ラストインプレッション


 
206S16 ラストインプレッション

 3年と4ヶ月、短い間だったが、206S16は本当にいい車だった。
まず、デザインが良かった。人によって好き嫌いはあると思うが、流麗で、筋肉質で、躍動感があった。遠目で見て、満足できる車だった。

 また、3ドアなので後部座席へのアクセスは悪かったものの、実家の家族みたいな小柄な人間達ならばちゃんと5人フル乗車する事ができた。
 友人達とも3、4人くらいで旅行もしたが、トランスポーターとしての役割も十分果たした。

 また、荷物も載った。後部座席に人が乗らなければ、押し倒して荷室を広げ、かなり大きな荷物まで運ぶ事ができた。ふとんとか、組み立て式の家具とか。

 人や荷物をたくさん乗せても、鈍重になる事がない。1080kgの軽量ボディに、2リッターという大きめのエンジン搭載である。加速が鈍る事はなく、ストレスもほとんどなかった。ブレーキはさすがに人や荷物の分、効きが悪くなったけど。

 また、パワー十二分なので、ペースを上げてスポーティに走らせる事もできた。自分はあまり走り屋というタイプではないが、その気になれば十分な速さを備えた車であった。

 小柄で、欧州車にしては回転半径も4.9mととり回しがよく、駐車の際にも小道への乗り入れにも融通が利いた。

 また、欧州車にしては驚異的にエアコンの効きが良く、四季を問わず快適なドライブを行う事ができた。
 
また、3年4ヶ月、トラブルと言えばバッテリー上がりくらいのもの。消耗品代は結構高かったが、故障に悩まされる事は全くなかった。

総じて評価すれば、素晴らしい車だった。しかし、人気爆発のせいで、町で同車種とすれ違う機会が多すぎて多少うんざりしていた。それさえ無ければ、敢えて156に踏み切る事はなかったと思う。


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