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2004年12月13日

「ロスト・イン・トランスレーション」

カメラマンの旦那の仕事について東京にやってきた女。旦那は仕事にかかりきりで、彼女はひとりホテルに取り残されている。一方、元スターの男は日本のウィスキーのキャンペーンの為に東京へやってくる。そのギャラわずか200万ドル。
彼女の旦那は、彼女が結婚生活について悩んでいることに気付かないし、男の妻は、子供とリフォームで頭がいっぱい。
異国の地でそれぞれの孤独を抱えた男女が出会い、束の間心を通わせる。

二人の感情が恋愛であるのかどうかはわからない。(そう宣伝されてはいるけれど) そのように思えもするし、そうでない気もする。けれど、非日常かつ孤独な中では、恋愛に良く似た感情を抱いてしまうのは、そんなに不思議じゃないとは思う。だからと言って、それを恋として成就させようとは思わないよね、もちろん。そんな微妙な関係。

数日間のふたりの様子を淡々と追かけていくだけの中で、こちらまで何だか寂しい気持ちになってしまった。東京って、少しフィルターを通すとこんなに寂しい街に見えるのかしら。ここまで上滑りなカラ騒ぎで成り立っているだけの場所なのかな。もちろん大都市であれば、多かれ少なかれは存在する空虚さのようなものや、刹那的(言葉にすると何だか気持ち悪いけど)な部分というのは確かに存在するとは思うけど。でも、私は少なくとも東京を嫌いじゃない。それだけではないと思うしね。それではそれ以外に何があるのかと問われたら難しいけど。

舞台は東京でなくても良かったんじゃないかな、と。「何故、東京か」というのを、監督がどこかの雑誌でインタビューされているのを読んだんだけど、忘れてしまった(汗
見所としては、最初で最後だと言われているパークハイアット東京内での撮影でしょうかね。別に泊まろうと思って泊まれないホテルでもないと思われるので、見学しようと思えばできるという意味では、それほど貴重な映像でもないか。

しかし、男の奥様は、東京にまで書斎のカーペット生地を送りつけて旦那に選択をさせようとしているのに、いざその生地が間に合わないとわかると、旦那に向かって「たかがカーペット」と言い放つは、旦那の方も「奥さんの言う通りでいいやー、めんどい」と思っていたのがありありで、いざ別の色の生地を選べと迫られたところ、途端に呆然としてしまうはで、思わず苦笑してしまった。こういうのってどこの国でも日常的にありそうね(笑)

投稿者 kaori : 2004年12月13日 23:42

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