2008年1月

九重中岳

初登山


 【コース・タイム】

 牧ノ戸峠登山口(15分)
沓掛山(1時間20分)
非難小屋(30分)
御池(20分)
中岳山頂(10分)
池ノ小屋(20分)
非難小屋(1時間)
沓掛山(15分)
牧ノ戸峠登山口



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小悪魔たちが帰り、静けさを取り戻した正月のある日。晴れ渡る空を見上げていると山からお誘いの声が聞こえてきた。じゃあ、どこにしようか?2008年の初登山である。色々思案の末、九州本土で一番高い山「九重中岳」に登る事にした。

家事をすませ、夕方、自宅を出発。まずは冬山の準備である。オートバックスでチェーンを購入。延岡で食料を仕入れ、竹田市を通り過ぎ、九重に近づく。道路が凍ってないか慎重に車を走らせる。だんだんと道路脇によせられた雪が目に付き始める。下のほうはチェーン無しでなんとか走れそうだ。牧の戸峠駐車場で車中泊と考えていたが、上は寒そうなのでやめた。
駐車場が少し凍っていたが三愛レストハウスに乗り入れ、チェーンを取り付け、車を端に寄せる。もう今夜は車は動かさないと決め、チビチビと一人、宴会を始める。ほろ酔い気分で眠りにつく。

朝7時半。モソモソと寝袋から這い出し、牧の戸峠駐車場へと出発。旧やまなみハイウェイを登り始めると道路は真っ白である。動く小山小屋での雪道は初めてなので慎重に車を走らせる。駐車場に到着すると、やはり人気の山である、既に沢山の車が駐車してある。空きスペースに駐車し、寒いので車中で山支度を始める。準備を終え外に出ると、あれあれ、先ほどの青空はどこへ行ったのやら、空は真っ白ではないか。
まっいいか、とボチボチと出発。沓掛山に到着。煙草に火をつけ遠方を望むが、やはり真っ白で何にも見えない。綺麗に出来上がった海老のシッポなどを撮影しながら、星生崎が見えた頃にやっと空から晴れ間がのぞき始めた。やはり雪山はこうでなくては。ルンルン気分で足取りも軽く非難小屋に向かう。
隣にあるバイオレットは冬季のためか閉鎖中。非難小屋内はそこそこの人で賑わっている。小休止の後、出発。雄大な積雪の火山地帯を太陽の光を浴びながら歩くのはホント気持ちがよい。凍った御池の上を歩き、いよいよ中岳が見え始めた頃にまた雲が出てきた。風も強い。まいったな。これじゃ山頂での展望は望めないぞ。帽子が飛びそうな程ますます風が強くなってきた。なんとか山頂に辿り着くが、これじゃ三脚も立てられない。困った。近くの人に「お願いします。押すだけです」と強風の中、撮影をお願いした。冷たい強風の中、瞬間的に無理して笑顔を作り、無事、証拠写真も撮れた。シャッターを押して下さった方、有難うございました。少しすると急に晴れてきたので、ここぞとばかりシャッターを押す。するとまた山頂は雲に覆われる。ダメだこりゃ。

さっさと下山開始。以前来た時に昼飯をとった池ノ小屋を目指す。真っ白で、道も先も全く見えない。ハンディGPSを頼りに歩みを進める。やっと小屋が見えてきた。中でお湯を沸かし早速昼飯にするぞとホッとしたのも束の間、入り口にはロープが張ってあり「老朽化で危険な為、立ち入らないで下さい」の看板。あら〜っ、あらあらあら。仕方なく最初の非難小屋まで戻る事にした。
その山小屋も沢山の人である。少し待って空いた所で陣取って飯の支度。今日のメニューはおでん。レトルトであるが結構美味い。山では、よっぽど不味いものでなければ、なんでも美味く感じるんだろうけどね。落ち着いた所で次の方々が待っているのでさっさと片付け外にでる。
煙草に火をつけ、ゆっくりと周りを見渡す。快晴とまではいかないが、時折見せる晴れ間を縫ってカメラのシャッターを押す。下山を始めて久住山が見えなくなってきた頃にまた真っ白になってきた。なんとか無事、駐車場に到着すると、そこは満車状態。ホント人気の山である。

帰る支度を済ませ、ゆっくりと牧の戸峠駐車場を後にする。ボチボチ走っていると、横を四駆が数台走り抜ける。雪の下り道で、よくあんなスピードだすよなぁ!と思っているのは、トロトロ走っている自分だけだったりする(^^;。まっ、安全運転で行きましょう!
本年の初登山に満足し、地ビール村の温泉で体を温め、宮崎へ向けてボチボチと車を走らせた。