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2005年03月01日

「φは壊れたね」森博嗣

森博嗣待望の新シリーズ、だそうで。何だかんだ言いながら、書店で見かけるとどうしても手にとってそのままレジへ向かってしまうあたり、やはり好きなんだろうなと。今回の決め手は西之園萌絵が再登場するという帯。
個人的に前シリーズ(Vシリーズ)の登場人物よりは、初期シリーズ(S&Mシリーズ)の西之園萌絵&犀川先生の方に魅力を感じるのだった。だから少しウキウキしながら読み始めたのだけれど、今回の主役は彼女達ではなかった。もちろん萌絵は比較的頻繁に登場するが、犀川先生は存在としてはあるもののほとんど登場しない。(一応、見えない場所で同じように謎は解いている模様だか) 萌絵にしてみたって、何だかご隠居さんのようだ(笑) 今回の主役はおそらく大学生の無口な男の子。何だか犀川先生に性格が似ている感じがしなくもなく、本人にとって極めて重きを置いていることだけを口にする。実際に周囲にいたら扱いづらいけど、フィクションの世界でならなかなか好みのタイプ。(だから、犀川先生が好きなのだが) この先、彼がどんな風に話にからんでくるのか楽しみ。そして、案の定萌絵はあの手のタイプが好きだし、年下だから可愛いのであった(笑)

それにしても今回は読み易かった。犀川先生似の今シリーズ主役級である彼以外の新キャラ(?)は、これまでに較べると格段に普通の人で、何だかちょっと味が薄いような気がしてしまうのは、これまでの雰囲気に慣らされてしまっているからか。難しい難しいと言いながら、分かり易くなるとつまらない気がしてしまうのは良くない傾向ね(笑)

肝心の物語はといえば、友人宅で寛いでいた主人公(なのか?)は、ひょんなことから美大生(芸大生だったか)の宙吊り死体に遭遇する。現場は密室。被害者は、果たして自殺なのか殺人なのか。殺人であるならば、密室の謎はどう解かれるのか。大学院生となった西之園萌絵は、後輩達(そして犀川先生)と共に事件の解明に乗り出す。

読み易かったからでしょうかね。あっさり読み終わってしまいましたことよ。このシリーズは何に注目して読んでいけば良いのでしょう。人間関係でいけば、最初の「犀川と萌絵そして四季」、続いて「紅子と保呂草そして林など」、それじゃ今回は? まだこれだけじゃ良く判らない。とりあえず次作を待て、といったところか。

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2005年03月02日

そろそろ花粉症が

ここのところ少しずつ少しずつ鼻がむずむずするようになってきた。時折くしゃみも出る。これはもちろん花粉症の症状。

今年もやってきたか……なんていう感慨にふけっている場合ではなく、前々から例年の約30倍と言われていたスギ花粉の飛散に対して、結局いまだ何の対策も施していない我が身を呪っている今日この頃。今年はちゃんと注射行こうと思っていたのにね。花粉症のつらさは、この20数年間身に染みて判っているはずなのに、目先のことしか考えられない浅はかな私。ふう。

そう、20数年。現代っ子超先取り(笑)だった私は、小学生の頃から花粉症だった。子供の頃はどちらかと言えば重症だったと思う。くしゃみと鼻水が止まらなくて、鼻水がずり落ちてくるのを止めようと上を向くと頭に血がのぼって頭痛がしてくる。算数や数学の時間など集中しようとしている時間帯は特に最悪で、よく保健室にお世話になっていたもの。(余談だが、その頃から高校を卒業するまでよく保健室サボリ常連になっていたように思う) 子供のくせに、春先にはひとりで遠い耳鼻科に通い、「どうしました?」と問う医師に向かって「季節ですから」と答える小生意気な娘だった。
大学入学と同時に関西に移ってから数年は全く症状が出なかったのに4年目には見事復活し、関東で暮らすようになってからも症状は変わらず今に至る。昔よりはマシな気もするけどね。

しかし30倍。肉眼でスギ花粉が見えるんじゃないかと思うさね。でもマスクはしたくないし……(だからしろって)

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2005年03月05日

ビールとサッカー

会社の同僚に誘われたので、Jリーグの開幕戦を観に味の素スタジアムまで行ってきた。Jリーグ観戦も初めてなら、サッカー観戦も初めて。

が、しかしその前に。「景気付け」とのことで試合前に武蔵野ビール工場見学。まあ、見学よりは試飲がメインだったわけだけど。工場への無料バスが出ている分倍河原駅へは、普通に考えたら新宿から京王線なわけだけど、調べてみたらば西武池袋線-武蔵野線-南武線経由で行けることが判った。時間的には新宿経由と同じ位かタイミングによっては少し早く辿りつけることが判ったので、たまには変わったルートを通ってみようと西武線を使うことにしてみた。普段あまり見慣れない景色を見るのは非常に楽しかったし、新宿に一旦出ないことによる感覚的な近さを感じたりもした。それにしても、武蔵野線新秋津駅からは「海浜幕張」まで一直線なんですね。頭では判っていたつもりでも、こんなところから幕張まで乗り換えなしで繋がっているということが信じられない。練馬から向かうのと時間的には全く大差ないんじゃないだろか。
とまあ、そんなことはさておき。試飲会は楽しかった。天然水仕込み(丹沢)のモルツ生ビールとプレミアムモルツをグラスで試飲。泡がおいしいと思ったのは生まれて初めて。工場だからということと、注ぎ方で随分と味も変わってくるのだろうなと。そして、丹沢以外の天然水も(赤城山、天王山・京都西山、南阿蘇外輪山)、缶ビールでそれぞれ飲み較べ。しかしこれは最初のビールの味が口の中に残っていて、あまりうまく味の違いが判らなかった。やはり最初の一杯は大事だね。あれだけ飲ませてもらえるのならまた行きたいかもしれない(笑)

その後、京王線に乗って飛田給へ。FC東京-アルビレックス新潟戦。試合開始まだ2時間も前だというのに、ぞろぞろと人が歩いていてどんなこっちゃと思ったけれど、スタジアムに着いたらもっとびっくり。アウェイ側に陣取る人々が入場する為になしている列に……。はー、すごいねえ。試合開始後も、新潟の応援っぷりに呆然。一緒にいた私以外は全員が新潟ファン(新潟出身者4名+その嫁1名)で、ずっと立ちっぱなし。私はずっと座りっぱなし(笑) 私はライブに行っても結構座りっぱなしの人なので、決して面白くなかったわけではないのです。それがどんなスポーツであっても、現場で実際に観戦すればそれなりに面白い。ただ、何というか燃えられないのだと思う。例えば、プロスポーツの本拠地がひとつしかない場所であったなら、それこそ対象となるチームに目一杯の愛を注げるかもしれない。口ではそう言ってはみるけれど、本当にそうかどうかは実感として判らないというのが本音。私が生まれ育った愛知県には、プロ野球もJ1チームも、バレーボールのVリーグのチーム(これはつい最近知った)もある。さらに言えば高校野球の強豪チームだってある(最近優勝してないけどな)。何でもあると、愛情(?)は分散されるし、それどころか空気みたいな存在になってしまって、あることすら忘れてしまいがちになるのよ。そんなわけで、試合には残念ながら負けてしまったけれど、応援のすごさとものすごい寒さにやられながら帰ってまいりました。やっぱさ、冬に屋外でやるスポーツはあかんよ。芯から冷えるし、お手洗い近くてビールも飲めない(笑) うう、もう少し暖かくなったらまた見に行ってもいいかも。

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2005年03月06日

おたくの部屋

「グローバルメディア2005 おたく:人格=空間=都市」(東京都写真美術館)に行ってきた。余裕をかまして午後3時過ぎに到着したところ、「おたくの部屋」を見るのなら2時間待ちとか言われた。その場で踵を返そうかとも思ったけれど、次の週末は社員旅行で日本にいないし、この会場にいる何割かの人々に同じくNHKに煽られた私としては(先日、NHK教育の「新芸術劇場」で特集されていた)そのまま帰るのもしのびないので大人しく300円を払って、3階まで階段を上って列に並ぶことに。(展示は地下1階で行われている) もっとも、こういうのって多少時間にサバを読むことの方が多いわけで、おそらく2時間はかからないだろうと踏んでいたというのもある。案の定、地下に辿り着くまで30分、そこから「おたくの部屋」で30分の約1時間待ちという結果だった。

そこまで待った「おたくの部屋」ではありましたが。正直なところ、ちょっと期待はずれ。常日頃から言ってますが、私は難しいことが判らない(考えられない)ので、的外れなのを承知で書くわけだけど、何というかアンバランスな印象。器としての部屋は、PCなんかの発泡スチロール緩衝材を使用して作られた壁に、通販などで良く見かけるベッド(高い位置にベッドがあり、下部の空間はスペースが空いているはしご付のもの)が置いてある。ベッドの反対側の壁には、「おたくの部屋達」の写真が貼ってあり、ベッドの下には実際に写真を再現した「おたくの部屋」が並んでいる。その再現版おたくの部屋が、どうも何というか「ちゃち」な感じなのだな。家具やら諸々のインテリアとかも、全て写真を貼り付けてあるだけのもの。その中で小さなテレビだけが、何故か「フリクリ」をエンドレスで流しつづけている。もちろんそこには何らかの意図があるのだろうし(それが何かはわからない)、ドールハウスを見に来たわけじゃないんだからこんなこと言っても仕方ないが。

ところで、器としての部屋も写真の部屋もベッドのタイプがほぼ共通であったのには笑った。やはり収納力重視でベッドの下も有効に使うということか。しかし、はしごを使わないと辿りつけないこういったベッドって、異性を部屋に連れ込む場合ってどうなんだろう。ベッドに腰掛けて何気に諸々な行為に持ち込むのって無理っぽい。あからさまな同意がなければ、上まであがらないし(笑) それとも、そもそもそういった需要がないのか……(以下略)

とまあ、そんな下世話な心配はさて置き、「おたくの部屋」以外の展示ですが、普通に面白かった。レンタルスペースやゲームのポスターなどあったけれど、思わず声をあげたのは同人誌コーナー。いやはや、こんなところで「サムライトルーパー」の同人誌にお目にかかるとは思ってなかったですねえ。あの頃(高校生の頃)は、ビブロスのアンソロジー買ったりしてねえ(遠い目) どっぷり漬かっていたあの頃が懐かしい。いや、一応とっくに足は洗っている……つもりではあるんだが、腐女子ネタになるとにわかに盛り上がってしまうあたりどうにもならんかもしれん。ま、いっか。

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2005年03月09日

明日から

で、明日から社員旅行で香港(と日帰りマカオ)。
マカオ観光に関しては、責任者不在の野放し状態&皆初めて、ということを考慮に含め、前半組ほぼ全員参加することもありバスと日本語ガイドを手配。行ってみたいと思った観光地を、片っ端からツアー会社に伝えて大急ぎで処理を終わらせた。

今回は3泊4日だから荷物も少ないし、それこそパスポートだけあれば何とかなるといった感じだ。さすがにスーツケースはでかすぎるし、かと言ってここのところの海外旅行の時のように布の袋を持ち歩くのは重たくてちょっとイヤ。そんなわけで先日小型のキャリーを購入。コムサで1000円。今回限りで壊れても、あまり痛くはないな、と。

では、行ってまいりますですよ。
お粥と飲茶と百万ドルの夜景と。そして何より香港映画の舞台が待っている!(笑)

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2005年03月10日

香港1日目

社員旅行は休日を挟んで手前から旅立つ前半組と後半組に別れる。これまでたいてい後半組だったのだけれど、今回珍しく前半組。本当はね、後半組がいいの。何故かと言えば、後半組だと帰国してから次のお休みまでが短いから(笑) 旅行の後、丸々一週間働くというのはなかなかにしんどいものです。

とまあ、そんな愚痴はさておき。朝も早くから成田空港に集合。私にしては珍しく集合時間に余裕を持って空港に到着し、キャリーの鍵だとか旅行保険だとか細々とした用を済ませて、ほぼ定刻に集合場所へと向かったのだけれど、普段からはあまり考えられないことなので少し怖い。飛行機落ちなきゃいいけど。だって、今回の航空会社は出張でも乗らない苦手な○ALなんだもの……。しかし、今回はシャトルに乗らずに行ける近場の搭乗口だったし(初めてかもしれない!)、機内も比較的すいていて、指定された座席以外の場所でのんびり過ごすこともできたし、座席ごとにスクリーンはあるしで、比較的快適だったことは確か。揺れたけどな。

映画は何を見たんだっけか。さっぱり覚えていない。眠ったり食べたりしている間にあっという間に香港。

空港はとっても綺麗だったけど、旅行代理店が何ともはや。到着口を出ても、空港に迎えに来るはずの現地ガイドが見当たらない。ぐるぐる見渡しても見当たらない。出発前に手渡された案内書にも実は集合場所は書かれていなかった。最後の打合せの時、私も一緒に出席していたけれど、確かに何も言っていなかった。これまでが「到着口を出たところ」という状態だったので、今回もそうだと思いこんでいたわけ。まさか到着口が二つとはねえ……。まあ、二つあっても全然おかしくないわけだけれど、お出迎えは私達が出たのとは違う方の到着口に来ており、香港のツアーではそのもう一方の到着口に集合するのが一般的らしい。

だけどさあ。そんな「一般的」なんて知るわけないし、最初から言えよ、と。そりゃ私達もうっかり気づかなくて聞かなかったのも悪いけど、あまりに不親切ではないか。航空券の手配もその代理店がしているわけだし、どちらの到着口から出るかも当然承知しているはず。あくまでツアーなんだからさ。一番「あらら」だったのは、現地ガイドの言い訳。「普通はあちらですから」 だから、普通を知らないの、私達!

とは言いつつ、私の場合、社員旅行じゃなかったらそんな腹を立てたりもしないだろうな。比較的そういうことには寛容だったりする。飲食店の店員の対応が悪い場合でも、ほとんど苛々しないし。だけど今回は社長が同じフライトで来ていたものだから(遠い目)

そんなわけで、ホントは公共交通機関で向かいたかった中心部。けれどこれはツアーなので、全員で送迎の車に乗り込み1時間ほどバスの旅。しかし、車窓から目に入るのは想像を絶する数の高層マンション。しかも、日本では滅多にお目にかかれないすんごい階数。自分が住むことなんて絶対ないと思いつつ、気持ち悪くなってしまった。地震がないということが前提らしいけど、ホントに絶対ないと言い切れるのかよ~。ぶるぶる。

宿泊先に到着したのは夕方近くで、荷物を置いたらひと息つく間もなく夕食へ。見知らぬ街中を社長を先頭にぐんぐん歩く。多分ホテルに紹介されたお店。開店前に到着してしまったので、お店の前でメニューを見ながらしばらく時間を潰す。何料理だったかは覚えてないけど、普通においしかった。でも、特筆すべきものもなし。ただ、私は豚足好きよ。ゲテだとは思わない。食事をしている間にだんだん夕暮れてきて、大きな窓の向こうに香港島の夜景が少しずつ綺麗になっていく様子が見えた。あまり良い天気ではなかったから、多少の霧がかかっていたのだけは残念。

食事の後は全員で街中をうろうろと。個人的には、明日のマカオ観光用の船チケットを購入しに行きたかったのだけれど、まあ何とかなるでしょう。(しかし、案の定というか、この決断がやはり翌日に響いたのだった) ホテルのすぐ裏が海で、霧が出ている香港島をバックに記念写真を撮したり、今昔映映画スターの手形がずらりと並ぶ海岸沿いの道を歩いたり。過去に亡くなった映画スターの手形は星型になっていて名前がそえられているのだけれど、レスリー・チャンのものも星型になっているのを見た瞬間には思わず涙しそうになったものです。さんざん歩き疲れた挙句、社長が全員にドリアンをご馳走してくれた。(いや、ご馳走かどうかは微妙だ) 実は初めて食べたんだけど、何というか芋というか栗の味……。もそもそしているし、臭いよりも食感がフルーツといった感じがしない。

あまりに疲れ果てたので、同僚にお酒を買ってきてもらい早々に部屋に戻り、買ってもらったビールを飲んで明日の集合時間を決めて睡眠。

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2005年03月11日

香港2日目、でもほとんどマカオ

早起きしてマカオ観光。九龍側の乗り場から船に乗ろうと考えていたのだけれど、タクシーの運転手から香港島側の方が本数も多くていいよと言われ、急遽変更。しかしタクシーに分乗してからの決定だったので、運転手同士が窓から顔を出して意志の疎通をはかり始めたわけだが、何故にああも喧嘩腰に聞こえるんだろうね(笑) 何を怒ってるんだろう?? と頭の中に?マークがいっぱい。おそらく怒ってもいないし、喧嘩もしていないだろうけど。

とりあえず無事に2台のタクシーがともに港に着いたけれど、案の定すぐに乗れる船は満席。ざっと1時間後の船しか取れなかった。キャンセル待ちに並ぼうとチャレンジしてみたけど、それもすごい行列でダメ。結局大人しく1時間待つことにしたわけだけど、外をみやったところ曇天からさらにお天気は崩れつつあり、海は大荒れ。つい先日、五島列島に行った時の悪夢が蘇る。揺れる……よなぁ。出航時間も大幅に遅れ、マカオでの待ち合わせ時間にも到底間に合いそうになくなった為、代理店に電話を入れるも、マカオに到着して入国手続きが終わったのは、指定しなおした時間からさらに30分は余裕で超えた11時過ぎだった。案の定船はすごく揺れたし、眠っているか喋っているかで気を紛らわすしかない状態。五島の時のように横になれるスペースもないし。何にしても吐くほどではないにしろ気持ち悪かった。お天気だったら海が見られて良かったかもしれないが。

ようやく到着したマカオで代理店の方と落ち合い(現地の日本語ができるガイドかと思っていたら、現地在住20数年の日本人の方だった)、バスに乗り込んでいざ観光開始。私達の出した希望は相当に無謀だったらしく、「普通は1日でこれだけは見ないですねえ……」と言われてしまった(笑) それでも「じゃ回りましょう」と言ってくれて、色々と街の説明をしていただいたり。さすが元ポルトガル領というか、アジアでのキリスト教布教の中心地だったからというか、回る場所も教会が多く、あちこちを見て歩く。何というか、どの建物も淡いパステルカラー(時々、ただのパステルカラーもあったけど)でいちいち可愛いくて大いに満足。ガイドブック片手に私達だけで歩くのとは違い、ガイドさんがひとつひとつ丁寧に説明をしてくれるので、それだけでもお金を払った甲斐があるというもの。丘に登ったり、街中を散策したり、ポルトガル料理を食べたり、相当盛りだくさん。「へえ」と思ったのは、台風が来た時に丘の上から住民に対して規模と警告を示す印が掲げられるという話。どこに行ったのかは、ガイドブックをひっくり返さないと覚えていない。ただマカオタワーは行っていない。お天気が全然ダメだったので(雨は降っていないけど、霧がすごくて)、丘の上からの眺めは全くアウトだったのだけれど。

カジノはねえ……。ラスベガスから来た、という鳴り物入りの巨大カジノに寄ったのだけれど、当然というか何というか本家本元ラスベガスの方がずっといい。まずかけ金が高い! これじゃ試してみる気にもならないしね。

ワインミュージアムでは、民族衣装を鑑賞しワインを試飲。アイスワインを購入。あちこちを駆け足で走りまわり、午後6時頃には再び香港に向けてマカオを発ったのだった。帰りの揺れはそれほどでもなかったけど、冷房直撃でひどく寒かった。でも、マカオは気に入ったのでまた行きたいかも。何と皇居ほどの大きさしかないそうなので、2泊くらいしてゆっくり散策してみたいかも。

香港島におりたった後は、夕食を食べる場所を探してみんなでぞろぞろ。ホントはビクトリアピークへ行きたかったけど、何しろ霧がすごくて断念し、適当な食堂を見つけて夕食とする。しっかし、麺とご飯が両方コースに出てくるって一体どうなの……。当然だけど食べきれない。腹ごなしに地下鉄に乗り、九龍側のホテルに戻る。明日は、後半組が合流するまでは自由行動。さて、どこに行こうか。もう決めてるんだけどね!

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2005年03月12日

香港3日目

そこそこ早起きして地下鉄で香港島へ。ただのミーハーな私としては、「恋する惑星」の舞台を歩いてみたい!という願望があったわけで、その願望に同僚女子を付き合わせるハメに(笑)

まずは、ヒルサイドエスカレーター。トニー・レオンがこのエスカレーターを下って行く恋人のスッチーをマンションの窓から見送ったり、フェイ・ウォンがエスカレーターからトニー・レオンの部屋を見上げたりする、あのエスカレーターです。いやはや、想像以上に長い。私が行った時には既に昇り専用時間帯だったわけだけど、朝は降り専用らしい。もともとは終点に広がる高級住宅街の方々の為のもの。ところどころのエスカレーターの切れ目から街中に出られてなかなか楽しいわけだけど、ただの観光客の私達は登ったはいいけど、降りる時どうするの?といった感じ。

途中で、一度エスカレーターから離れ、やはり同じく「恋する惑星」でフェイ・ウォンが働いていた(金城武が日本語で電話をかけていたり、トニー・レオンが買いにきたりした)「ミッドナイト・エクスプレス」というお店を見学に。しかし、このあたりなのに……と思って探してもなかなか目的のお店が見つからない。ガイドブックにもちゃんと載っているのに、だ。ひとしきりぐるぐると見回した結果、私の目に入ってきたのは……「ForRent」の文字。そしてその下に、うっすらと私が探し求めていた店名が!(笑) どうやら、潰れたてほやほやだったらしい。まあ時がたつのは早いものよね。1995年に公開されて10年だものね。最近、飲食関係のレジを取り扱うようになってからしみじみ思う。本当に入れかわりが激しくて、同じ店がいつもそこにあるというのは、実はものすごいことなのだな、と。

せっかくだからと、もう一度エスカレーターに戻り頂上まで登ってはみたものの、その時には再度歩いて降りるほどの体力は残っておらず、タクシーを拾って駅まで戻ったのだった。適度にお腹もすいていたので、次は地下鉄で少し移動してガイドブックに載っていたおかゆ屋さんへ。雨の中で、若干迷ったのはご愛嬌として、お店は完全に地元のお粥屋さんといった風情で、これが大当たりでおいしかった。どちらかというと麺好きな私だけれど、これなら毎日お粥でもいいわ。うん。昼間からビールを飲んで、「ふーっ」と一息ついたら、お店のおばちゃんに笑われた。いいじゃん? 休暇(違うけど)なんだもん!

本当はこの後、ペニンシュラでお茶したかったのだけれど、時間とお腹に余裕がなかったので断念し、お土産を仕入れに地元のお店(スーパー? 百貨店?)に移動。ここも楽しいことと言ったら。茶器やら布製品やらお茶やら、笑っちゃうくらいに安くてお友達分に家族の分、自分の分までお土産を買っても1万円もしなかった。香港でのお買い物にあまり興味がないので、この先は香港ドル使い切りの時までそんなに使わないかな。

足が棒になったところで、帰りはタクシーでホテルまで戻りしばしの休息。夕方からの恒例クイズ大会の為に、必死で香港について学習をしたりして過ごす。毎度のことながら大変、これだけはね。

全員が合流し、夕食。食べながら、クイズやらゲームやらで慌しいが、こちらも賞金がかかっているので必死は必死。いい線まで行ったのだけれど、最後の最後で逆転されて2位。うーん。惜しかった。食事の後は、小雨降る中ビニール合羽を着てオープントップのバスで市内観光。20人以上も一緒に乗っていると怖いものなんてないから、皆すごいはしゃぎっぷりで、世間の皆様からは「何じゃありゃ」という視線を投げかけられておりました。ええ、典型的な日本人馬鹿観光客ですとも(笑) 女人街で車を降りて、屋台を小1時間ほどお店を見てまわった。中国出身の男の子がひとりいるので、彼に値切ってもらったりして夏物の服とお土産のTシャツを購入。そこそこ楽しかったけど、やはりタイのウィークエンドマーケットの方が断然楽しい印象。

普通のマイクロバスでホテルまで送ってもらい解散。まだ麺を食べていないことに思い当たり同部屋の同僚とふたりホテル近くの食堂で念願の麺を。けど、場所が悪いのかな。いまいちおいしくなかった。お粥の方がずっとおいしかった。
そして、香港で最後にやり残したこと。それは飲茶を食べること。けれど明日の朝は11時半にはホテルを出発ということなので、涙を飲んでホテルの朝食をパスし、街に出て飲茶を食べることに決定。早起きすることを心に決めて就寝。

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2005年03月13日

香港4日目

頑張って8時前に起き、地下鉄に乗って飲茶。2フロアある大きなお店は朝から地元の人達で大賑わいだった。物珍しくてあれやこれやふたりして注文し、到底朝とは思えない勢いで食べ続けた。途中、何かわからないことがあって戸惑っていると、同じテーブルにいたご夫婦が、何となく手を差し伸べてくれたりで、非常に楽しい食事だった。タイムサービスで一品あたりも安かったし。しかし、いくら安いとはいえ、怒涛のように食べれば値段はいくわけで(笑)、前出のご夫婦のお会計が50元そこそこだったのに比べ、私達は100元を超えんばかりだった。やれやれ。

帰り道、心残りだった「重慶大廈(チョンキンマンション)」を正面から撮影をしてホテルまで歩く。重慶大廈は、やはり「恋する惑星」で冒頭に金城武が走りまわった場所。とことんミーハーなのよね。

荷造りは昨晩しておいたので、軽く荷物をまとめてホテルを出発。建設途中のディズニーランドを非常に遠くから眺めたりしつつ空港へ。空港はあまり混みあっていなかったので、お買い物の時間はたっぷりあった。実は最初に両替した分がまだ相当残っていたのだった。かと言って日本円に戻すほどでもない。そして、ここにきて非常に中華チックな携帯ストラップやら、ネックストラップやらがあって、そういったものを購入したら綺麗さっぱり
なくなった。

そんなこんなで再び飛行機に乗って、のんびり日本に戻ってきたのだった。毎度の駆け足旅行で疲れきったので、今回はバスで新宿、新宿から練馬はタクシーで帰宅。明日からフルで5日間働くと思うとちょっとぞっとするんだけど。

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2005年03月19日

準備

随分と美容院へ行っていなかった(何しろ半年以上)、そして明日は職場の後輩の結婚式なので、いよいよ切羽詰って美容院へ。矯正をかけている時間と心の余裕はないので、とりあえずカットしてもらって、本日は退散。ついでに、明日のセットとメイクの予約も入れる。その後、新宿のZARAとコムサ、ルミネで明日の準備のお買い物。

久々の結婚披露宴へのおよばれなので、諸々準備がねえ。女の子は大変なのです(笑) 何とか準備は完了。

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2005年03月20日

娘のウェスト

唯一準備が出来ていなくて焦っていたピン札。新札が出てまだ時がたっていないので、もしかするとATMでおろしてもひょっとするとピン札かもしれないと望みを託していたところ、やっぱりピン札。よ、良かった、神様ありがとう。そして、お昼前の美容院へ。アップとメイクをお願いしたわけだけど、普通でも大きな頭がアップにするとさらに顔もでかく見えるな(笑) まあいい。アップなんて、披露宴に出席する時くらいしかしないから。メイクは前回(いつよ?:笑)の教訓を元に、思い切りナチュラルメイクで。あまりしっかりメイクにされると、ちょっと怖いのよねえ……。

時間きっちりに終え、中央線で結婚式の会場である神田の教会に向かう。非常にわかりやすい場所にあったので、迷うこともなく到着。会社の方々と一緒に式に参列する。どうやら由緒正しい教会らしくて、ザビエルの骨が置いてある模様。しかし、この話を聞いた時に私達の頭を過ぎったのは、「ん? どこかで聞いたぞ、この話」というものだった(笑) そう、先日訪れたマカオのとある教会にも、ザビエルの骨が安置されていたのだった。なんだ、日本にもあるのか。

式は滞りなく。結婚された当人達はここを見ているかもしれないけれど、率直な感想を言ってしまおう。見ていたら許せ!(笑) 新婦は綺麗だった。とても。で、新郎は……。申し訳ない、が、学芸会みたいだった!(汗) 特に誓いの言葉。でもこれって、顔立ちが整っている(可愛い)が故の悲劇っちゅうか……。ま、でも。穏やかで良い式だったと思うです。

ところで。新郎が会社の後輩なわけだけど、新婦の側も一時期ウチの会社で働いていたことがあった。で、その頃は良く飲みにも行っていたので、良かったねえ、と何となく感慨。しかし、彼らが付き合っていることを、社内の人間は一部しか知らなかった。だから、披露宴やら式やらの招待状が配られて新婦の名前が公になった時、皆驚くんじゃないの?と思っていた。でも、実際にはそれほど反応はなかったわけで。おかしいな、と首をかしげていたのだ。そして、その理由は披露宴の直前にわかることになる。

式の後、披露宴参加者はバスに乗って銀座まで移動。会場となっていたホテルの待合室での会話だった。専務に、「新婦は○○さんですもんねえ……」と話しかけるも、「そりゃ○○さんだろう?」と訳のわからない怪訝な表情をしている。そう、専務は全く気づいていなかったのだ。招待状の名前を見ても、以前ウチで働いていた女の子だということすら。しかし、専務は式に出おらず新婦の顔をまだ見ていない。ところが、式に出ていた他の同僚の中でも気づいていなかった人がいたのだった。これにはちょっと驚いた。確かに、花嫁姿って普段とは随分と違ってしまうから仕方がないけど、でも、いくら何でも(笑) リアクションがなかったのは、ほとんど誰も気づかなかったからなのね。おっかしいなあ。仕事も良く出来て明るい素敵な子だったのに。

披露宴では、花嫁のブーケ争奪ゲームとかあった。招待客の中から独身女性を参加させるというものだったのだけれど、あのな、30歳を超えた女を20代の女性の中に入れさすな!(笑) マジメに勘弁して欲しかった。ホント。良かった……ブーケを引当てなくて。

一番、場をかっさらったのは新婦の父親。感想を問われて「こんなに娘のウェストは細かったかと……」なんて言う父親は初めて見ました。ええ。あのお父様に彼女なら納得です。
何はともあれ、お二人様はお幸せに。

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2005年03月26日

カステラというより

昨晩は、社員旅行土産を渡す為に(何しろマカオで買った本物のカステラとやらの賞味期限が迫っていたのだ)、珍しく金曜の夜からお友達と待ち合わせ。やはり新宿駅近辺は混雑していて、店を探して少しうろうろするが当然だけど空いているところなんてない。しばし考えた後、駅近くのタイ料理屋さんに電話をしてみた(……つもりが、同じお店の本店に電話をかけていたことに後から気づく)ところ、入れるとのこと。少し歩くけれど、あてもなく彷徨うよりはずっといいという訳で、小滝橋通りをてくてくと歩いてお店へ向かったのだった。

お土産を渡しながら、タイ料理をせっせと食べて2時間ほど。たらふく食べてお腹がふくれた頃に、もう1人の友人が仕事を終えて新宿に着いたというので、お店を出て、再び新宿西口駅近くまで引き返した。再度お店を選ぶのが面倒臭いということと、22時を過ぎているということで、2軒目は東方見聞録に決定。22時を過ぎるとタイムサービスでアルコール類が安くなるのよ……。ここで、先ほどのタイ料理屋さんにて大量に持ってきた紙ナプキンにカステラをくるんで皆様に配布する。賞味期限の問題から、約1名は不安そうな顔をしてらっしゃいましたが、大丈夫だよ、少しくらい過ぎてたって!(笑) それにしても、カステラは割とカルチャーショック。私らが知ってるカステラとは姿かたちが全然違うの。写真撮っておけば良かったかなあ。クッキーと言った方が近い感じで、香辛料の香りがする。

午前2時頃、解散。明日出勤だという友人にモーニングコールの約束をして帰宅。

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