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2005年07月26日

「逆境ナイン」

先日小耳に挟んだのだけれど、これって評判ええんですか? いえね、私は原作を全く読んでいないから、元々がどんな雰囲気の作品なのか、どの程度原作に忠実でどこからアレンジされているのか、実写になって演じている役者は原作のキャラに合っているのかとか、良くわかっていないのです。ただ、映画ですらここまでバカバカしいのだから、マンガの方はもっとすごいんだろうな、という想像だけはできる。とんでもないやり過ぎ映画です、これ。

同じやり過ぎでもハリウッドのそれ(チャーリーズ・エンジェルとか)と違って、どんびきしてしまう危険と完全に薄っぺらな書道紙一枚で隔てられているというか何というか。確かに見ていておかしいから笑うのだけれど、心から笑っているのは3割程度で、残りの7割は笑っている自分は一体何なんだろうと思わず観察してしまう感じ。呆れていると言ってもいいかもしれない。

何事も全力をモットーとする高校にあって、試合に全く勝つことのできない弱小運動部である野球部は廃部の危機にさらされていた。「逆境」が口癖のキャプテンは、甲子園出場を校長に約束することで廃部を先延ばしにすることに成功する。しかし、口だけではとっとと廃部になってしまう。そこから部員達(9人こっきりと女子マネ1人しかいない)の猛練習が始まるのだが。次々と野球部に(キャプテンに?)降りかかる理不尽な逆境の数々。そして、逆境だけではなく、強豪野球部達も彼らの前に立ちふさがる。果たして彼らは甲子園に行けるのか?

「カンフー・ハッスル」じゃないけど、これも「ありえねー」。
でも、役者達が妙な個性を発揮していて、芝居というより実は素じゃないのか?と疑いたくなる。恥ずかしげが全くないというか。そういう意味で言うならばやはりいい作品なのかもしれないねえ。やり過ぎを楽しんで演じられるのは確かにすごい。だって、この映画は元々そういう性質のものなんだよね? 演技とか期待しちゃいけないというか、思い切り突き抜けてくれないとあかんわけで。だけどなー。玉山鉄二くんよ、キミええんか? この役はものすご~くはまり過ぎやで? ナルシストだし、勘違い男だし、妙に暑苦しいし、二枚目なだけに救いようがない。今後に影響しないといいけど。遠くから祈っております。

しかし、あまりのバカバカしさにラスト近くで不覚にも、少々感動して涙ぐんでしまいました。いえ、これはマジメに。……とっても悔しい。

投稿者 kaori : 2005年07月26日 23:50

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