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2016/09/22
「元老」読了
伊藤之雄著「元老」読了。

この人の本は以前に「伊藤博文」の伝記を読んだことがあり、その堅実で詳細な内容から、なかなか信頼に足る学者だと思っていたので、その点は、この「元老」でも期待していた。

日本の戦前の元老とは、憲法には規定されていない、幕末期と明治初期に勲功のあった重臣の非公式な集合体で、議会政治が安定しつつある時期に、天皇の政治顧問団として主に内閣が倒れたときの後継首相選びに携わった面々を言う。

合計8人存在したが、その中でも最初期からの中心人物、伊藤博文と、伊藤亡き後全権を握った山縣有朋、そして山縣死した後、最後の元勲として権力を伸長させる軍部に懸命に抵抗した西園寺公望と、3人の動きを詳細に追うことにより元老の政治的な活動を筆致していく。

伊藤と西園寺は比較的リベラルで政党政治に期待を寄せる視点から、山縣は政党政治を嫌い、選挙結果に左右されない官僚政治、軍部政治の推進役として、それぞれの立場で元老政治を先導した。

山縣個人は他国との協調に積極的で、事を構えるのに慎重派なのだが、時として世論やそれに選ばれた議会は「外国倒せー、おー!」みたいな過激に振れるので、それを嫌って官僚や軍部が主体となり、政党に左右されないような政治を構築しようとしたみたいだが。

いつも思うのは、「そりゃ、あんたの生きている間はあんたが睨みをきかせてればいいけど、あんたが死んだ後、どうなるんだい」と。
実際、山縣が生きている間は、彼の威光を使って軍部の暴走を抑えていた西園寺が、山縣死後、軍部(特に陸軍)の統制に苦労していくところは、「やっぱりな」的な感覚で読んでしまう。

そういう点では、太平洋戦争の遠因が、山縣の構築した官僚政治にあるような気がしてならない。「超然的な立場による善導」とか所詮机上の空論で、掣肘されない政治勢力なんて育てても腐敗か暴走かあるいは両方か、ろくなことにならないと思う。

ともあれ元老と言うのは憲法に規定されていない集団であるからして、リベラルや周辺勢力から、「黒幕」だとか「君側の奸」だとか、「立憲主義の敵」であるとか言われる立場で常に批判に晒されていたわけではあるけれども、その中においても、いつも極端に走る左右両方の勢力からの攻勢を避けて、中庸の選択肢を選ぶために努力した高度な政治判断の功績を認めないわけには行かないと思う。(山縣含めて。)

なだいなだ著の「TN君の伝記」で、中江兆民に「前任者の大久保利通よりはるかに小物」と言われた伊藤博文、「貴族の民権主義お遊び」と呼ばれた西園寺公望が、いかに現実政治の中で苦闘していたか、中江よ好き勝手なこと抜かすんじゃねえ、と言いたくなる様な(笑)、高度な政治判断に裏打ちされた行動に重みがある。

中江は理論家だからそれでいいけど、それじゃ現実政治は一歩も動かず被害が延焼するだけだもの。
posted at 2016/09/22 20:23:39
lastupdate at 2016/09/22 20:43:36
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