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2004年01月02日

清水玲子「秘密 THE TOP SECRET」

先日のタイ語授業時にマンガの話になった。私の所持マンガの中に、「月の子」があるかと問われた際に、「ないなー。実はあまり清水玲子って好きじゃないんだよね」と言った。確かに言った。それなのに、その舌の根も乾かないうちにこんなこと言うなんて私ってダメね(涙) でも、

いいじゃないですかー、これ!!

話そのものは、ありふれた近未来警察ものっていうか何ていうか。死者の脳を見ることによって、生前に死者が見ていた映像を確認できる。そこから真実を割り出していくというようなもの。が、明かされる真実そのものよりは、その過程での捜査員達の苦悩や葛藤が中心にストーリーは進んでいく。そこでまあ、男の友情とかあるわけよー(恥ずかしい) 不覚にもそこかしこでぐっときてしまうんですわ。あかん。
普段冷静沈着なインテリエリート男性が、こうぐらぐら崩れそうになる姿ってのは、何とも言えず色っぽいと思うのよね。(アホかも、私)

しかし、人の記憶を覗くというのは趣味のいい行為ではないね。趣味の良い悪いよりは、自分自身が病みそうだからな。本当のこと、本当の気持ちなんて知ってどうするというのか。判るかもしれないという選択肢が突きつけられると迷うとは思うけど、でも、知ってしまえば後悔する。そんな時代がホントに来るのかしら。……来るのかもしれないなあ。何度も出てくるけど、死ぬ時には脳を破壊して死にたいというのは判る気がする。自分がずっと隠してきたものを最後まで守るにはそれしかないしな。

タイトルに西暦が冠されているところを見ると、年に1度しか描いていないシリーズらしい。だから、1999年からスタートしているにもかかわらず、いまだに2冊しか単行本が出ていない。今年描いても、単行本にはならないであろうから、次に単行本になるのは来年の半ば以降になるんだろう。早く次が読みたいシリーズかも。

ちなみに、若干グロな部分があるので(まあ、少女漫画なので全般的に美しいグロですが)、苦手な方は手にとられないほうが。ま、私で大丈夫なのでよっぽど問題はないと思われますが。

投稿者 kaori : 2004年01月02日 15:55

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