« 最近引きこもってないな | メイン | こうして人は(意味不明) »

2004年06月14日

「スペース」加納朋子

相変わらず穏やかなお話。誰も死んだりしないし、隠されている謎もささやか(だけど、今回のはありえないでしょう:笑)で非常に微笑ましい。

今回、後から北村薫の「私」と円紫師匠シリーズを読んでいたものだから、謎を持ってくる女の子とそれを解き明かす男性という形ではよく似ている。(というか、北村薫の作品があって加納朋子のこれがあるとのことらしいけど) 但し、こちらは手紙がキーワード。主人公の女の子は必ず手紙で、謎のお話をする。円紫師匠の方と違い、相手に恋愛感情を抱いている分だけ動機が可愛らしい。彼との接点を作るために謎を探す、というか。でも、これって相手との共通点が欲しくて、同じ趣味に興味を示したり、同じ本を読んだり、音楽を聴いたり、映画を観たりというのとたいして変わらないよね。ああ心あたりがあるなあ。(遠い目)

以前、「安楽椅子探偵ものは苦手」などと書いた気がするけど、どうも最近安楽椅子探偵モノもそう悪くはないような気がするのは何故。苦手なタイプと好感を持つタイプの違いって一体何なのか。単純に考えれば、登場する探偵に好意が持てるか否かの問題なんだけど。それでは、何故好意を持てるのか、持てないのかと考え出すと、ねえ……。思考停止。やれやれ。

ええと。本題に戻ると、今回のお話はふたつにわかれていて、ひとつが本編、もうひとつが裏話(どちらかとと言えば、こちらが本編なのかもしれないという側面はあるけれど)となっております。しばらく続きは出ないかな、この終わり方だと。

投稿者 kaori : 2004年06月14日 23:38

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://WWW9.big.or.jp/~k_kaori/mt/mt-tb.cgi/302

コメント

コメントしてください




保存しますか?

(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)