2004年 アメリカ映画 92分 日本劇場未公開作品
監督 - ルーウィン・ウェブ
資金調達とマスコミ対策に長けた神父ダニエル・クレメンス(クリスチャン・スレーター)はある日、教会幹部たちから呼び出され、一つの事件の対応を任された。その事件は神父が信者を殺したというスキャンダラスなものだった。ダニエルは犯人として逮捕されたアンドリュー神父と接見するが、彼は容疑を否認するも、殺人現場に居合わせた理由を話そうとしない。ダニエルは教会の保身のため、元恋人のTVリポーター、マデリン(モーリー・パーカー)にアンドリューのインタビューをさせるが、そこでもまた彼は同じ主張を繰り返すだけだった。
調査を進めるうち、ダニエルは被害者の少年が男娼だったこと、アンドリューが同性愛者の会に参加していたことを知る。だがその最中、獄中でアンドリューは自殺を図ってしまう。しかも教会は彼の自殺で事件を終わらせようと、ダニエルに調査中止を命じるのだった。しかし事件の真相を突き止めたいダニエルは、教会にアンドリューの後任を申し出て独自で内密に調査を開始するのだが…。
神父による信者殺しというスキャンダラスな事件の裏に隠された真実を、事件の調査を命じられた神父とその恋人が解明するサスペンス・ミステリー。2004年に製作された作品だがアメリカではDVDリリースのみで、日本でも劇場公開されなかったが、なぜかこの度DVD化。しかしそんな待遇も納得できる作品で、DVDパッケージには教会のタブーに迫った本格ミステリー的な解説がされているが、実際内容を見てみると事件に大掛かりな陰謀が隠されているわけでもなかったのでかなりの肩透かし感。ノリとしては日本の2時間サスペンスものに近いので、ある意味では綺麗にまとまっている。
クリスチャンは主人公の神父ダニエル役。何度も警察にお世話になっているお騒がせ男なクリスチャンが神父役という意外性が素敵だが、本業より資金調達などの別方面で評価されているアウトローな神父という、やはりクセのある役どころなのはさすが分かっている(?)。
ストーリー | ★★★☆☆ : 3 |
キャッチコピーの大袈裟っぷり | ★☆☆☆☆ : 1 |
日本的2時間サスペンス度 | ★★★★★ : 5 |
総評 | ★★★☆☆ : 3 |