第1作

「non title」


いつからだろう、孤独に慣れてしまったのは。

いつからだろう、孤独が辛くなったのは。

自分のためだけに生きるのが、こんなに苦しく感じるようになったのは。


打ち込むものがある時は逃れられる。

だが、それもいつかはなくなるのだろう。

その不安は日増しに強くなるばかり。


29才の独身サラリーマンがこんなに辛いとは知らなかった。


今はただ、例えようのない不安と焦りに押し潰されないよう、もがくのが精一杯。


(2000.9末 作)


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