やすみやすみみのチラシの裏

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マルチストーリー

2005.05.31 Tuesday | GAME

マルチストーリーがもてはやされた時代があった。
自分の選択した行動でどんどん話が変わっていく。
そのルートは数知れず。
多数のルートを矛盾無く、かつそれなりの展開を見せるには非常に大変な労力がいる。
やがて、作者の意図した行動は1種類だが、ゲームとして選択肢を無理やり作ることで破綻のルートが発生。
ここで困った作者は以下のようなパターンで対処することになる。
1.すぐにメインルートに戻す。(選択肢直後に「いや、やっぱやめよう」とかいって戻ってくる)
2.好感度等の内部パラメータの変化、フラグの変化に留める。
3.早期にゲームオーバーにしてしまう。

ギャルゲーでは特に2を用い、あからさまに目当てのキャラの好感度を上げる選択肢を選択しつづけ1キャラ攻略。
次は別のキャラのって感じで、作業感のある状態を招きやすくなった。
挙句、最終的には全てのテキストを調べる為にセーブ・スキップを駆使した作業に。

こんな状態で、選択肢は本当に必要なのか。

選択肢の選び方のさまざまなパターンに、意味のあるしっかりとした話を提供できないなら、マルチストーリーとして選択肢のあるゲームは意味をなさない。
しっかりとした話だけ、読めればいい。

そんな中で、「沙耶の唄」というゲームは選択肢が2個所だけだった。
それらは意味のあるもので、選んだものに対する答えは一応あった。
ちょっとしたifの違いで、ゲームとする為に無理やりつけられた感じだけど。

そして、「ひぐらしのなく頃に」はついに選択肢を無いものとして現われた。
世界設定を決め、配置とパターンを変化させることで違った展開を見せられる。
作者の見せたい話を選択肢という回り道に振り回されない形で数話。
そして、それらの情報から、全容を考えさせるのは見事としかいえない。

しかし、ここで選択肢を否定してはつまらない。
選択肢というプレイヤーの介入を有効に使うにはどうすればいいか。
下手な選択肢では総当りされて終わりだ。
だが、繰り返しプレイされる以上避けて通れない。

繰り返しプレイといえばループを扱ったゲームも多数あったなぁ。
「Ever17」とかは見事、主人公とプレイヤーと繰り返しによる情報を上手く使ったトリックだったと思った。

他に何かいいものがあるだろうか。
author : ヤスウェア | - | -