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» 海洋モノのゲーム date : 2008/10/21
自分はTVゲームの中でも海洋アドベンチャー物が好きで、旧くはメガドライブの
「エコーザドルフィン」とか、プレステの「アクアノートの休日」とかを購入して
よくプレイしたもんである。

メガドラ時代の「エコー」は、伝説の超絶エンディングを除けば
伝統的2Dアクションゲームの範疇から外れるものではなかった。
しかしプレステの「アクアノートの休日」は、ゲームというよりは環境ソフトとでも
言うべき代物で、未到達領域をしらみつぶしに潜行する、というゲーム的な遊び方も
あるにはあったが、基本的にはそれ自体に目的はなく、ひたすら海の中を潜り続け
魚や海底遺跡などを鑑賞する、という当時流行った癒し系のソフトだった。

これは、90年代に登場したセガサターンやプレステといった表現力が強化された
マシンで、どんな事ができるかといった技術検証的な側面があり、また、従来の
任天堂的遊びのTVゲームから脱却を図り、大人も遊べる高尚な娯楽としての
ゲームを追及するための実験的試みだったとも言える。

つまり、「アクアノート」には、3Dポリゴンで表現された海底地形と魚類を画面上で
表現することを試した技術検証と、いわゆるゲーム的なストーリーや達成目標を
排除したソフトが世間で認められるのかどうかといった実験の両面があった。

結果としては、「アクアノート」はかなりの売り上げを記録して、目的を排除した
環境ソフトのようなものでも十分売り上げが見込める事を実証したものの、
直系の子孫である「アクアノートの休日2」を除くとあまり後継的なソフトを
生まなかった。

初代「アクアノート」こそは物珍しさで売れたものの、やはりゲームにはそれなりの
目標とストーリーがあった方が、購買者にとっては分かりやすい。
後継を生まなかった(あるいは後継的商品が売れなかった)のも、そこらへんに
理由があるのではなかろうか。

同系統の海洋アドベンチャーで、その問題に一定の解決を提示したのが、
プレステ2で発売された、「エバーブルー」だった。
これは、一流ダイバーを父親に持つ少年が、かつての父親のパートナーとコンビを
組んで、海底サルベージの仕事を請け負いつつ、父親の残した海底遺跡の謎に
挑むというもので、依頼された沈没物のサルベージというミニゲームをこなしつつ、
ストーリーを追うというゲーム仕立てのもの。
ゲームとしてのストーリーの縛りを持ちながら、同時に美しい海底を散策しながら
魚たちを鑑賞するという「アクアノート」的な遊び方もできるということで、自由度の
高さもキープしつつ、ゲームとしてのやりこみを保障するという非常に優秀な
ものだった。

これの直系発展として、さらにスケールアップした「エバーブルー2」が
発売されているが、自分としては、海洋アドベンチャーとしてはこの「エバーブルー2」
が最高傑作だと思っている。
「エバーブルー2」の欠点としては、ただでさえ酸素ボンベのガス切れという恐怖と
戦っているにも関わらず、海底には主人公を目の敵にするサメ類が跋扈しており、
その生存エリアに入ると問答無用で攻撃されてしまうので、さらなる緊張感を
強いられる、という問題があった。
まあ、ホオジロザメなどに体当たりしてしまったら、怒ったサメに襲われるのも
致し方ないかもしれないが、それらの生存海域に侵入しただけで、待ってましたと
ばかり襲われるのは如何なものか。

そこでWii化した「エバーブルー」は「フォーエバーブルー」と名前を変えて、
酸素ボンベのガス切れなし、巨大ザメに出会っても全く襲われる事なし、の劇甘設定
で登場。ゲーム的なストーリーを追うイベントは残しつつも、より環境ソフトに近い
形で登場した。
まあ、かなり面白く遊べたことは事実なのだが、酸素ボンベのガス切れもなく、
緊張感なしで遊べてしまうことに関しては、「うーん、難易度甘くしすぎじゃないか?」
と思ってしまうことも。

そしてこないだ買ったPS3の「アクアノーツホリデイ」であるが、これは「アクアノート」
の直系子孫で、第3弾というべき代物。
ライバルとも言える「エバーブルー」シリーズのゲーム性を参考にしてか、ゲーム的
なイベントを追うストーリーも追加。その結果「アクアノート」独自の自由度の高さは
随分減退したように思うが、遊んでて面白いのはこっちだろう。
しかし、これもまた「フォーエバーブルー」と同じで、酸素残量なし、他の海洋生物に
出会っても襲われる心配なし、という劇甘設定。

まあ、「エバーブルー」シリーズと違って、「アクアノート」シリーズは潜水艦に搭乗
するので、直接潜行するダイバーとは確かに違うのだが、潜行に対する何らかの
制限があったらもっと面白かったかも知れない。
(一応ミールスフィアによる潜水艦の機能制限と、ソノブイによる航行範囲の制限は
あるのだが。)

同じ環境ソフトに近い陸版の「アフリカ」は、危険動物に近づきすぎると襲われて
撮影したフィルムを紛失してしまう、というペナルティがついているので、
海洋モノでも、攻撃性の高いサメに体が接触すると、襲われて緊急浮上せざるを
得なくなる、等のペナルティはあったほうが緊張感があっていいのかも。
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  posted at 2008/10/21 1:31:04
lastupdate at 2008/10/21 1:31:04
»category : TVゲーム関連修正

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