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2004年01月11日

今野緒雪「マリア様がみてる」

年明け早々に友人(♂)から借りた本をひたすら読む。実家には12巻までしか持ってきていないので、読み終わっても続きが読めなくてちょっと辛い。わー、先が気になるのー。

ええと、話としてはですね。平凡なお嬢様だった主人公が、憧れのお姉さま(学校の先輩だ)とひょんなことから親しくなったことをきっかけに、学校生活の中で様々な経験をしながら成長していく、というもの。スタートは高校1年生なのだけれど、おそらく3年生になるまで(下手すりゃ卒業するまで)続くんじゃないだろうか。現在、主人公は高校2年生。

ミッション系のガッコに通ったことのある女子の方々ならば、多少なりとも「おお」と思うのではないかと思われ。私の通ってたところは、たいしてお嬢様学校でもなかったので(地元ではびみょーな感じだったけど)、というかあんな舞台設定は滅多になかろうと思が、正直ありえねー感はかなり漂うのだけれど、これにハマるのはそういうことが問題なのではないと思う。

まずありふれてはいるけれど、主人公が普通の女の子であること。これが、憧れのお姉さまタイプを主人公にしたら、ちょっといただけない。普通の女の子が悩んだり笑ったりしていくのが、読者の心をつかむ王道なのね。私でも何か特別なことが待っているのかもしれない(と、勘違いする。今の少女達でも同じなのかは知らん)、とか、あの頃はそうだったわーと懐かしく思うとか何とか。どんなスーパーな女の子でも根は普通の女の子、ってところに落とさないと共感呼べないもんね。当たり前だけど。

そして全くもって際どいわけでも何でもないのに、全般的に禁断の香りがしてしまうのは何故? ちっとも百合っぽくないぢゃん(笑)
あの年頃の少女達は友達に対して、おいおい恋愛感情なのかそりゃ、みたいな思いを抱きがちなんだよな。憧れている(親しい)先輩とかが他の同級生とかの方とより親しかったりすると、落ち込んだりさ。嫉妬心だって当然あるし。だから、あれは別に特殊な世界じゃないと思うのよねー。下手すれば普通に共学の学校でもあるんじゃないのかな。
それなのに、何故か百合っぽーい雰囲気。おそらく世間の煽り方でそうなったのだろうけど。

でも、面白いっす。久々にコバルト読んだけれど、昔とあまり変わらないね。私の頃の学園物といえば、藤本ひとみの香織高校シリーズとか。萌えたなー。ああ、懐かしい。今となっては、女流作家(?)として活躍(?)されている方々とか諸々書いていたし。最近のものは、ぜんぜん読んではいないけれど、少なくとも昔のコバルトには今野緒雪と同程度の文章を書く作家はゴロゴロいたと思うのだけれど……。今は違うの?

貸してくれた友人に、「男の子はあれに何を見てるの?」と聞いてみたところ、「今、旬だからかな。あと、完成度は高いと思う」というそっけないお返事。つまんないなぁ、もう。そんなことで16巻全部集めないでよ(笑)

投稿者 kaori : 2004年01月11日 23:59

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