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2004年11月21日

「TUBE」

冒頭シーンから、激しい銃撃戦。誰が誰を何のために狙っているのか、その場ではさっぱり判らないけれども、黒づくめの悪役さん達とサングラス、銃撃戦、そしてカーアクションなんかを全部ひっくるめて、韓国版「スピード」よりは、どちらかと言えば「西部警察だなあ」などと間抜けなことを考えていた私。爆破シーンも、ハリウッドというよりはドラマっぽい。それは迫力がないとかではなく、何というかアジア的だなあというか。

市長による地下鉄視察の日に、ソウル地下鉄の車両のひとつがテロリストによって乗っ取られる。テロリストの要求は政府要人の命。そしてその車両には、テロリストによって過去に自分の恋人を殺された若手刑事と彼に思いを寄せる女スリが。テロリストvs刑事、乗客を命をかけての一騎打ちが始まる。乗客達は生きて帰れるのか。テロリストと刑事の運命は?

ストーリーに関しては、確かに地下鉄編だけに絞った韓国版「スピード」(あるいは韓国版「新幹線大爆破」)。これに少しウエットな登場人物の過去、そして現在のラブストーリーなんかを織り交ぜた感じで、なかなか楽しめた。やはり展開がスピーディーだと見てて飽きなくてええね。これでもかこれでもかと、ドキドキハラハラのシーンが続くわけだが、ありえないだろうというシーンも満載。いやあ、映画ですねえ(笑)

悪役のパク・サンミンが背中に刀(日本刀なのかなあ。韓国でも刀って作られてるの? む、無知です。良く知らない)を背負いネクタイを締め、その上からびしっと黒いジャケットを身につけ髪を整えるシーンを見て、うお、かっこええとか思ってしまった。健さんか、渡哲也かといった風情で(笑) あ、ちなみに私はどちらも特に好きではないですが。さらに、そのままのカッコで素手でのバトルシーンなどは、まるでストリートファイター状態です。戦闘シーンは、ちょっと笑えるほど。

しかし、テロリストだって刑事と同じ悲しみがあるわけで、一概にどうとも言えませんなあ。時折、テロリストに同情をしてしまって、あきません。そして、女スリの可愛らしいこと。最近は日本人よりも、韓国とか台湾の女優さんのが可愛らしい気がするし、何より好み。ええのお。
それでもって個人的に素敵だと思ったのは、テロリストでも刑事でもなく、地下鉄制御室の室長! 人質の命を救う為に、クモの巣のように張り巡らされた地下鉄線路の切り替え、そして地下鉄車両を誘導する作戦を次々に考え出していく姿。かっこえー。テロリストと刑事の戦いよりも、こちらの制御室内での静かな緊張がものすごく良かった。前にもこういうのあったな。密室作戦ものって好きかも。

そして、ラスト。個人的にはハッピーエンドが好き。でも、こういった人質モノが全てハッピーエンドで終わるのもうそ臭くてね。ラストシーンには言いたいこともあるんだが……。以下、追記に続く(笑)

いや、だってさ。地下鉄から落ちても這い上がってきた不死身の刑事がですよ。通電切ってから、2分もあったのに、何故に車両に乗ったままなんすか。時速140kmでしょ。2分あったら4kmは距離がひらく。車両を切り離してから、どれだけ通電していたのかわからないし、どれだけの規模の爆発かもわからないけれど、爆破地点と切り離された車両との間だって、たいして開いていないんじゃないかと思うのよね。万が一の可能性にすがって、通電が切れた瞬間に車両から飛び降りて走ればええじゃんよ。戦いで疲労困憊していてそんな気力は残ってないとか、今さら現実的なことを言うなかれ。だって、もともと非現実的な物語なんだもんよ。

投稿者 kaori : 2004年11月21日 16:13

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