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» 非アクション系トレカゲー date : 2007/10/04
セガのWCCFから始まったアーケードのトレーディングカードゲームも
それに続くセガ製の一連の作品やコナミ、タイトーなどの各メーカの
フォロー作品の登場により、すっかりゲーセンの一分野に成長した感がある。

これらトレカゲームには二種類の傾向があり、反射神経を必要とする
アクション系のものと、思考系主体の非アクションものに二分される。
現在のトレンドとしては、プロレス、プロ野球、サッカー等の
スポーツ系が非アクションもの、それ以外はだいたいアクションものと
分類できそうである。

スポーツ系に非アクションのものが多いのは、
アーケードトレカゲーの元祖であるWCCFがあまりアクション性を
要求しなかった事、フォロワーのコナミがプロレス、プロ野球などでアクション性を
志向しなかった事に起因していると思われ。
また、その他の分野でアクション性が強いのは、WCCF以降初のカードゲーで
ヒットとなった「クエストオブD」がアクションを志向していた事、
また、その後のトレカゲーのスタンダードとなった「三国志大戦」が、やはり
アクションゲーム色が非常に色濃かったこと、タイトーのフォロー作
「アクエリアンエイジ」が三国志大戦のシステムを参考にして開発された
面がある事、などが理由として挙げられると思う。
今度、スクウェアエニックスがこの分野に参戦してくるとの事だが、
カードデザインを見る限り、やはりアクション系のようだ。

このアクションゲーム系は、利点としてゲームバランスが調整しやすいという所が
あると思う。
最終的な操作はプレイヤーの腕に委ねられるので、使用頻度の高すぎるカードが
あったら若干そのカードの使い勝手を丸めれば、バランスを取れるという利点が
ある。

これが非アクション系だと、強カードはあくまで強く、多少性能を丸めた程度では
バランスは全く取れずにそのカードばかり使うユーザーが大量に増殖してしまうと
いう欠点がある。
WCCFだと、現実の活躍度合いは無視してゲーム中で有能なシェフチェンコ、
アドリアーノが現在でも幅を利かせているような状況であり、
コナミのBBHでも一時期センター返しーズ(CGS)と呼ばれる、センター返しが
得意なバッターを一番から八番まで取り揃えて、ヒットを量産し乱打戦に
持ち込むという荒っぽい戦法が主流となっていた時期があった。
これらシステムの穴を突くような戦法は、アーケードに限らずトレカゲーの宿命とも
言えるようなもので、皆が勝つことにこだわってデッキを模索した結果、
主催者側が想定外のカード活用法をユーザーが編み出して、ゲームバランスを
崩してしまうというケースはよく見られる。

これに対してアクション系であれば、バランスを崩すカードについてはプレイヤーの
使用条件を若干厳しくしてやるだけで、そのカードを有効活用するのにプレイヤー側
が一定のアクションスキルをこなす事が必要となり、結果的に他のカードでも
対抗可能になったり、そのカードを含んだデッキと対戦しても、ある程度対処法が
定番化してバランスを取りやすいという利点がある。

反面、アクション系の最大の欠点は、適性のない人間には本当に辛いゲームに
なってしまうという点だろう。
一応、三国志大戦、ガンダムカードビルダー、アクエリアンエイジとも、
プレイヤーのランクによって同程度の腕の人間とマッチングされるように
工夫されてはいるのだが、初心者に勝って満足感を得るために、新規で
作り直したICカードで低いランクからやり直すといういわゆる「狩り」の問題は
根絶できないし、また、たとえ同ランクの人間とマッチングしても、
「また負けるかも・・・・」という緊張感はアクションゲーム下手の人間にとっては
精神的に負担が大きかったりする。

それでも、スポーツ系以外のトレカゲーは、今後もアクションが主体になるような
気がする。
これは、非スポーツ系で非アクション唯一のトレカゲー、「アヴァロンの鍵」が
大コケしたことに起因すると思われる。
これによって、セガを始めとする各メーカーに、
「非スポーツ系の非アクションのトレカゲーはヒットしないんだ・・・・」
という固定観念が植え付けられ、以後の後継を絶無にしてしまったような気がする。

「アヴァロンの鍵」の末期は、ゲームシステム、ゲームバランスともに非常に
よく練られ、完成度が高いゲームとして巷でも評判が高かったのだが、
それだけにメーカとしては
「なんであんないいゲームがヒットしないんだろう。きっと非アクションの
トレカゲーはスポーツものしかヒットしないんだ・・・」
と思い込ませてしまった点は大いにあると思う。

しかし、自分に言わせればアヴァロンは自滅くさいところがあると感じる。
一人用の練習モードが長く追加されなかったこと、新カード追加時に追加カードが
(たとえコモンであっても)レアカード並みの確率でしか排出されなかったこと、
ゲームバランスの調整が後手後手に回った事、等等。

特に、追加カードの排出率の低さは、この手のゲームとしては致命的とも言える
失態だと思うので、これさえなければかなり善戦できたかも知れない。

自分としては、スポーツもの以外の非アクション系トレカゲームが増えることを
痛切に願っているのだが、(自分も決してアクションが得意とは言えないので)
いまのところ、それらが増えそうな兆候はあまり見られない。

アヴァロンの失敗は、以後のトレカゲーの動向に、かなり大きな影響を与えたのでは
ないか、と推察する。
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  posted at 2007/10/04 23:28:34
lastupdate at 2007/10/04 23:28:34
»category : TVゲーム関連修正

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