
つくづく、二見書房がうらめしい(笑)。
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刑事コロンボ「愛情の計算」について
2013-07-02T16:16:31Z
2013-06-30T21:35:23+09:00
tag:www9.big.or.jp/~hiroshi1/pplog2/displog/188.html
2013-06-30T12:35:23Z
・駄作シリーズは後々取り上げるつもりだったんだが・・・。「毒のある花」か「アリバイのダイヤル」あたり・・・・。赤かぶ検事氏よりリクエストが入ったので、一応取り上げてみる。もともとこのブログでコロンボを取り上げたのは、評価の分かれるいくつかの話を、本格推
山口浩
映画
駄作シリーズは後々取り上げるつもりだったんだが・・・。
「毒のある花」か「アリバイのダイヤル」あたり・・・・。
赤かぶ検事氏よりリクエストが入ったので、一応取り上げてみる。
もともとこのブログでコロンボを取り上げたのは、評価の分かれるいくつかの話を、本格推理の目から積極的にプラス評価しよう、というのが主眼にあったので、正直、駄作は後々に一つくらい取り上げるだけで止めておこうと思っていたのだが。
まあ、上記二タイトルに負けず劣らず、初期コロンボシリーズの中では珍しい、トップクラスの駄作。第一シーズンの「ホリスター将軍のコレクション」もなかなかの質落ちだが、あれは謎解き部分が壊滅的なだけで、話はまずまず見られるので、それに比べても今上げた三タイトルは問題作である。
もっとも、”新・刑事コロンボ”では、これくらいのレベルの作品が目白押しなわけだが。困ったもんだ。逆に言えば、旧シリーズでは、上に挙げたいくつかのような駄作は、本当に少数派だという事。
以下あらすじ。
政府関係者にも情報を提供する優秀なシンクタンクを運営する所長のマーシャル・ケイヒルだが、息子ニールは親に似ずいまひとつ不出来な男で、ケイヒルは延々と悩まされていた。
それでもニールの書いた論文が晴れて顕彰されることとなり、研究者としての独り立ちに目処が付いたと思われた。
その矢先、ケイヒルは、同僚のニコルソン教授から、ニールの論文が盗作であることを告げられる。
ニコルソンから、受賞辞退を行ない、盗作の公表を行わない限り、こちらから暴露を行うとの宣告を受けたケイヒルは、息子の将来を危惧し、口封じのためにニコルソンの殺害を行う。
麻薬中毒者の錯乱した上での犯行という風に偽装を行ったケイヒルだが、捜査に着手したコロンボは、次々と不審な点を発見する。
リンクとレビンソンの愛弟子とも言える、コロンボシリーズで優秀な脚本をものしているスティーブン・ボチコがライティングに参加している割には、グッダグダなストーリー。
以下、ネタバレそれなりにあり。
推理小説家の山村美紗女史は、新発売の家電などを殊の外好み、新発売のツールがあるとすぐに買い揃えたという話だが、理由は、その品物が、小説の中にトリックとして織り込めないかどうか、考えるためだったという。
コロンボの製作方もこの手の新しいガジェットは割と好む方で、その当時その当時で開発された新発明を、比較的作中に盛り込む方である。
こういう事柄は推理モノの実作家としては、ある意味、性癖、手癖のようなものなのかも知れない。
本作もそういう感がいささかあり、当時本格採用されはじめたコンピュータによる重要事象のシミュレーションとか、人の労働を完全に代替するロボットとか、そういうものが時代を感じさせる内容になっている。
また、そのロボットが、映画「禁断の惑星」で使われたロビーだったり、そのロボットを操る天才少年の名前が”スティーブン・スペルバーグ”だったり、ケイヒルを演じたホセ・ファーラーが、アカデミー賞俳優だったりと、映画ファンならニヤリとする設定で満ちている。
って、オイ! その映画ファンに対するニヤリというお遊びだけで乗り切ろうとしただろ!
という作品・・・・。
スピルバーグは、コロンボの第三作であり、レギュラーシリーズ第一作だった「構想の死角」を監督した関係者であり、しかもそれが監督デビュー作だったというのだから、コロンボスタッフの慧眼さが分かるというものだが、撮影当時、彼はスタッフからからかい混じりに”天才少年”と呼ばれていたそうで、本作の”天才少年スペルバーグ”というのは完全に内輪ウケパロディだった訳。
まあ内輪ウケパロディはコロンボ全体にそこかしこ見えるので、そういった点を探すのもファンの楽しみだったりするのだが、「愛情の計算」並にシナリオが酷いと、「内輪ネタを挟み込む前に、色々やることがあるだろ」という話になってしまう。
まあ何が酷いって、天才的な所長の癖に、犯す殺人は穴だらけだわ、アリバイに使うガジェットが、もう何と言うか、「新しい殺人でしょ!」と言わんばかりにこれ見よがしなのが鬱陶しいというか、その割に、解決方法自体は殺人方法とは何の関係も無く、昔から普通に犯罪ドラマ(非推理ドラマ)でありがちなマンネリ手法で、コロンボの頭脳のキレを魅せた爽快な方法、というよりも、「日本製二時間サスペンスか!」と突っ込みいれたくなるようなラストだったりとか、不満の残る展開ばかり。
特に、落ちの解決方法は、コロンボとしては異例の追い詰め方。いや、そういう手法でいくなら、そういうコンセプトのドラマにしとけよ、という感じなのだが。
ある意味、なんのトリックもロジックもない、そのコロンボの追い詰め方が、コロンボらしくなくて驚きでしょ?と言われたら、もうなーんも返す言葉はないのだが。
ミステリファン以外の視聴者からも、本格推理ファンの目からも、共通して評価が低いというのは、旧作コロンボシリーズの中には本当に数が少ないのだが、残念ながら本作はそういう一作になってしまっている。
こんなもんでいいですか、赤かぶさん。
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刑事コロンボ「祝砲の挽歌」について
2013-06-30T01:25:41Z
2013-06-29T20:49:06+09:00
tag:www9.big.or.jp/~hiroshi1/pplog2/displog/186.html
2013-06-29T11:49:06Z
・コロンボの話題、4番目は「祝砲の挽歌」。これは名作の誉れ高い作品で、人気投票でも上位に入ってくるのだが。以下あらすじ。私立の陸軍幼年学校校長であるラムフォード大佐は、理事長のウィリアム・ヘインズに経営の悪化を理由に、普通学校への転換を告げられていた。
山口浩
映画
コロンボの話題、4番目は「祝砲の挽歌」。
これは名作の誉れ高い作品で、人気投票でも上位に入ってくるのだが。
以下あらすじ。
私立の陸軍幼年学校校長であるラムフォード大佐は、理事長のウィリアム・ヘインズに経営の悪化を理由に、普通学校への転換を告げられていた。
職を失う恐怖よりも、国防の基礎を担う使命感を傷つけられたラムフォードは、学校の記念式典に使われる大砲に仕掛けを施し、ヘインズの式典での暴発死を狙うのだが。
厳格ながらも緑が美しい陸軍学校で、コロンボが丹念な捜査を展開する。
人気で名作の誉れ高い「祝砲の挽歌」だが、これまた直接証拠には薄くて状況証拠の積み上げ。
ただし、雰囲気が秀逸なので格上げされているところはある。
以下ネタバレそれなりにあるので要注意。
推理よりも、雰囲気、話のテンポ、犯人の魅力とそれと対峙するコロンボとの交錯に高い評価が与えられる本作。
証拠はあまりなく、最後に犯人を決定するネタも状況証拠。
証明されるのは、「その時その場にいた」ということだけで、確固たる犯行の証明にはならない。
しかし、追い詰めていく過程はかなりロジカルで、一つ一つの条件が直線的に犯人を指し示していく。
「ああ、これやられたら、状況証拠だけでも犯人は追い詰められるよなあー」と言った感じ。
いにしえの本格推理の結末を髣髴とさせるスリリングさで、無論、世間でもこの部分はかなり高く評価されている。
かくいう自分も、コロンボの中では五指に入る名作と思ってはいるのだが、若干の不満も。
結末すばらしい追い詰め方をしているのに、そこで明らかになる事実が結構あるというか。
ちゃんと解決編の前に手がかりを散らして欲しかったというか。
最後の追い詰めのところに力を入れたので、敢えて隠したという事も考えられるが、本格推理を確定させるためには、やはりそこらへんは煮詰めたかったところ。
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刑事コロンボ「断たれた音」について
2013-06-30T01:17:34Z
2013-06-26T22:16:40+09:00
tag:www9.big.or.jp/~hiroshi1/pplog2/displog/184.html
2013-06-26T13:16:40Z
・”刑事コロンボ”作品評3回目。これまた評判微妙な「断たれた音」。以下あらすじ。難聴のチェスプレイヤー、エメック・クレイトンは現世界王者だったが、東欧の古豪で元王者のトムリン・デューデックが病から復帰し、クレイトンに挑戦してきた事で、クレイトンの立場は
山口浩
映画
”刑事コロンボ”作品評3回目。これまた評判微妙な「断たれた音」。
以下あらすじ。
難聴のチェスプレイヤー、エメック・クレイトンは現世界王者だったが、東欧の古豪で元王者のトムリン・デューデックが病から復帰し、クレイトンに挑戦してきた事で、クレイトンの立場は危うくなる。
直接対決は未経験ながら、デューデックの実力を肌で知るクレイトンは、デューデックに内心おびえていた。
二人の対決前日、ひょんなことで夕食を同席する事となったクレイトンとデューデックは、その流れで二人で密かに前哨戦を対決する事となった。
2度のゲームで圧勝したデューデックは、「今夜はたまたま私の運が良かっただけ。明日になればまた変わる」と謙遜するのだが、クレイトンはその実力差に愕然となる。
翌日の本戦で無残な敗北を喫したくないクレイトンは、ニセの電話で人の良いデューデックを呼び出して、二人の宿泊するホテルの地下で、廃棄物を粉砕するダストシュートにデューデックを突き落としたのだが・・・・。
これもねえ。賛否両論と言うか。絶賛する人もいれば、「そんなんで逮捕できるかー!」って人も。
以下ネタバレあるので要注意。
この事件でコロンボが使うのは、非常にクリアなロジック。あなたが犯人である理由は、これこれこうです、という、明快な理屈で成り立っている。
ただし、理屈は明らかに正しいのだけれども、物証なしのため、逮捕劇としてはかなり薄弱になっており、ここが本作を批判する人の大きな理由になっている。
しかし謎解き自体は非常にフェアプレイで、コロンボが犯人を断定する決め手の手がかりも劇中でしっかりと描かれており、エラリー・クイーンばりの論理で推定すれば、その理由がはっきりと分かるようになっている。
いったい本格推理小説と言うものは、探偵の頭脳によって犯人が断定されても物証が挙がらないことがままあるのだが、そういう時は、物理捜査を担当する警察官なり、逮捕状を出す検察なりにゆだねてしまう展開となる事が多い。
しかしコロンボは、探偵と警察を兼任しているのがしんどいところ。
探偵が見事な推理で犯人を明らかにした後も、物証がなくて警察の逮捕が難しいときは、往年の名探偵ファイロ・ヴァンスだったら犯人の行為を逆手にとって間接的に犯人を殺してただろうし、同じくエラリー・クイーンやドルリー・レーンなら、精神的に追い詰めて犯人を自殺に追いやっていただろうけれども。
警官であるコロンボにとってはそれは禁じ手で、何が何でも犯人を逮捕せにゃいかんのが何とも辛い。
しかし、犯人を断定する見事な論理の展開は、古き良き英米黄金期の本格推理を彷彿とさせる明快さであるし、コロンボがその流派に連なる探偵であることをしっかりと示している。
ここは「証拠がない」とか、例によって「公判が維持出来ないだろ」とか無粋なこと言わずに、コロンボがどうやって犯人を断定したのか、そのロジックの妙味を楽しむのが本筋だと思うのだが。
さあコロンボは何の理由でもって、クレイトンが犯人であると確信したのでしょうか?
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