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» とくダネ!で小倉智昭氏が中村紀問題に言及 date : 2007/01/10
朝のフジTVの番組で、8時から小倉智昭がやってる「とくダネ!」の冒頭を
出勤前にちょこっとだけ見たが、オリックスを退団になりそうな中村紀を
擁護する論陣を張っていた。

司会の小倉氏の主張は
「2億円から60%減の8000万円という年棒提示は、選手との合意がなければ
成立しない。野球協約では年俸減額は40%が上限値であり、
オリックス球団の対応は不誠実。

選手が同意をしないと球団側が「じゃあ辞めろ」と脅すのでは野球協約の
意味がなくなる。
今、中村紀が移籍先を探しても、他球団は補強が終わっているのでそれも難しい。

中村紀は一昨年からメジャーに挑戦して失敗し、昨年は怪我の影響もあって
不振に陥ってるとはいえ、2001年は46本塁打132打点を記録した日本の
主砲である。優秀な日本のスターがメジャーに流出して久しい昨今、
こういう選手を大事にしなければいけない」
という論旨だった。

えー、山ほど突っ込みどころがあるのだが・・・。
まず中村紀がメジャーに挑戦した理由の一つに、「近鉄とオリックスとの合併球団
に愛着が持てない」というものがあった。
それを一年やって失敗したからと、のこのこオリックスに戻ってきた訳だ。
球団に後ろ足で砂かけて出て行った選手を、球団は2億円の年俸で
迎え入れた訳だから中村紀の待遇は破格のもので、元来がかなり好条件
であったことを考えにいれなければいけない。
また、アメリカで中村はメジャーに上がれず、3Aでも当初はそこそこ好成績を
上げていたものの、ある程度打撃の癖を覚えられてからはさっぱり不振に陥った。
それを克服しようともせず、
「マイナー契約の選手はメジャーに上がれない。イチロー選手がメジャーで
活躍できたのは彼がメジャー契約だからであって、自分のようにマイナー契約
だったら、彼も同じように失敗しただろう」という趣旨の発言をしている。
しかし、昨年中村と同じようにマイナー契約を結び、同じようにドジャースの
下部チームに移籍した元横浜の斉藤隆投手が、みごとにメジャー昇格を果たして
ストッパーとして大活躍。
今年はメジャー契約を勝ち取っているので、中村紀の主張がおかしいことは
その事実一つでもわかる。

また、3Aで長らく雌伏を余儀なくされ、冗談の種にすらなっていたカージナルスの
田口壮選手も、ようやくメジャーでスーパーサブの地位まで這い上がり、
昨年のプレーオフでも決勝本塁打を放つなどラッキーボーイ的活躍を見せ、
ワールドチャンピオンにまで輝いた。

それに比べれば、中村紀の日本出戻りが安直という印象は拭えない。

個人的には、あと2〜3年マイナーでがんばるべきだろ、と思っていた。
それを中村紀はアメリカ挑戦を「罰ゲーム」とまで言い切って日本に戻って
来たのだから、何をか言わんや、である。

今までのオリックスとの年俸交渉過程を見るにつけ、金額面での闘争というよりは、
「自分の故障を「公傷」と認めて欲しい」というのが中村紀の主張であり、そっちの方
の話題が中心で、減額幅等への言及は少なかったように思える。
(もちろん、減額幅を公傷扱いで減らして欲しいという目論見はあったのだろうが。)
本当に金銭面での不満があるなら、確かに60%というのは協約を超えた
減額幅であるのだから年俸調停を依頼すればいいだけの話だろう。
それこそ何のための協約か、という話になる。

さらに、小倉氏の言う「他球団も補強が終わっているから移籍は難しい」という主張も
完全におかしい。本当に必要な選手なら、どの球団からも引く手あまただろうし、
選手としての価値が残っているのなら、必ず他の球団が声をかけてくるはずである。
移籍期限はシーズンインしてから6月までであり、それまではどこの球団も
様々な補強を繰り返している訳で、「この時期ではすでに補強が終わっているから」
などという意見は世迷言としか思えない。

「スターがメジャーに流出している今、こういう選手を大切にせねば」という
意見に至っては笑止としか言いようがない。
メジャーに挑戦して失敗、出戻ってきた選手を擁護するのに、
言うに事欠いて一流選手のメジャー流出による日本プロ野球の危機を
訴えるとは、ピントのずれも甚だしい。

もともと中村紀は2003年に故障をしてから、メジャー挑戦の時期を含めて
4年連続で満足な成績を残せていない。4年連続で不振に陥っている選手を、
過去の実績だけで高額雇用する球団などそうそうありはしないだろう。

自分は元近鉄ファンなので、中村紀とかには人一倍思い入れがあるのだが、
昨今の中村紀の言動は、元ファンを落胆させるものばかりだった。
今回もその例に漏れず、「何をやっているんだ・・・。晩節を汚すなよ」という
思いが一層強くなっただけである。
今後どこかの球団が受け入れを表明し、それなりの年俸で雇用というケースに
なるかも知れないが、そこでこそきっちり成績を残して欲しいし、
ストーブリーグの主役を延々と張ってるだけでは、元近鉄ファンとして悲し過ぎる。

だのに、小倉氏はどんな根拠でもって中村紀を擁護しているのだろうか、
さっぱりわからない。
西武ファンだから、不良債権を押し付けられる可能性を減らしたいのだろうか。
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  posted at 2007/01/10 22:42:25
lastupdate at 2007/01/18 0:01:39
»category : 日記修正

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