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2004年04月16日
追悼
今週は、入社して以来初めてではないかという位に暇な(わけでもないけど)週だった。だから、日曜日の映画や美術館の感想なんかを書いてアップしようと考えていたのに。結局、もう週末近くになってしまった。
先週あたりから自己嫌悪の嵐に襲われていて、どうにも真っ暗な気持ちだった。毎度のことながら、でも今回はえらく精神的に堪えていたから、何をしていても心の中に重石があるよなそんな感じで、仕事中も呑んでいても頭の中はぐるんぐるんだった。
そして、昨晩のとどめ。
夜中にふと目を覚ました私が知ったのは、作家である鷺沢萠の死亡記事。
高校生の頃にお世話になった他校の国語教師に紹介された本。確か、「葉桜の日」だったと思う。文章もさることながら、多分にもれず彼女の顔写真が衝撃的だったわけで。以来、十数年彼女の作品を読み続けてきた。
彼女の作品に関しては、世間の一部ではまあ色んな評価があったけれども、私個人としてはものすごく好きな作家だった。彼女の書く青春小説に関しては、実はあまり好みではなかったけれど、でも彼女の作品そのものが、物心ついてからの、あるいはある意味ひとりで歩き出してから後の私自身が辿ってきた人生と一緒にあったというか。だから、私の気持ちまでぷっつり途切れてしまうような何とも言えない気持ちになった。
最近、頻繁に「ひとつの時代が終わった」と感じることが多かったけれど、それとは微妙に違う感じで私の中で何かが終わったと思う。とてもとても早すぎたとは思うけれど。
ただひとつ。彼女が愛犬を残して亡くなったことだけが。
私は、きっと私の猫達を残して多分死ぬことはできない。
心が疲れていて、さらに夜中だから、いつもにもまして感傷的。
ちょっと立ち直るのには時間がかかるかもしれない。
作家さんが亡くなってこんなに落ち込むことなんて、後にも先にもこれきりのような気がする。特に彼女の熱狂的なファンというわけでも、依存していたというわけでもないというのに。
こんな日に限って夜間作業で帰りも遅く、憂鬱な夜。
投稿者 kaori : 2004年04月16日 01:13
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