» 「殺意は必ず三度ある」読了 | date : 2007/01/03 | |
正月だけど、本はきっちり読んでます。 東川篤哉著「殺意は必ず三度ある」読了。 あらすじ。 鯉ヶ窪学園の野球部で、球場のベースが4つとも盗まれるという不可解な 事件が起こる。犯人は分からなかったが、それは半分冗談で済んだ。 しかし、ライバル飛龍館高校との練習試合で、意外な大事件が発生する。 鯉ヶ窪高校の探偵部、三馬鹿トリオと呼ばれる学生達が、事件の謎に 挑むのだが・・・。 あまりお堅くならない軽妙なユーモアミステリーを目指しているのだろうが、 雰囲気が妙に薄っぺらくなってしまっている。 軽妙洒脱と、単に軽いだけ、というのは全く違うと思うのだが、 残念ながらこの作品は軽くて、薄っぺらいだけ。 適当に笑いをまぶしておけば、ユーモアミステリーか、と言えばそうでもない。 いやな勘違いである。 ただし、それは全体を覆っている雰囲気があまりよろしくないのであって、 一個の推理小説として見れば、事件のメイントリックも、作品の底に流れる サブトリックも、なかなか完成度は高い。 純粋に謎解きを考えて読んだ方が、この小説は面白いかもしれない。 トリックの切れ味はなかなかのものがあるのに、全体を覆うかるーい雰囲気で 損している小説だと思う。 もっとうまいストーリーテリングは出来なかったのだろうか。 |
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posted at 2007/01/03 4:27:33
lastupdate at 2007/01/03 4:27:33 »category : 書評 【修正】 |
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