ドランのキャデラック
Dolan's Cadillac

DATE

2009年 イギリス・アメリカ映画 89分 日本劇場未公開作品
監督 - ジェフ・ビーズリー
原作 - スティーブン・キング

CAST
  • ドラン - クリスチャン・スレーター
  • ロビンソン - ウェス・ベントリー
  • エリザベス - エマニュエル・ボージア
  • チーフ - グレッグ・ブリック
  • フレッチャー - アル・サピエンツァ
STORY

 小学校の教師を務める夫婦ロビンソン(ウェス・ベントリー)とエリザベス(エマニュエル・ボージア)。幸せな結婚生活を送っていた2人だったが、ある日乗馬に出掛けたエリザベスは偶然殺人の現場を目撃してしまう。その犯人はラスベガスを拠点に人身売買を行っている冷酷なギャングのドラン(クリスチャン・スレーター)だった。悪事を働きつつも野放し状態になっているドランを捕まえたいFBIのフレッチャー(アル・サピエンツァ)は、ドランを告発するためにエリザベスが見たことを証言して欲しいと言う。正義感の強いエリザベスは承諾するが、ロビンソンは彼女の身の安全を考えると反対だった。その予感は的中し、ドランは部下を使いエリザベスの車に爆弾を仕掛け、結果ロビンソンの目の前でエリザベスは爆死してしまう。
 エリザベスを奪われたロビンソンは、ドランを捕まえられないフレッチャーたちFBIに頼らず、自身の手で復讐を果たすことを決意する。しかしドランの警護は固く、また彼が乗るキャデラックは激しい銃撃も物ともしないカスタム車。そう簡単にドランを討つことはできない。ロビンソンはドランの行動を監視し続け、復讐のチャンスを待ち続ける…。

解説

 「ミザリー」、「グリーンマイル」、「ショーシャンクの空に」など映画化作品も多い作家スティーブン・キング原作の復讐サスペンス。主演は我らがクリスチャンに、「アメリカン・ビューティー」のウェス・ベントリー。妻を殺された男の壮絶な復讐劇を描いた作品で、主人公が復讐に懸ける熱意と労力、そしてその衝撃の復讐手段に驚かされる。タイトルにもなっている悪党ドランの乗るキャデラックの頑丈さが逆に仇になってしまう復讐手段はみもの。また復讐が完全に終わるまでがじっくり描かれているため、主人公の標的に対する憎悪がどれほどのものだったかも色濃く描かれている。元は短編小説のため時間は90分と短めだが、展開に無駄がなく綺麗にまとまっている。
 クリスチャンはタイトルにもなっている大悪党ドラン役。もうすっかり悪役も板についてきた感じのクリスチャンだが、今作は悪党として活動しているシーンより、制裁を受ける後半のシーンで印象に残る演技をしています。髪を振り乱し、絶叫し、狭い空間で暴れもがくクリスチャンの鬼気迫る演技は、悪役でなければ思わず同情してしまうところですが、S属性が強い管理人としてはついニヤニヤしてしまう場面でもありました。

MY RATE (個人的5段階評価) ★★★★:4

 一部の予告編で復讐手段がネタばれされてたのが頂けませんが、あの一見コントかと思える復讐手段は本当にびっくりしました。復讐が始まってからの展開も面白く、クリスチャンファンとしては微妙な心境ではありましたが、エンディングでは復讐を完了したロビンソンを見て清々しい気分になったのもまた事実。

ビデオ・DVD・関連書籍など

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