» 「アクロイド殺し」再読 | date : 2009/08/05 | |
小学生のときにジュブナイルで読んだきりの「アクロイド殺し」を再読。 以下あらすじ。 未亡人のフェラーズ夫人が睡眠薬の飲みすぎで亡くなった後、その診察を済ませた シェパード医師は、友人のアクロイドから相談を持ちかけられる。 実はフェラーズ夫人は我が身を揺るがしかねない大きな弱みを抱えており、それを 何者かに脅迫されていたと言うのだ。 半ば彼女と恋仲にあったアクロイドは、脅迫者に対して復讐を誓おうとするのだが、 どうやらその脅迫者はアクロイドの身内にいるのではないかと疑い、懊悩している。 アクロイドの身の回りには富豪である彼の遺産を狙いそうな身内が多く集まり、 彼の心労を深めていた。 悩みの聞き手になったシェパード医師だが、アクロイドには何の助力もできずに 彼の邸宅を辞することになる。 しかしその夜、医師のところへアクロイドの執事パーカーより、連絡が入る。 アクロイドが刺殺されたと! アクロイドの美しき姪フローラの依頼によって、既に引退、近隣に隠棲していた 名探偵エルキュール・ポアロが捜査に乗り出す。 シェパード医師を助手に従え、ポアロの推理は事件に隠された数々の秘密を 暴き、事件の全容を解き明かしていくのであった・・・・。 てな感じのストーリー。 昔読んだことがあるので、犯人は既知な訳であるが、今読み返すと、全ての 手がかりはしっかりと網羅され、読者の前にきっちり晒されていることがよく分かる。 なんというフェアさ、クイーンの国名シリーズにも匹敵するクリーンファイトである。 にも関わらず、あのラストの強烈さといったら! 本書はあまりにも有名なトリックすぎるので、読む前にネタバレしてしまっている 読者も多いと思うが(自分がジュブナイル版を読んだときにも既にうすらぼんやりと 結末を知っていたくらい)、自分がもし事前の知識を全く仕入れずにさらの状態で 読んでいたとしたら、本書の結末には相当のショックを受けたと思われる。 いやマジで、ほんとに。あー、下知識なしで読みたかったよ。 |
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posted at 2009/08/05 2:00:35
lastupdate at 2009/08/25 1:15:49 »category : 書評 【修正】 |
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