» 「告白」読了。 | date : 2008/12/11 | |
湊かなえ著「告白」読了。 じぶんの好みの本がえらい探しづらくなった「このミス」にて、何とか見つけた 4位の「告白」を読了。 あらすじ 女性教師が終業を前に、自分の退職を告げる独白をクラスで始める。 ひとりの女生徒が指摘したとおり、原因はその女教師の娘が、事故死したことに よるものだった。 しかし、女教師は、あれは事故ではなく殺人だった、そして犯人はこのクラスにいると、 衝撃の告白を行っていくのだった・・・・・。 何とまあ、生徒の前で事の真相をぶちかます冒頭の女教師をはじめ、この本の 登場人物は殆んど超の付く大馬鹿野郎の揃い踏みである。 それがまたリアリティのある馬鹿揃いだから、自分の嫌な部分を見せ付けられてる ような気がして、いささか苦笑してしまう。 自分自身が他者と置き換えることのできない唯一無二の存在である以上、 自我の肥大化と特視化は避けられない事ではあるが、典型的存在を取り出して 「どうですかお客さん」とばかり見せ付けられると、「あーあ」という気がしていささか 身につまされる思いがする。 十代ないし二十代の前半でこの本を読んでいたら、かなり落ち込んでいたかも 知れない。 無論、今だってそれらの時期と比べて大して人間が進歩しているわけではないのだが、 無駄に齢くった分、苦笑で済ませられるようになっている自分に対して、果たして 喜んでいいのやら、悲しんでいいのやら。 しかし、この作者は男の馬鹿さ加減と女の馬鹿さ加減のベクトルの違いを 書き分けるのが上手だね。 |
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posted at 2008/12/11 0:57:40
lastupdate at 2008/12/11 1:06:39 »category : 書評 【修正】 |
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