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» 「首鳴き鬼の島」読了 date : 2007/12/08
石崎幸三著「首鳴き鬼の島」読了。

「このミス2008」ではランク外だが、2008年の話題作を語る対談のところで
ちょこっと出てくる。そこの書評が絶品。
先の自分のブログ記事では、「このミス2008」をけちょんけちょんに貶したが、
この対談部分があったことで、「首鳴き鬼の島」の面白さが相当増幅された。

読み終わった後で、「わははははははは」と笑ったもん。
だって、作者が仕掛けた罠の鋳型に、寸分違わず完璧に嵌ったんだから。

以下あらすじ
「神奈川県沖にある”首鳴き島”と呼ばれる無人島には、鬼退治の伝説がある。」
とある民俗学研究の本に書かれていた。
その伝説とは、鎌倉時代にその島で退治された鬼が、首と両腕を切り落とされても
なお死なず、首が胴体を求めて鳴いたという。

退治した武士がそれを疎ましく思い、首と両腕を焼いたが、残った胴体だけは、
今もその島で首と腕を求めて彷徨い歩いている、という内容である。

現在その島は、大企業が私有地として保持しており、会長やその子息が別荘を建て
保養地として利用していた。
雑誌記者の稲口は、怪奇特集でその企業に首鳴き島への取材を申し出た。
ダメ元で頼んだ取材はあっさりと許可され、稲口は、友人のOL神合茜と二人で
”首鳴き島”へ乗り込んだ。
しかし取材を始める矢先に、「首鳴き鬼伝説」の見立てに則って殺人が
発生してしまい、稲口と茜の二人は、否応なしに事件に巻き込まれていくので
あった・・・・


という内容だが。
まーね、だいたいやね、これは本格ミステリファンへのあからさまな挑戦状ですよ。
どういう挑戦状かというと言えませんがね、ヒントは「このミス2008」の対談の
本格ミステリを語る部分を読んでみてください。

ええ、敗北しましたよ、完敗です。
作者に作中でなじられ、「このミス」に追い討ちをかけられましたよ。
合わせ技一本です。
多分、本作品で批判されてる欠点も、わざとやってると思うんだ、この作者。
だからこそ、本格ファンとしては腹立つよなあ〜(笑

本格ミステリファンは「このミス2008」の対談(こっちは立ち読みでいいけど)と
セットで「首鳴き鬼の島」を読め!

そして自分の尻の青さを嘆け!!
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  posted at 2007/12/08 5:44:56
lastupdate at 2007/12/08 6:13:10
»category : 書評修正

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