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» 刑事コロンボお勧め date : 2010/05/21
最近の記事でも話題にしたし、何回かここに書いている「刑事コロンボ」の話題だが、
旧シリーズの全45作中、個人的なお勧めと寸評を書こうと思う。

パイロット版
「殺人処方箋」  妻殺しのエリート精神科医との激しい対決。まだキャラが完全に
           定まっていないコロンボの仕草がウブいが、ラストの犯人への
           追い詰め方はなかなか意外性あり。

「死者の身代金」 冷徹な女弁護士の旦那殺し。犯人としてはかなりの強敵で、
           コロンボの優秀さを喝破する力も持つ。結末はクリアでエレガント
           だが、インパクトにはやや欠けるか。しかし、十分名作に値する。

第一シーズン
「指輪の爪あと」 コロンボシリーズでは極めてベーシックな解決方法の典型。
           これを先に見ておく事で、コロンボの基本姿勢が分かる。

「二枚のドガの絵」結末時のインパクト最大。しかも二重爆弾。最強のエンディング。
           TVミステリという枠に収まらず、推理小説史上に残る名作。

「死の方程式」  ストーリーは平凡だが、犯人役のロディ・マクドウォルの演技と
           野沢那智の吹き替えが神懸り。ラストシーンも緊迫感あり、
           秀作足りえている。

「パイルD-3の壁」これもコロンボの基本姿勢を示す捜査方法の一つ。先に見た方
           が面白い。旧シリーズにおいては、唯一のピーター・フォークの
           監督作品。

第二シーズン
「溶ける糸」    ミスター・スポックで有名なレナード・ニモイが犯人役で、彼が
           論理を重視する冷血漢を演じるというセルフパロディ。結末は
           シンプルだがなかなか面白い。

「断たれた音」  ストーリー、結末はやや弱いが、ロジック的には非常にクリアな
           謎解き。エラリー・クイーンを彷彿とさせる明快さ。ただあれで
           逮捕できるかとなると疑問だが、自分はかなり好きな作品。

「二つの顔」   コロンボスタッフがコロンボファンに贈る第一の挑戦状。
          予備知識なしで見た方が絶対に面白い。予備知識があると、
          いきなり凡作化。

第三シーズン
「野望の果て」 中盤やや冗長だが、非常に切れ味のいいエンディング。動機が
          少し弱いと言われているが、劇中で一応の説明はついている。

「白鳥の歌」  結末は過去作のバリアントだが、ちょいとひと捻りが入っている。
          アメリカではカントリーソングが人気あるんだなあと実感できる。
         日本で言えば演歌か民謡か。

「権力の墓穴」これも結末驚愕。「二枚のドガの絵」を剃刀に例えるなら、本作は
         鉈の切れ味。第三シーズンのベストか。

第四シーズン以降は次回。
          
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  posted at 2010/05/21 2:00:27
lastupdate at 2010/05/21 2:00:27
»category : 日記修正

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