» 一票の格差 | date : 2009/08/21 | |
来るべき衆院選に備えて、最高裁判事の判決履歴を読んでいたのだが、 結構焦点として大きく取り上げられているのが、一票の格差問題に対する 違憲合憲の判決である。概ね一票の格差に対して厳しい判決を下している 判事は高評価されているようだが、はたしてどうなのか。 格差問題について実例を挙げると以下のようなもん。 衆院選千葉県4区の有権者数が約48万4千人であるのに対し、高知3区の 有権者数は約21万4千人と、2倍以上の開きがある。 参院選だともっと酷く、議員数一人当たりの有権者を割り出すと神奈川選挙区が 120万人を有するのに対して、鳥取選挙区に至っては24万4千人しかいないという、 実に5倍近くの格差が発生している。 これでは一人当たりの投票が国政に反映される割合として、都会の住人の方が より不利になってしまうという理屈である。 まあ、「それはごもっともだけど、俺の意見は違った」じゃなくて、確かに開きすぎの 格差はよくないんだけれども、同時に面積比のことも考えなければいけないと思う。 だいたい似たような地域に住んでいる人達というのは、利害関係がえてして 一致しがちなものなので、ありがたみのある政策というのも、必然的に似通ってくる。 そうかんがえると、純粋に人口と票の価値を一対一で対応させたら、人口の多い 大都市が、多くの議員を国会に送り込む事になり、都会に有利な政策しか 取られなくなってしまう。 「どうせ人が住んでないんだから、田舎なんてどうでもいいだろ」みたいな感覚が 当たり前になってしまうのはちょいと怖い。 日本の百万人オーバーの都市を人口合計すると2900万人近くと、それだけで 日本の人口の20%以上を占めてしまうのだが、その数に応じて議員を輩出されると 圧倒的に田舎に住んでいる人に不利になってしまう。 無論、民主主義ってえのは多数派の利害を最優先させるのが原則だから、 それでもいい、っていうのが本音なのかも知れないが、田舎にだって無視できない 人数の人が住んでいるのだから、そういう人達の配慮のためにも、ある程度の 票の価値の格差は仕方のないような気がするのだが。 そういう意見をあまり見かけないなあ。 |
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posted at 2009/08/21 22:11:44
lastupdate at 2009/08/21 22:17:33 »category : 日記 【修正】 |
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