reload
«« 三連続WCCF | main | 検索 »»

«« カテゴリ内前記事(NHK「風林火山」) | 日記 | カテゴリ内次記事(検索) »»

 
» 情報格差による世論の形成への影響 date : 2007/06/24
自分の故郷である福井県を含む北陸地方は、いわゆる保守王国であると
言われる。
もっとも、当然のことながら全部の有権者が自民党系の政党を支持している
訳ではなく、たとえばうちの祖父や父親は、学校の用務員として働いていた
時期が長いので、教職員組合に所属している関係上、基本的には社会党支持
である事が多かった。(特に国政。地方選挙に関してはこの限りではない。)

しかし、実際に選挙を実施すると、北陸三県などでは自民党系の保守政党に
有利になる事が多い。
これはもちろん、北陸が田舎県であるため、都市型の労働者が少なかったり、
農業従事者が多かったりという事情が反映しているものと思われるのだが、
最近ふと考えたのが、TV放送局の有無によって、世論形成に差ができる
のではないだろうか、という事である。

福井県は、民放が2局しかないという全県的に見ても得られる放送情報が
著しく少ない土地柄である。
アナログTVにしろデジタル受信機能を持ったTVにしろ、取り敢えず
買ってきて部屋に設置した場合、NHKの総合と教育を含んでもたったの
4チャンネルしか写らない。

最近でこそCSやBS、ケーブルTVの普及などで多チャンネルを見ることも
難しくなくなってはきているが、基本的に特殊な強化装置がなければ、
福井県民は3局4チャンネルの受信しか出来ない訳である。
(但し、関西系の放送が受信可能な嶺南(若狭)地方は除く)

で、ここからが重要なのだが、福井県に入る民放二局というのが、
フジテレビ系の福井テレビと、日本テレビ系の福井放送だ、
という事実である。
さらに新聞社を問えば、フジは保守系の産経新聞、日テレは中道やや保守寄りの
読売新聞で、この系列から言えば福井には、いわゆる進歩系、革新系寄りと
思われるテレビ朝日(朝日新聞)、TBS(毎日新聞)系の二局が発信する
情報が全く入らない。
無論、クロスネットを実施している番組もあるので、例えばテレビ朝日の
「サンデープロジェクト」なんかは福井放送がちゃんと時間通りに放映して
いたりするのだが、他のイデオロギー色の強い番組、
「朝まで生テレビ」や「報道ステーション」、「ニュース23」などは、
通常の視聴環境では見ることが出来ない訳である。

これによって、進歩系、革新系に関する情報の受信が著しく制限され、
結果的に保守系の世論を形成することに役立ってはいないか、という疑念が
自分の中に浮かび上がっている。

まあ、そうは言っても、世論形成は当然そんなに単純ではないとも思うが。
例えばお隣の石川県では、フジ系の石川テレビ、日テレ系のテレビ金沢、
TBS系の北陸放送、テレビ朝日系列の北陸朝日など4局が存在し、
情報に関しては福井に比べて圧倒的に先進県である。にも関わらず、
やっぱり保守系が強いので、まあそれだけの要因に左右されるという事は
ないのだろう。

しかし、ある程度福井県民が情報入手に対して不利な環境に置かれている事は
否めない。

今はケーブルTVなどで、福井でも北陸放送や北陸朝日が区域外再送信で
受信できるようになった。うちの実家もようやくケーブルTVを導入したので、
それらの番組がやっとこさ視聴可能に。
だが、完全デジタルTV化すると、区域外再送信が出来なくなるので、
またまた情報格差が拡大してしまう訳である。

まあ、なにが言いたいかというと、特撮物はテレ朝とTBSが強いので、
デジタル化してもなんとかしてくれ、という点に尽きる。
帰省したときに、戦隊モノや仮面ライダー、ウルトラマン等が視聴しにくくて
しにくくてしょうがない。
Trackback URL -->
クリップボードへコピーする場合は こちらをクリック(Win+IEのみ)
  posted at 2007/06/24 3:46:05
lastupdate at 2007/06/24 3:46:05
»category : 日記修正

:: trackback ::


:: pplog ::