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2004年11月28日

「誰にでも秘密がある」

……期待しすぎたらしい。

日本では「ロマンチック・ラブストーリー」とか言われていたけれど、韓国ではどうやらコメディとして宣伝されていたらしい。どちらが的確かと言えば、やはりこれはコメディでしょう。フライヤーに掲載されているストーリーにしても、あまりロマンチック・ラブストーリーには思えないし。

要するに、イ・ビョンホン演じるいい男が、三人姉妹全員とやってしまうお話。
恋多き三女が猛アタックの末にゲットした恋人を、ある日自宅へと連れてくる。ふたりの姉達はそれぞれの理由から、その恋人に惹かれていくのだが。三姉妹それぞれの視点から、彼をとりまく3つのストーリーが展開される。見る人が変われば、対象に対する印象も変わる。三姉妹がもつ彼のイメージは三人三様で非常に面白い。彼も、相手にあわせていちいちツボをついたアプローチをするのがすごいね。ついつい、そういう人いるかもしれないなぁと思ってしまう。いや、もちろん本当はいないと思うのだけれど、思わせてしまうのがね。

イ・ビョンホンははにかんだ笑顔がいい。すっかりミーハー。上映後、スクリーン内が明るくなって周囲を見渡したら、お姉さま方とおばさま方が大多数を占めていた。やっぱね。

ストーリー的には……。面白いのだけれど、どうもちょっとすっきりしない部分多数。正直なところお金払ってまで見なくても、ビデオで十分。但し、イ・ビョンホンをでかいスクリーンで見つめたい場合はその限りではなく。ちなみに、イ・ビョンホンとチェ・ジウだけのラブストーリーではないですよ。彼女は三姉妹のひとり。それ以上の何かはありません。期待せずに見ればそれなりに楽しめるかも。以下、ネタバレ。

三姉妹の秘密は、もちろん他の姉妹に内緒で彼と関係を持っていることだし、三女に関しては振ってしまった相手と付き合っていたことが秘密だ。そして、彼の秘密はもちろん彼女達を幸せにする為に依頼されてやっているということなわけだ。では、最終的な結果として、三姉妹は幸せになれたんですかね?

三女の場合:男をファッションと同じと豪語する彼女が、自分から誰かに夢中になることを覚え、さらに振ったはずの冴えない男性のことも大切にしたいと思えるようになった、ということ。

次女の場合:男に全く興味がもてなかった彼女が、恋愛を覚えた、ということ。但し、最後は何なんだ?? 自分の友人が思いを寄せていたふうの大学教授にちょっかおを出しておるが、彼のことはもうええんか??

長女の場合:彼と寝て何が変わったというんだ?? ええと、一応、女性である自分を取り戻したということになるのだろうかね。それにしても……。

だいたい秘密、秘密言うからどんな最大の秘密があるかと思えば、あまりにもしょぼくてありえないよな秘密じゃないの! それに何なんだあのエンディングは。
イ・ビョンホンは、三姉妹の父親(依頼主)から「正直なところ、三人のうち誰が良かった?」と聞かれる。彼は「三人だけだと思いますか?」と答えてにっこり笑ってエンディング。正直なところその場では意味が判らなかった。ところが、帰り道てくてく歩きながらふっとひらめいて思わず立ち止まってしまった。もしかして四人目って見ている観客のことか? 自分のプレイボーイっぷりに観客も惚れちゃうとか? うげー(気色わりぃ)。もしもそうだとしたら、随分と点が下がるなぁ。

投稿者 kaori : 2004年11月28日 23:59

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