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2013/05/12
「ベンスン殺人事件」再々読


S.S.ヴァン・ダイン著「ベンスン殺人事件」再々読。

以前に出た同作者の新訳「僧正殺人事件」と同じく、日暮雅通氏の翻訳。井上勇氏が訳した古典ともいうべき古訳とは異なり、文体も内容もかなり現代化され、だいぶん読みやすくなってはいる。

ただ、マーカム検事とファイロ・ヴァンスとの、皮肉の応酬、舌戦には、井上勇氏の古風なまわりくどさの方が最適だったと思う。

「悪魔の辞典」の翻訳においても、直截的ですぐに意味の分かる筒井康隆氏訳よりも、回りくどく難渋な角川文庫版の方が面白いというパラドクス。
それと同種のものを感じる。

事件内容はシンプルで、「警察が真面目に捜査やってれば解ける事件」とも揶揄されているが、他の書評欄等で酷評されているほど推理の内容自体は酷くないと思う。
容疑者を特定するロジックも、後期ヴァン・ダイン作品よりはかなり堅牢で、エラリー・クイーンの国名シリーズにはさすがに劣るものの、謎解きはまずまずの水準にあると判断している。

何よりも、ペダンチックで皮肉な探偵、それをアシストする法曹関係の重鎮、敏腕でしんねり強い現場の刑事長、特異な個性を持つ鑑識医師、そして空気の筆者と、見事なフォーマットの構築が素晴らしい。

エラリー・クイーンの国名シリーズは、上記構成のマルパクリから成立している。
今のご時勢なら、いくら推理小説としての出来が遥かに優越していたとしても、ここまで構図まるパクリの作品なんか発表したら、ネットで袋叩きにあってきっと潰されていただろうと思われる。
エラリー・クイーンは大らかな時代にデビューできて本当に良かった(笑)。

また、作中でファイロ・ヴァンスの芸術に関する薀蓄が非常にうざったいが、これは、娯楽小説を一段劣ったものと看做す傾向が強いピューリタン的糞真面目さのあるアメリカ人に対して、欧州風味の知識をまぶす事によって、批判や軽視を封じようとした戦略と思われ、これはこれで正解だったと思う。

ディケンズやコリンズ、チェスタトンといった文豪が推理小説の執筆を嬉々として手がける文化的余裕、懐の広さがあるイギリスに対して、エドマンド・ウィルソンあたりが推理小説を叩いちゃうアメリカ文化の余裕のなさ、糞真面目さの風潮に抗うためには、こういうペダンチックな装いも必要だったのだろうと思われる。
posted at 2013/05/12 0:59:51
lastupdate at 2013/05/12 4:08:06
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