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2013/06/20
ミステリとしての刑事コロンボ


「刑事コロンボ」のことは何度も記事にしているので、今更何を語るか、というところもあるのだが、意外と個々の作品論は取り上げてなかったりするので、あえて書くことにした。

まずは基礎知識。
刑事コロンボの生みの親となったのは、舞台劇やTV番組のプロデューサーとして活躍していた、ウィリアム・リンクとリチャード・レビンソンという二人組。
この二人が、既に舞台劇として成功させていた”殺人処方箋”というドラマを、TV番組として落とし込んだところから刑事コロンボは始まる。1968年のこと。

このリンクとレビンソンという二人組は学生時代からの親友で、”エラリー・クイーン・ミステリ・マガジン”に常連投稿する根っからのミステリファン。
その二人がプロデュースしただけあって、「刑事コロンボ」は本格ミステリ色豊かなトリッキーな物語となった。

ネット見てると、たまに「自分はミステリや推理小説に肌が合わないのだが、”刑事コロンボ”だけは、最初から犯人が判っており、コロンボがいかに犯人を追い詰めるかという所に集約されているので、自分のようなミステリ嫌いにも楽しめる」という意見が散見されるのだが、コロンボといえば、正統派の本格ミステリの血脈が受け継がれた歴とした推理物語であるので、コロンボを面白がって見れる人は、十分にミステリを楽しめる素養を持っている御仁だと思う。

コロンボのような、最初にあらかじめ犯人が判っていて、それを探偵側がどう追い詰めるのかを描いたものを、”倒叙推理”と呼び、かなり古くから存在する推理小説の一分野である。
有名な古典では、フリーマン・クロフツの”クロイドン発12時30分”などがある。

倒叙の場合、読者は”犯人は誰か”という問題ではなく、”犯行の中のどこにミスがあったのか?”、”探偵は、どうやって犯人を追い詰めるのか?”という問題と向き合うことになる。
倒叙推理で優れたトリックやロジックを盛り込むのは作者としては確かに難題ではあるのだが、推理小説の書き手として、”エラリー・クイーン・ミステリ・マガジン”に掲載歴のあるリンクとレビンソンは、その溢れる本格推理スピリッツで(笑)、刑事コロンボを見事な推理ムービー足らしめている。

日本の本格推理作家である横溝正史氏も、NHKで本放送が開始されてから”刑事コロンボ”を鑑賞し、「倒叙推理という形式なのに、非常にトリッキー」という賞賛を贈っている。

1968年からスタートした”刑事コロンボ”は、足掛け10年で1978年までに全45作が作られ、TV映画として絶大な人気を博した。

その後、製作元のユニバーサル映画とNBCが、制作費の高騰に耐えかね、また、主演のピーター・フォークも他の作品への出演に力を入れたい、という事で45作目を最後にシリーズ終了と相成った。

その後、ピーター・フォークが再び”刑事コロンボ”を再演する事にやる気を出し、放映局もNBCからABCに変わり、新シリーズが再スタート。1989年から2003年の間に不定期で24作が作られた。
日本では”新・刑事コロンボ”として放映された。

日本でもコロンボは本国アメリカに負けず劣らず爆発的なヒットとなったが、これは、主演のピーター・フォークを吹き替えた、名優小池朝雄さんの功績による所が大きい。
ピーター・フォークの地声はしゃがれた甲高い声で、舌鋒鋭く犯人をいびり倒すような風情があったのだが、小池さんは、それを柔らか味のあるバリトンボイスに変えて日本人好みの温厚なイメージに作り変えることに成功した。

”新刑事コロンボ”がスタートした際には、残念ながら小池朝雄さんは1985年に54歳という若さで鬼籍に入られていたので、劇団の後輩でもある石田太郎さんがフォーク役を継承し、全24作を吹き替えられた。
また、イメージの統一のために、旧作も何本か石田太郎さんが吹き替えたバージョンも存在する。

とにかく、推理小説ファンとしても見逃せない傑作が多く含まれているのが特徴で、斬新なトリック、優れたロジックが縦横に駆使されている。

偉大なミステリ・マニアであり、優れた実作者だったリンクとレビンソンのコンビが、全体を統括することにより、TV映画史上のみならず、(推理小説含む)ミステリ史上にも名を残す不滅の金字塔となっている。

人間ドラマとしての”コロンボ”を賞賛する向きも多いし、それも大変結構なことではあるが、何よりもまずミステリ、探偵ドラマ、本格推理として抜群の完成度を誇っているという事が第一としてあり、尚且つ、人間ドラマとしても優れた作品群であった、と言えるのだと思う。

ただ、傑作は、実際にリンクとレビンソンが陣頭指揮を取った旧シリーズ45作の中に集中しており、彼らが第一線から退いた新シリーズは、ドラマとしての出来はともかく、ミステリとしてはほぼボロボロの出来ばかりだった。
レビンソンは1987年に残念ながら他界しており、新シリーズは若いプロデューサーと脚本家達に委ねられたのだが、旧作のできを上回ったものは殆どなかったと言っていいだろう。
(個人的には、旧作並みの面白さがあったのは、”だまされたコロンボ”の1本だけだと思っている。)

日本ではその後、脚本家の三谷幸喜氏がコロンボへのリスペクトを以って”警部補古畑任三郎”を生み出し、これまた人気を博したが、三谷氏はコロンボの骨子を愛していたんであって、やっぱミステリ畑の人じゃないんだよな。
本人も、「トリックに関しては、ミステリファンからかなり叩かれた」って言ってたし。
フォーマットをパクるのは全然有りだと思うのだが、トリックに関しては、ミステリ畑のブレーンを複数人数つけて、専門的に編み出させた方が良かったような気がする。
そしたら自分は、「正統後継作品」として諸手挙げて歓迎したのに・・・・。

まあでも、”新・刑事コロンボ”には正直、古畑以下の作品も沢山あります。ただし、旧作については、古畑に使われたトリックなぞ足元にも及ばない傑作群目白押し。

次回からは、個別の作品論をば、ぶとうと思います。
posted at 2013/06/21 0:46:15
lastupdate at 2013/06/21 1:00:39
修正
 
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