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» 「5時30分の目撃者」再視聴 date : 2008/10/27
赤かぶ検事氏が、こないだ初めて刑事コロンボの名作「二枚のドガの絵」を観たそうで。
ミステリに造詣の深い彼が、コロンボの中でも屈指の名作と言われている上記タイトルを
未見だったという事が意外だったが、その話題に触発されて、久々にDVDを引っ張り
出してきてコロンボを見た。

自分がコロンボに本格的に興味を持ち始めたのは小学生の時で、その時は既に
放映権がNHKから日本テレビに移り、水曜ロードショーで放映されていた。
平日でしかも夜11時にフィニッシュするTV番組の視聴に親が難色を示していたので、
前半部分しか見られなくて何度も悔しい思いをしたことを覚えている。
しょうがないので結末部分を親父に聞くのだが、これまた親父が説明下手で
どうやってコロンボが犯人を捕らえたか要領を得ず、当時の自分は非常に
フラストレーションが溜まっていた。

そこで救世主になっていたのが、映像作品をノヴェライゼーション化した二見書房の
新書版である。これなら時間の関係なしにコロンボが存分に楽しめるし、巻頭に
載ってる番組中の映像写真も気分を好く盛り上げてくれた。
しかし今思えば、映像として完成している作品をノヴェライゼーション化したことに
よって、面白みを失ってしまっている場合がある。
例えば、「二つの顔」とか、「さらば提督」とかは全くの知識なしで映像を見たほうが
抜群に面白い。

今回DVDで再見したタイトルは「5時30分の目撃者」なのだが、この作品も、
自分としては映像よりも二見書房の新書版ノヴェライゼーションで触れたのが
最初なので、実際に放映で観たのは後追い。
まあ出来れば映像で初見したかったところだが、この場合は新書版でもそれほど
面白みは失われていなかった。

以下あらすじ。
患者兼不倫相手の人妻と別荘でねんごろになる予定の精神科医が、人妻の夫に
現場を押さえられて争いになり、誤って暖炉の火掻き棒で殴り殺してしまうという
幕開け。そこで精神科医と人妻は、強盗殺人に見せかけた偽装を行うのだが・・・・

この作品には賛否両論ある。否定派からは、オチのトリックが強引である上に、
犯罪の証明としてパンチが弱い、といった批判が寄せられている。
また、第二の殺人方法も現在の精神医学から照らし合わせてみれば実現不可能
と言われており、数あるエピソードの中でも、良くてせいぜい中位くらいのランクしか
与えられていないのが実情。

ただ、自分はこの作品は好きである。
否定派に言われているオチの弱さは確かにあるものの、まんまと引っかかる犯人の
失敗が面白く、コロンボならではの結末の意外性も十分に用意されている。

そもそもアメリカでは、犯人を騙した上で取った証拠や証言は、裁判上で無効と
されるらしいので、それを考えたらコロンボの話の半分は証拠能力なしで無罪に
なってしまう。
だから、犯人が否定していることをどうやってコロンボが暴くか、ミステリ的興味に
話を絞れば、この作品の結末も十分にありだと思うのだ。
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  posted at 2008/10/27 6:16:12
lastupdate at 2008/10/27 6:20:51
»category : 日記修正

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