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» ヒーロー番組の重み date : 2006/06/14
ウルトラマン、仮面ライダー、戦隊モノなどで人気を得た俳優、女優が
世間的にも広く認知されて普通のドラマや映画に出演するようになると、
本人がヒーローを演じた過去を恥じたり、子供番組をバカにした事務所
の意向によって、それらの出演歴を消してしまう事がある。

昔で言えば、アカレンジャーの誠直也があまりアカレンジャーであった事を
表に出さなかった。(近年、特撮誌などでインタビューに応じるようになった)
また、スカイライダーの村上弘明もあまりライダー時代に
触れられたくなかったようである。(最近は特撮誌のインタビューに応じ、
「ライダーであった自分を息子が尊敬してくれている」と答えるようになったが。)

最近の例では、仮面ライダークウガを演じたオダギリジョーがライダー時代に
触れられるのを嫌がっているようだし、未来戦隊タイムレンジャーで
ブレイクのきっかけを掴んだ永井大は事務所の意向で出演が経歴から
消されているようである。

ただ、その人が何十年と俳優女優で実績を積んで頑張ったとして、
代表作として世界的に記録が残るのは、最初のヒーロー番組だったりする。
日本のヒーロー物の伝播力はかなり強く、特にアジア地域を席巻する事が多い。

嘘か真かはわからないが、映画「きけわだつみのこえ」で、フィリピンロケを
敢行した時に、日本のスターがロケにやってきたという事で現地のメディアを
相手に記者会見をする事になった。
最初は主役クラスの風間トオルや織田裕二に質問がされていたのだが、
ある記者が横に座っていた脇役の高杉俊作に注目し、ある事に気がついた。
「彼はマスクドライダーだ!!」
そこからは写真のフラッシュと質問は高杉氏に集中し、
まるで単独会見のようになってしまったという。
仮面ライダースーパーワンにしてこの威力である。

また、同じフィリピンでアニメ「ボルテスV」が大人気になったとき、
これを期にコンサートを現地で行った主題歌手の堀江美都子は、
まるで国賓級の扱いを受けたらしい。

他には日本国内でも、宮内洋が地方の名所を紹介しにリポーターをやった時、
名門造り酒屋の若旦那やその他色々な人からサインを求められ、
一緒に同行していた建みさとがその知名度の大きさに驚いていた。

普通のドラマや映画にいくら頑張ったところで、結局最初のヒーロー物で
得た名声には結局かなわない事が多いのだ。
普通のドラマや映画は、色々な作品に触れて様々な視点を持った大人が
相手である。
たとえ非常に優れた作品だったとしても、観客の心の中には、
「面白かった作品の一つ」としてカウントされるだけだ。

しかし、ヒーロー物は、その当時それを見た子供達にとって、
かけがえのない強烈な刻印になる。
それは子供がいくら成長して大人になろうとも、決して換えが効くものではない。

たとえ一連の作品中で評判が芳しくなかろうと、自分がリアルタイムに見た
スカイライダーの村上弘明はヒーローであるし、ウルトラマン80の長谷川初範も
ヒーローである。

宮内洋は新命明だし(再放送でV3も見てるし、続編のジャッカーも見てるけど、
自分にとってはアオレンジャー新命明なのだ)、
誠直也もアカレンジャー海城剛である。
いやあ、海城と新命はマジ格好よかった。イメージ的には、
今年のボウケンジャーの明石が二人いて、お互いにがっちり協力しあってる
ようなもんである。

後々でいくら優れた作品を見て感動し、見識を深めたところで、子供時代の
ヒーローは死ぬまでヒーローで居続けるもんだ。
そういったヒーロー番組の影響力が、大人向けの映画やドラマに負ける訳が
ないし、伝播力も比べ物になる訳がない。

こういった事実は、その役者が歳を重ねて一緒に仕事をするスタッフや
プロデューサーから、「○○さんは自分のヒーローです」と言われて気づいたり、
子供ができてから、自分の子供に有名なヒーローシリーズの一員であったことを
誇りに思われて、気づいたりするらしい。
(先に挙げた誠直也やら村上弘明がいい例だろう。)

自分の経験から言えば、当時夢中で見ていた自分達のヒーローが、
ヒーローである過去を消すなどという行為は、子供にとってとてつもない裏切りに
感じるものである。それこそトラウマ級の裏切りだ。
だから、ヒーローであった事を誇りにその後の芸能活動を続けている人間は
できるだけ応援したくなるし、
そうでない人間にはどうしようもない失望を感じさせられる。

さとう玉緒がキャラ的に大嫌いなのにも関わらず、嫌いになりきれないのは
オーレンジャーの気力転身を未だに見せてくれたりする時があるから。
あれは賞賛に値する。
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  posted at 2006/06/14 21:38:16
lastupdate at 2006/06/14 21:45:00
»category : その他修正

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