1974 4/4〜9/26放映 全26話 制作松竹&朝日放送
おしどり右京捕物車放映リスト

サブタイトル 監督 脚本 ゲスト コメント
1鞭(むち) 三隅研次 野上龍雄 遠藤太津朗
藤木敬士
室田日出男
 右京が丸太を落とされる場面は本物の丸太か?と思わせる迫力映像だ。映画「十三人の刺客」のときは本物を使い、撮影所に救急車が待機していたそうだから、それも有り得るか。
 クライマックス。右京が勇を鼓して悪党一味と対決、野洲の万蔵(遠藤太津朗)を腰抜けと面罵する場面。いつ見ても熱っぽくて胸が空く。
2炎(ほのお) 工藤栄一 安倍徹郎 汐路章
入川保則
草薙幸次郎
吉行和子
 左之介が世話してくれた楽な仕事を断り、目明かし伝蔵殺しの一件を捜査する右京。中間あがりの滝蔵(入川保則)一味を廃屋で待ち受けるが・・・・
 この殺陣も凄い。美術さんや助監督が大変だ。ラスト、激闘を終えて、はなさんのあくびが印象的。
3讐(かたき) 工藤栄一 安倍徹郎 天津敏
工藤堅太郎
 右京を仇と狙う盗賊(天津敏)のお礼参り。同時期に公開された 西部劇「大いなる決闘」に似たプロットである。工藤堅太郎演じる悪党の片棒をかつがされる弱い立場の前科者にスポットが当たる。
4妖(よう) 三隅研次 横光晃 森次晃嗣
多々良純
水原英子
大林丈史
 極悪非道神出鬼没の盗賊”鴉”。一味を追い詰める右京だが、そのひとり源次(森次晃嗣)にはな(ジュディオング)の唇を奪われるという苦い敗北。怒り狂った右京は、源次を鞭打ち百回(笑)。
 他の一味に多々良純、大林丈史ら。子供が産めないことから性格が歪んだ女賊・せん(水原英子)の描写が強烈。ラストは湯治場での対決になるが、あいかわらず凝った殺陣である。
5蹄(ひずめ) 松野宏軌 松田司 菅貫太郎
織元順吉
牧冬吉
深江章喜
南風洋子
 町奉行・矢部(酒井哲)と津南藩主の水争いから、津南藩は無法者の馬喰たち(深江章喜、牧冬吉ら)を江戸に呼び寄せる。津南七万五千石を笠に着て、さんざん乱暴を働く馬喰たち。退職を目前にした同心・飯坂(織本順吉)がその犠牲になり、右京は怒りの鞭を振るう。
 だがワナにはまった右京。坂道を箱車ごと転がされて、またしてもはなの貞操が危機に・・・
6奪(うばう) 蔵原惟繕 大工原正泰 御木本伸介
山本麟一
北見唯一
南部彰
 大殺陣。あんまり独りで大勢を斬る殺陣ってのは好みじゃないが、これなんかは例外。
 蓮乗院に巣くう博徒・政五郎一味(山本麟一)の退治を依頼された右京。右京と同じく鞭の名人深瀬弥十郎(御木本伸介)との凄絶な対決。黄金期の大映時代劇を思わせる内容である。
7忍(しのぶ) 蔵原惟繕 井手雅人 佐藤慶
真屋順子
江幡高志
波田久男
 パッとしない仕事を秋山からお情けで廻され、プライドを傷つけられて怒る右京。しかし事件の背後に、灯心の市場独占を図る関八州甲賀衆元締・藤原弥左衛門(佐藤慶)が浮かび上がって・・・
 マカロニ調と一線を画して、巨悪との対決を描く好編。右京と秋山が張ったワナが功を奏して、弥左衛門は捕縛。色々問題があった町奉行(酒井哲)はお役御免とあいなる。
8 囲(かこむ) 松野宏軌 大工原正泰 柴田美保子
草野大悟
金井大
土方弘
 与力の頃取り逃した半造(土方弘)を追って、上州の村までやってくる右京。しかしその村は貸元・勘次郎(金井大)に支配され、十手を預かる右京の昔の配下・万吉(草野大悟)は酒びたりだった。
 故草野大悟がアル中に落ちた十手持ちを演じて出色の演技。鞭と刀を奪われたうえに、大八車に囲まれて苦戦する右京。
9 妬(やく) 田中徳三 大工原正泰 江戸屋猫八
伊達三郎
中原早苗
 観念(下条アトム)の姉で常磐津の師匠・おふく(中原早苗)が厄介事を持ち込んでくる。近江屋八兵衛(江戸屋猫八)のしつこい求婚を断るのに、右京にニセの夫役を演じて欲しいというのだ。シブシブ引き受ける右京だったが、八兵衛の意外な正体に感づいて・・・・
10爆(ばく) 西村大介 岩間芳樹 寺田農
安部徹
三条泰子
 はなが昔恋文を交わした男・喜作(寺田農)に騙され、悪の元締甲州屋(安部徹)に金を掴まされて、右京の捜査に手心を加えろと脅迫される。悪の術策に右京夫婦の絆が試されるという内容。はなと喜作が会うシーンでは画面にフォーカスがかかるなど、まるで当時流行のよろめきドラマ(死語)の悪ノリ演出が見物。それにしても、安部・寺田の極悪タッグとはいえ、『北町の虎夫人が主婦売春』という瓦版まで刷ってあるのは、まったく手回しが良すぎる(笑)。
11変(かわる) 松野宏軌 岩本南 三島ゆり子
内田勝正
藤岡重慶
 盗賊の情夫だったお時(三島ゆり子)と仲良くなったはな。雨宿りに来たお時の家で待ちかまえていたのは、隠した金を探す盗賊一味だった。右京と左之介は必死にはなを探す。どうやら新しい寺男のけさ造(遠藤征滋)が鍵を握っているらしい・・・
 今回はゲスト三島ゆり子と遠藤征慈の純愛編。それにほだされて、珍しく容疑者を取り逃がす右京。
12簪(かんざし) 佐伯孚治 横光晃 黒部進
小瀬格
戸部夕子
阿部正純、村松克己
 右京に買って貰った簪に少女のように喜ぶはな。しかしまたも受難。その簪を証拠に殺人の汚名を着せられる。今回は左之介が奉行所クビ覚悟で右京に同行、男を見せる。
 殺陣も好調。箱車を転覆させられたうえに、分銅の乱れ撃ちという窮地に・・・
13砲(ほう) 松野宏軌 横光晃 中尾彬
沢村宗之助
松本留美
 夜半急に苦しみだした右京。雨の中駆けつけてくれた長安(中尾彬)は評判の仁医。しかし長安にはじつは大金で悪党を始末する裏の顔が・・・
 右京と対決する長安は射撃の名人。持っている銃は、リボルバーに銃床を取り付けて、銃身を長くしたような逸品(!?)で注目だ。バントラインとかいうやつだろうか?
14殺(ころす) 佐伯孚治 大工原正泰 石山律雄
市原悦子
中原早苗
 観念の姉おふく(中原早苗)が再登場。寺の前の捨て子を可愛がる右京夫婦だが、その子の両親(市原悦子・石山律雄)は危険な集団に追われていた・・・・
 照準器付きの吹き矢という抱腹絶倒のアイテムが登場する。新機軸の追求もここまで来ると見事だ。
15虜(とりこ) 松野宏軌 横光晃 原田あけみ
高森玄
浜村純
 盗賊栄吉の捕物に出くわした右京夫妻。労せずして、たなぼたで一両GET。しかしその父親(浜村純)が息子の奪還を図って、右京を拉致する。はなの必死の捜索は報われるのか?
16闇(やみ) 佐伯孚治 松田司 岸田森
阿藤海
平沢彰
中原早苗
 文字通り馬車馬のようにコキ使われていたはなが遂にダウン、失明の危機に陥る。そこを第一回で登場した野洲の万蔵一味の残党(岸田森、阿藤海ら)が襲ってくる。ピンチヒッターはまた観念の姉おふく(中原早苗)だが、渡っていた橋板を外されて大ピンチ。
 根性の座った悪党を演じる岸田森vs中村敦夫の対決は魅せてくれる。おふくはもはやセミレギュラーか。
17破(やぶる) 大洲斉 岩本南 天草四郎
今出川西紀
長谷川弘
下元年世
 罪人を乗せた唐丸駕籠を襲撃する一団。まんまと盗賊・般若の黒兵衛の救出に成功する。北町奉行所のメンツにかけて捜査にあたる秋山だったが、殉職した同心の扱いを巡って右京と対立する。仕事のあてが外れたはなは亡母の形見の櫛を質屋に・・・
18燃(もえる) 西村大介 大工原正泰 田島令子
力石民穂
大木雄高
椎谷健治
 乱暴狼藉、さらには麻薬吸引と無軌道の限りを尽くす大江戸ヒッピー(死語)集団と右京が対決。その奇怪な生態にファンキー(これまた死語)な気分にさせられること必定である。
 きぬ(田島令子)という娘が、はなに裁縫を教えてくれと居候志願。観念と音三がきぬを巡って火花を散らすが・・・
19眩(くらむ) 大洲斉 横光晃 梅津栄
小鹿番
牧冬吉
江見俊太郎
磯村みどり
 観念が白昼、拉致される半裸の女を目撃。左之介が探りを入れるが、一味の女に一服盛られて罠にはまってしまう。同心の田中(梅津栄)が一枚噛んでいるらしいのだが、左之介はクスリ(メスカリとベラドナの毒だって)で錯綜、記憶がハッキリしない。
 親友の窮地を救うために右京が奔走する話。今回も悪の巣窟でアラビア風の余興が演じられるなど、狂ったサイケ描写が多い。
20怨(うらむ) 工藤栄一 岩本南 殿山泰司
中原早苗
波田久夫
宮部昭夫
川崎あかね
 和尚にしごかれる観念。ついに還俗を決意して寺を脱走、木場で職人の修行を始める。しかし偶然発見した水死体が、放火で手配の下手人と判って・・・
 材木商が放火で大儲けのワンパターンな話と思いきや、ひとひねりしたストーリーにしてある。殿山泰司が良い味。
21怒(いかる) 工藤栄一 大工原正泰 金井由美
黒沢のり子
青木義朗
常田富士男
五味龍太郎
 同心島谷が殺されて、容疑者の玉次郎(常田富士男)を責めにかける秋山。背後関係があると知って、玉次郎を解き放つが・・・
 今回は完全に秋山左之介が主人公。右京の協力も拒んで、同心殺しを追求する。
22峠(とうげ) 工藤栄一 松田司 岡田英次
南原宏治
武周暢
成瀬正孝
弓恵子
 リハビリのために湯治に出かける右京夫婦だが、はなが雨宿りの小屋に閉じこめられてしまう。そこを襲撃する盗賊秩父の虎熊(南原宏治)。虎熊と因縁のある浪人倉田(岡田英次)、商人、若侍らが小屋のなかで展開する舞台劇的内容。
 右京が殆ど活躍しないのだが、独立した作品としてよく出来ている。色々とナゾのある登場人物たちに、観客の興味を引かせて厭きさせない。クライマックスで車を押してくれるのは弓恵子。
23穴(あな) 太田昭和 大野武雄 石橋蓮司
原口剛
中井啓輔
田口計
 世直し党の軍用金を奪ってトンズラした竜治(石橋蓮司)を護送中、事故で穴に転がり落ちてしまう右京。そこへ軍用金奪還を図る世直し党が・・・今回はほとんど石橋蓮司と中村敦夫の穴の中での二人芝居(クライマックスでは蓮司が車も押してくれる)。石橋蓮司がやたらと格好良い役柄で活躍。
24轟(ごう) 太田昭和 岩間芳樹 菅貫太郎
泉晶子
服部妙子
横光克彦
江幡高志
 また出た!時代考証無視のスコープ付き兵器(笑)。今度は菅貫太郎が考案製作のスプリング式エアガン。”音無し銃プスン”だって。笠間藩郡奉行にこの銃の納入を画策する兵法者を演じる貫太郎が全編怪演。笠間藩では百姓の直訴を恐れて、高信頼性高機密性のこの武器が必要だったというお話。しかしスタッフにガンマニアでもいるのかね?
25櫛(くし) 田中徳三 松田司 佐々木剛
五味龍太郎
宍戸錠
柳沢真一
大関優子
 母の形見の櫛を生活苦から質屋に持ち込むはな。こっそり請け出してやろうとするおふくだが、すでに櫛は主人の娘が持ち出したのを千吉(佐々木剛)にスリ取られて・・・・
 一本の櫛が様々な人間の間を行き来して・・・という趣向のおはなし。最後は右京の元同僚で関口流柔術の達人、風間源十郎(宍戸錠)のもとにという結末だが、よく出来たシナリオで厭きさせない。
26愛(あい) 西村大介 佐々木守 神田隆
金井由美
村松克己
中原早苗
 世情不安のさなか、世直し組の一味が暗躍。江戸を火の海にしようとする一味の陰謀を粉砕する右京とはなだったが、北町奉行の元与力が一味にいたという流言飛語が収まらず、北町奉行所はその右京を犠牲に・・・・
 中村敦夫vs前田吟、俳優座養成所同士の凄絶な抗争がクライマックス。当然、前田吟さんが鞭打ち百回の地獄を見ることになる。

レギュラー: 中村敦夫(神谷右京)ジュディオング(神谷はな)前田吟(秋山左之介)下条アトム(観念)太田博之(音三)

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