大した事のない特集、第二弾!!(99.3)

  皆さんそろそろお忘れかと思うが、実は98年の年頭は長野でオリンピックが開催されていた。

  数少ない日本人のとったメダルの中で、スキーモーグル競技の金メダルがあった。この名前もそろそろお忘れかと思うが、取った人は里谷多英という女子大生である。

  この人、気の毒に、表彰台での振る舞いが話題になって、一部のマスコミからバッシングの対象となった。国歌演奏の時に帽子を取らなかったとか、渡されたシャンパンをラッパ飲みしたとか、その理由は誠に他愛のないものだった。しかし、深刻な
問題はこの後、その夜のフジテレビの「プロ野球ニュース」に出演したときに起こったのだ。

  里谷嬢本人、同競技にて8位入賞の上村愛子などがスタジオに呼ばれ、木佐アナウンサーよりインタビューを受けている時である。表彰台の様子のビデオテープが流れている時、木佐アナウンサーが里谷嬢に聞いた。

「表彰台の上で聞く「君が代」はどんな感じがしましたか?」

里谷嬢は一瞬困ったような表情を浮かべ、ぼそりと答えた。

「あまり・・・知らないんです。・・・・・だけど・・いい曲だと思いました。」

  驚天動地である。テレビの前で、上村愛子のルックスだけに注目していた自分も、否応無しに里谷嬢の顔を注視せざるをえなかった。

  後のマスコミのバッシングの中で、”里谷は表彰台で「君が代」を歌っていなかった。”という内容のものがあったが、それは仕方のない事なのだ。知らないのでは歌いようがない。

  それにしてもだ。里谷嬢は現在大学生であるが、その前には小、中、高と普通の進学経路をたどってきているはずだ。いずれも入学式、卒業式などのセレモニーがあり、その中で「君が代」を何度も聞かされているはずではないか。それとも、何か。彼女はアンチ日の丸、アンチ君が代の気運が強い広島、長崎、沖縄の生まれであるのか。否、スキーの本場、北海道の生まれである。

  思想的なスタンスから、「君が代」を否定する向きもあるだろう。それはそれで見識であり、尊重される必要性もあろう。しかし、この場合の里谷嬢の場合はそれ以前の問題だ。なんたって”知らない。”のだから。

  日教組の「日の丸」「君が代」排斥運動が功を奏した結果であろうか?里谷嬢は現代日本の教育の良心の賜物なのだろうか?

  彼女と自分は数歳の年齢差があり、恐らく小学校でも通学時期が重なっていた事はないと思われる。自分がそれぞれの学校を卒業した後、「君が代」すら覚える機会のない教育現場に変化してきているのであれば、「今の日本の教育ってどうなってるの?」と柄にもない不安を覚えてしまう。
 

PS.上村愛子、あの髪の毛の色はどーかねぇ・・・。

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