» 「死体を買う男」読了 | date : 2009/04/14 | |
歌野晶午著「死体を買う男」読了。 以下あらすじ。 江戸川乱歩の未発表作発見か、「月間新小説」に発表された謎の推理小説。 筆を折って久しい推理小説家、細見辰時は、友人である編集長菅野を呼び出し、 その小説のバックボーンを問いただす。 過去と現代を、乱歩作と思しき推理小説が繋げ、終末の大団円へと導いていく。 てな感じ。 いわゆる作中作に挑んだ推理小説。今となってはそれほど珍しくもないが、 本書が書き下ろされた1995年当時はチャレンジフルな異色作だったのかも。 正直、自分の好みではなかった。真相も、「ここで驚いてくださいよ」という 意図は理解できるものの、自分としては、「あっそ」という感じ。 「乱歩を引っ張ってきた理由が分からない」とかアマゾン読者評には書かれて いたけれども、自分的には物語が面白くなるのであれば、そこは何を引っ張って きても構わないと思う。 ただ、この作品に関しては、それで十分な面白さが構築されているかというと、 いささか疑問。 歌野晶午と自分って波長合わないなあ・・・・。 読中読後感が非常に軽い。文章も、トリックも真相も、非常に軽すぎて自分の 胸にあまり届いた事がない。 作者には音楽的趣味があって、文章や物語にいいリズムがある、と島田荘司が 褒めていたが、自分に言わせれば、音楽に例えても、軽い。スーパーのBGMのようだ。 |
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posted at 2009/04/14 22:07:45
lastupdate at 2009/04/15 2:15:37 »category : 書評 【修正】 |
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