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2004年01月03日
仕事始め(仮)
今日からお仕事。それでもやはり年末に比べて電話が格段に少ない。何だかあまり仕事をする気力が起きなくて、休憩する回数などが著しく多い気もする。それでも休みの間に片付けておきたいことがあるにはあって、ちまちまと仕事を続けるのではありますが。
私の席の前方には大きな窓ガラスが2組あって、そこから中野坂上にある大きなビルを3つ眺めることができる。(私はそのビル達を密かに「バブルの塔」と呼んでいる) それらのビルも、出来たての頃は遠目にも「綺麗だなぁ」と思ったものだけれど、近頃はどうもくすんで見える気がする。これだけ遠くから眺めているのだから、本当のところはどうなのか判らないけれど、何となく、ね。
但し、夕暮れ時のそれらはかなり美しいと思う。壁面のガラス張り部分が多いせいで、それらは夕陽を受けて反射する。さらに日が暮れてくると、うす紫色の背景の中で、ところどころに灯る蛍光灯の光と点滅する赤い光がぼんやりと浮かび、それはそれは気だるい光景が目の前に広がるわけです。麓に広がる住宅用マンション達は、それらのビルに比べれば本当に小さくて、だからこそ暮らす人々の生活を想像すると、ささやかなあたたかなもののように感じられてしまう。ああ、今ごろ夕食の準備をしているんだろうなあ、テレビを見ていたりするんだろうなあ、とか。実際には、きっと家族団欒なんてとんでもなくて、食事も一緒にとることもなくそれぞれの部屋に引きこもっている、あるいは子供達は深夜を過ぎなければ家にも帰って来なかったりしているのだろうけれど。
そして、ほんの一瞬の時間の後、ビルは完全に闇の色と同化して、あとは灯りだけが残る。普段ならば、その頃になってようやく事務所は落ち着きを取り戻し始め、本来の仕事に向かえるようになる時刻。今日も、ビル内の幾つかの窓から灯りが漏れている。皆さま、お疲れ様です。
そして明日も私はお仕事。お正月休みは5日後なので、それまでせっせと働かせていただきます。
さて、今から新年会なのです。この2日間どこにも遊びに行っておりませんので、羽をのばしてきます。
投稿者 kaori : 2004年01月03日 19:29
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