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2004年12月12日

「僕の彼女を紹介します」

うまいなあ、この監督。これほどヒロインのキャラクターが「猟奇的な彼女」のそれとそっくりなのに、しっかり別の物語が成立しているあたり脱帽。「それはありえないだろう」と思う設定を「ま、ありかも」と思わせてしまうのもすごいね。

時に無鉄砲で正義感の塊のような警察官のヒロイン。ひったくりの誤認逮捕がきっかけで知り合った女子高教師と恋に落ちる。ひとつひとつのエピソードがあたたかくて、見ているこちらがなかなかいい恋してるな、いいなー、などと思ってしまう。最大の危機さえも愛情で乗り越えられたふたりだが。彼女の無鉄砲さがふたりの結末を意外な方向へ向けさせてしまう。

ラブコメ部分はとっても楽しい。時に、これはチョン・ジヒョンの婦人警官コスプレ映画か?と思わせなくもないし、後半部分の怖いモノなしの姿は(これはこれで背景を考えると切ないが)文句なしにカッコいい、わけだが。……やっぱり泣かされちゃいましたね。お約束というか、今どきそんなことを信じる人いるの?と言いたいところですが、ハチャメチャな彼女が流す涙にこちらもやられるわけです。

で、でもね。やっぱりクライマックスに、X-JAPANの「Tears」(日本語歌詞つき)が、大音量で流れるのはちょっとどうかと思うんですわ。その瞬間、そういえばどこかの映画批評サイトで読んだ気がするぞ、とようやく気がついた。これかぁ。いやまあ、雰囲気としては悪くないと思うんだな。しかし、歌詞はいらない。もちろん私ら字幕で台詞読んでいるから、主人公の台詞が聞き取れなくても映画鑑賞に支障はないんだけど、韓国の方々は如何なんでしょう。やっぱり、異国の言葉が入ってきても意味として成立してないから問題ないんですかね。映画全般を全てチャラにしてしまうような、そこまでのマズさはないけれど、ちょっと一瞬涙が引っ込みかけたのは事実。こればっかりは、ちょっとだけ残念だったかな。

そして、今回も最後の小道具は写真。ここのところ、写真が小道具の映画が多い。でも、何に泣かされたって、やっぱりあの写真なんだな。大発見、か。

投稿者 kaori : 2004年12月12日 17:52

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