PC9801版 初代 天下統一 初心者攻略法PC9801で1989年にシステムソフトより第一作が発売された天下統一。現在はWindows等でVまで発売されているが、正直、VからVまでは、バグが多く、ゲームバランスも良好とは言いがたいため、まあお勧めできない。とりあえず、初代天下統一と二代目天下統一はそれぞれに熱烈なファンがついているほど名作中の名作と呼び声高い戦国ゲームなのだが、自分は初代支持派で、二代目についてはあまり好きじゃない。
この記事では、その初代天下統一で、とびきりメジャーな大名である織田家をプレイし、戦国大名になるまでの序盤戦を攻略していこうと思う。
このゲームの織田家は、中級から上級プレイヤーになると、それほどクリアが難しい大名家ではない。しかし、初心者から初級者がプレイすると、コーエーあたりの”信長の野望”シリーズとは比べ物にならないくらい、織田家が厳しい状況に置かれていることに驚くと思う。
尾張は国中に城が七つ、そのうち信長が支配する城は那古屋城の一つだけ。あとは一向一揆や分家の独立勢力が割拠して、信長の行く手を阻んでいる。その独立勢力は織田信光の兵力20(二千人)を筆頭に、かなりの兵力を保有しているので、一見信長の状況は不利そうに思える。事実、コンピュータが担当すると織田家はかなり苦戦し、勢力の伸長も史実ほどではない。初心者、初級者の人も、国内経路の錯綜状態に辟易し、尾張統一に時間がかかって今川家の侵攻を許してしまうかも知れない。しかし、信長個人で兵力20を有し、配下の林と平手がそれぞれ7、8の手勢を持っているので合計35、これを無駄なく有効に活用さえ出来れば、実際はスムーズに尾張統一を達成できる。
初期状態。青が持ち城、赤が敵城。信長の勢力は那古屋城ただ一つ。個々の武将の能力は軍事力と内政力のみ。16点満点で評価され、10以上の能力を持つならば、優秀と評価してよい。信長は軍事力10の才能を持っており、国内に敵はいない。内政も14と超一流なので、行動力不足になる事はまずあり得ないだろう。しかし、国内統一に手間取ると、東方より今川家の攻撃をまともにうける事になる。今川家に尾張侵入を許し、撃退に時間がかかってしまうと、斎藤、武田、朝倉、六角、松永、三好といった中部&畿内勢力の伸長を助ける事になる。こうなると流石の信長と言えども以後の戦略に大きな支障をきたすので、今川軍の三河統一前にはなんとしても尾張統一を果たしたい。そのためには無駄な行動を減らし、極力最短手順で六つの城を攻め取らなければならない。
1551年春、まずは、那古屋の西方にある守山城を信長自身で、林、平手の二人は南東の鳴海城へ攻め込む。それぞれ敵は織田信光と山口教継になるが、自軍3人の能力と兵士数なら問題なく撃破できるだろう。鳴海の山口は大抵兵力差に感応して篭城を選ぶので、野戦を挑んでくる事はまずないとは思うが、万一野戦を挑まれた場合でも、慎重に戦えば敗戦はありえない。守山城主の織田信光は、信長を除けば尾張最強の武将で、信長の兵力が増強されていても、かなりの確率で野戦を挑んでくる。しかし、それでも軍事力は7で信長の10とは差があり、これもその優位さを生かして戦えば、負ける相手ではない。両城のレベルもそれほど高くなく、内政14の信長、内政9の平手政秀なら費用もさほどかからずに、包囲戦で2つの城とも落城させる事ができるだろう。
1551年春、守山、鳴海と2つの城を陥落させる1551年夏、これで3つの城持ちになり、石高も8万石から一気に15万石くらいまで増えている事と思う。これで兵士の募集も可能になる。集めた兵は分散させずに信長に預けよう。ここで那古屋城に林と平手を戻し、他の独立勢力の侵攻に備えつつ、信長はそのまま守山城に駐屯し、次のターンで清洲城に攻め込む。清洲は織田信友が領有しているが、守山の信光あたりに攻められて既に滅亡しているかもしれない。その際は、信光が当面の敵になる。織田信友もしくは信光を打ち破る事ができれば、清洲城も難なく落城する。
1551年夏、清洲城を攻略1551年秋、これで4つの城持ち、石高も20万石前後に伸びているはずだ。初めての収穫もあり、兵站的にもかなり楽になるだろう。引き続き、新規の兵力は信長に与える事。また、鉄砲購入も毎ターン実施しておきたい。鉄砲購入は行動力(CP)を5も消費する大事業ではあるが、信長の内政力14であれば、毎ターン購入してもまだ行動力に十分余裕がある。集めた鉄砲はこれまた信長に集中させる事が肝要である。さて次に林、平手のコンビは守山城に移動させる。これで名古屋城ががら空きになり、長島城の一向一揆がこの隙に攻撃をかけてくる事はほぼ確実なのだが、那古屋城は築城レベルが8となっており、一向一揆が一度や二度攻めてきた所で、簡単に落城するような城ではない。それに対して守山城は、先頃信長の手で攻略されたばかりなので、恐らく城のレベルが2〜4、万一独立勢力に狙われると、守備する武将がいなければ確実に落城してしまう。これを防ぐために、林、平手が駐屯するわけである。
信長は先のターンのまま清洲城に駐屯し、次の目標、岩倉城攻略に備える。岩倉城なら信長の実力であれば、何の問題もなく攻略できるはずだ。また、犬山城の独立勢力が、林、平手の駐屯する守山城に攻めて来る事も考えられるが、兵力が同等なら、野戦に応じてもまず負ける事はないだろう。しかし、美濃あたりから逃げてきた独立勢力の武将と連合している場合は、兵力の多寡に応じて、那古屋城に退く事も考えたい。結果、守山の落城を許して再び信長の遠征が必要になるかも知れないが、無理は禁物である。守山が無事なら、信長は5つの城持ちとなっている。
1551年秋、岩倉城攻略。1551年冬、引き続き信長に兵と鉄砲をあたえる事。この頃には織田家の石高は30万石、信長の兵士数も上限の50(5千人)に達しているかもしれない。余剰兵力は、部下に均等に分け与えていこう。平手と林はそのまま守山に駐屯、信長も岩倉城に駐屯して犬山城を狙う。今回の犬山城攻略は信長と平手、林の連合で攻めても構わない。3部隊の兵士数、能力なら、問題なく城を陥落させる事ができるだろう。無人の那古屋城には、長島一向一揆が再び攻めてくるだろうが、落ちる事はまず無い。
1551年冬、犬山城攻略完了、残すは長島一向一揆のみ1551年春ここで信長、林、平手の3部隊は那古屋城に取って返す。もはや信長は6城支配、残すは長島一向一揆だけである。長島城はレベル10と、尾張国内最高の築城レベルを誇るが、ここまで兵力を増強した信長軍なら、問題なく落城させる事ができるはず。これで国内統一、石高も40万石を越えているだろう。
長島一向一揆を攻城中
1552年春、ついに尾張統一、豪族から小大名に昇格。しかしすぐさま対今川戦。国内統一戦で注意したいのは、支配率が50%を上回ると、それまで独立して戦っていた敵の豪族たちが、反信長で結集して統一行動を取り始める事である。これを国一揆と呼ぶ。こうなると、美濃の独立勢力とも連携を取るようになるので、極力これは避けたい。個別撃破が国内統一の基本である。上記の国内統一方なら、岩倉城の落城までは50%を上回る事はないと思われるが、不用意に自分の城を増強したりすると、国内支配率が上がって国一揆を招いてしまう事がある。ここは注意が必要だ。
また、上記攻略法は基本的に初期設定の3武将での行動を前提にしているが、城を攻め取れば独立勢力の武将が降伏する場合があるし、尾張ならば、1551〜1552年に、森長可、佐久間盛重、柴田勝家、滝川一益といった優秀な武将が続々登場する。新規の武将は兵力を10ほど保有して登場するので、配下に加えて林と平手の援軍に使う。そうすれば、国内統一は一層確実に進める事ができる。柴田、滝川あたりの護衛があれば、1551年秋の守山防衛も長島一向一揆からの那古屋城防衛も、ぐっと楽になる。
佐久間盛重登場、今は一武将でも頭数が欲しい時期、迷わず家臣に登用。1552年夏〜冬、国内統一で織田家が安全になった訳ではない。今川家からの防衛圏を築く事が必要となる。織田家は尾張一国支配で40万石級の小大名になったとはいえ、今川家は駿河、遠江、と三河の一部を併せれば尾張以上の石高を持つ。軍事に長けた武将はいないが、将数は織田家より多く、全面戦争になるとちょっと厄介である。これを防ぐには、三河に橋頭堡を築く事が必要だ。信長、林、平手を守山城に集め、そこから三河に侵攻して松平を滅ぼし、岡崎城を確保するのだ。
史実とは違うが、背に腹は変えられない。松平を滅ぼし、刈谷城、岡崎城を今川家への抵抗拠点に。岡崎城より尾張に近い刈谷城も続けざまに陥落させ、今川の侵攻に備える。三河は東海地方では最も兵の士気が高く、落城させるにも手間がかかるかも知れないが、最低でも岡崎城は絶対に確保しておかねばならない。岡崎城を信長の内政力で築城強化しつつ、信長に鉄砲を集めて野戦と篭城戦双方に対応できるようにしておく。鉄砲は兵士数50に対し、15(1500丁)は欲しい。一つの部隊の有効鉄砲数は全兵士数の1/3なので、50の部隊では鉄砲16を超えると、攻撃力が落ちてしまう。しかし、15程度であれば、その破壊力を存分に見せつける事ができるだろう。
ついに今川軍侵攻! 天候が晴れなら野戦を挑んで、織田信長の鉄砲を浴びせ倒す。今川軍の侵攻は岡崎城を確保した後にすぐに始まると思われるが、信長、平手、林の初期配置3部隊でこれの撃退を行う。戦場が晴れたなら野戦に持ち込んで信長の鉄砲を浴びせ倒し、雨なら篭城でやりすごす。城のレベルが15〜17程度あれば、今川の弱卒に城を落とせる力はない。数度も撃退すれば、今川の圧力は徐々に弱っていくはずだ。
岡崎城をレベル16まで増築。今川軍の猛攻に備える。1552年以降今川を撃退している間に、尾張国内に残した柴田、滝川あたりの兵力を増強し、美濃か伊勢を目標に侵攻していく。美濃は、初期設定では斎藤道三が当主なので織田家とは同盟を結んでいるのだが、高齢のため義竜に代替わりしている事が多い。こうなると同盟は既に破れているので、侵攻するのになんの遠慮も要らない。美濃は独立勢力が活発なので、道三や義竜のような優秀な武将をもってしても国内統一には時間がかかる。信長の方が国内統一は先で、美濃侵攻は十分余裕をもって可能となるだろう。但し、美濃を制圧すると甲斐と南北信濃を制する武田家と国境を接する事になるので、今川と武田の二正面作戦を強いられる事になる。ゆえに自分がプレイするときはあまり実施しなかった。伊勢侵攻の方が危険性は少ないと思われる。その際は、松永、六角、三好あたりのどれか一つと同盟を結んでおくべきだろう。一方を壁にしておけば、その後の戦略がぐっと楽になる。伊勢を制する事ができれば、織田家は100万石を突破し、戦国大名になっている事と思う。
伊勢を完全制圧。石高も100万石を越え、晴れて戦国大名に。そのころには、今川家を凌駕し、東海の覇者となっている。但し、今川家とは三河か遠江で膠着状態を作っておいた方が利口である。今川家を完全に滅ぼすと、武田、北条という二強と国境隣接する事になるので、これはあまり宜しくない。今川を押さえつつ、畿内制圧をしてしまえば、以後の戦略はそれほど難しくはないだろう。しかし、毛利、龍造寺、島津といった西国勢と、北条、上杉、武田といった東国勢から挟み撃ちを食らう事態は避けたい。どちらかとは同盟を結び、壁を作っておいて、東半分もしくは西半分を、順番に平らげていく事。