最初に触れたロールプレイング 「ハイドライド」小生が友人宅のPC8801mk2SRで、初めて触れたロールプレイングゲーム。
最初に触れたRPGが、「D&D」のようなテーブルトークではなく、「ウィザードリィ」や「ウルティマ」でもなく、さらには「夢幻の心臓」や「ポイボス」ですらないところが自分の尻の青さであるが、「ハイドライド」自体は名作とも言うべきゲームなので、これでRPGを初体験できたのは幸運と言えるかも知れない。史上初のアクションロールプレイングゲームと表現されることもあるが、正確には日本ファルコムの「ドラゴンスレイヤー」の方がやや先。また、ほぼ同時期にコスモスコンピューターから、「カレイジアスペルセウス」が発売されている。
しかし、「ドラゴンスレイヤー」は三つ首の竜を倒すという設定以外は、アクションパズル的な要素が色濃く、敵も麻雀牌やタモリなど、おおよそファンタジーとかけ離れたキャラが多かった。
「カレイジアスペルセウス」は、ギリシャ神話を題材に取った所などヒロイックファンタジーの条件こそ満たしていたが、敵一つの種族を絶滅させて初めて次の敵を倒す力を得る、といった戦闘システムで、いわゆるRPGにつきものの、経験値と成長という相関関係を満たしていなかった。「中世世界をモデルにしたヒロイックファンタジー」「王女を救う英雄」「経験値を稼いで主人公が成長」という典型的RPGに、完成度の高いアクション要素をプラスした決定版、それが「ハイドライド」であったわけである。
アイデア勝負のゲームであったので、PC88程度なら性能的には楽に開発できたゲームだと思うが、それをMSXで開発するには、また違った問題がいろいろあったはずである。ちなみに最初は32KBのテープ版で発売されたのだが、後に完成度を高めてROM版で発売された。
他機種は標準64KBのRAMで動作していたのだが、当時のMSXの標準RAM容量は32KB、尚且つ、くどいようだがMSXの画面表示能力は極めて貧弱なのである。これをMSX仕様に収めるには、なかなかの苦労があったはず。
パッケージ外観。幻想的な大地を舞うフェアリーの姿が印象的。
マニュアル、本体ROMカートリッジ。マニュアルには、MSX版開発の際の苦労点などが書かれていた。
他機種にあったオープニング画面はなし。いきなりデモ画面登場、スタートボタンでこの場所より冒険開始。
バンパイアとの決戦。特定のアイテムがないと、こいつにダメージは与えられない。つーかミエミエだな。
わーい宝箱がたくさーん。ってヌカ喜びだったりする。
敵城に迫るが、ブレスを吐くドラゴンが邪魔。
水路の水が抜けてます。
ラスボス、バラリス登場!!最初出会った時には倒し方分かりませんでした。
救ったフェアリー三体が集まって・・・・。
美女に変身!美女か?
他機種と比べてもあまり遜色のない出来。多少迷路画面が少なくなったり、アイテム獲得条件が甘くなっていたりしたのだが、それを勘案してもまさしくハイドライド。質落ちなしのクオリティ。