第2回私的ゲーム批評  


 今回は自分がプレイしたゲームの中で、ちゃんとプレイすれば万人が面白いと思うであろうベスト3を取り上げる。
 

 3位 ダービースタリオンシリーズ(スーパーファミコン、PS)


 一般的に競馬に興味のない御仁には敬遠されがちなゲームであるが、ゲームとしての完成度が高くなければ低年齢層にまで人気の出ようはずがない。小学生までに競走馬の配合理論を覚えさせるだけ、熱中できる面白さを十分に備えているから、数ある競馬ゲームの中でもぬきんでた人気を誇るのだ。競馬ゲームだから敬遠するという理由は少なくともダビスタの前では成立しない。「馬なんか育てて何が楽しいの?」という意見は、正しくダビスタ未経験者の妄言に過ぎない。競馬云々の前に、ゲームとしての出来の良さを評価すべき。抜群の面白さで非常に中毒性が高い見事なTVゲームである。ゲーム好きを自任する人間なら偏見を捨て、是非プレイすべきだろう。

 ただ、ブリーダーズカップの存在で、自分の育てた馬がどの程度全国レベルに通用するのか、すぐに解ってしまうのが欠点だ。本来はこのゲームの美点なのだが、自分が手塩にかけて育てた最強馬が全国大会レベルの馬に軽々と粉砕されると、いささか悲しくなる。

「じゃあ全国レベルの強豪馬のパスワードなんぞ入力しなければいいのに。」と言われる向きもあるかと思うが、パスワードが雑誌に載ってりゃ打ち込んで比べたくなるのが人情だろうっつーの。だいたいサラリーマンプレイヤーが、ゲーム解析を生業にしている連中に勝てるわきゃねーだろが!!そいつら曰く「ダビスタのコツはひたすら忍耐。」馬鹿野郎!!なにが悲しゅーてゲームにまで忍耐を持ち込まないかんのじゃボケ!こちとら忍耐なんざ会社勤めの日常生活でとっくにSOLD OUTしとんのじゃ! はあ、はあ。あれ?
 

 2位 天下統一(PC9801、PC8801、メガドライブ)


 天下統一は、戦国と言えば光栄のゲームが主流であった当時の風潮に一石を投じた作品であり、初めて城郭と街道といった概念をゲームに持ち込んだ革新的なものだった。それまでの光栄のゲームは一国一城を基本としており、一つの城を陥落させれば、尾張、備前といった一国単位での領土入手が可能であった。しかし、実際の戦国期には一国の中に沢山の城郭や砦が乱立しており、光栄のシステムで戦国期の日本を表現するには限界があった。そこで天下統一は、一つの国の中に複数の城郭を置いてそれを街道で結び、全ての城を陥落させてからでなければその土地を入手したことにはならないようにした。近隣の城を切り取って、自領が徐々に拡大していく様は戦国大名としての成長をよく表現しており興奮させられた。領土が100万石を突破して、音楽が変化した時は本当に感動したものだ。シンプルな合戦、攻城システムもよく考えられており、飽きることがなかった。一つ一つの作業が楽しく、非常に面白いゲームだった。歴史に詳しくない御仁でも、天下統一をプレイすれば、そのゲームとしての面白さを十分に堪能できるはずである。完成度が高く、非常に中毒性が高い良いゲームだった。

 現在ウィンドウズ版で発売されている「天下統一」は、実はPC9801版の「天下統一2」であって、本当の「天下統一」ではないのである。自分がお勧めするのは、この旧「天下統一」であって、現行のものではない事をお断りしておく。

 では、現行の新「天下統一」(以下、2。)が旧「天下統一」(以下、1)に何故及ばないか、2の欠点を列挙していく。

 まず、兵農分離パラメータの存在が挙げられる。2の方で新設されたもので、各大名がどの程度兵農分離を押し進めているかの目安になる。分離のパーセンテージが低い大名では農繁期の春と夏に戦争を起こすと、秋の収穫に著しい被害を受けることになる。その為、戦争を起こすタイミングが慎重になりがちで、出兵は秋冬を待って行うことになり速戦即決がしにくい。

 次に、各武将に振り分けられる兵士の割合が、2になってから均等化されてしまったので、優秀な武将一人だけに大量の兵士を集中して預ける事が出来なくなった。このことにより、優秀な武将を前面に配置して強引に敵陣の突破を図る戦術が使いづらくなった。

 さらに、2の方が城郭が堅牢なため、せっかく合戦に勝って城攻めに移っても、なかなか敵の拠点を落城させる事が難しい。

 上記の点は、2になって、より戦国大名の足跡を緻密にシミュレートしようという目的で追加されたものばかりであり、一概に欠点とは言い切れない。しかし、前作にあったようなスピーディな進行とダイナミズムに富んだ展開が失われてしまい、結果的にゲームとしての面白味が減少している。1は、いかに早く攻めるか、という電撃戦の妙味があったのだ。シミュレーションとしては2の方が完成度は高いが、ゲームとしては1の方が面白かったと思う。

 

 1位 アトラスシリーズ(PC9801、スーパーファミコン、PS)


 もう、中毒型ゲームの典型。自分はPC98版の「アトラス」、スーファミ版の「アトラス」、PS版の「ネオアトラス」を所有しているが、「ゲームをプレイする」事自体がここまで面白いゲームって他にないんじゃないか?

 自分はポルトガルの大商人となって、各々の提督を雇って大航海時代の海を探索させていく訳だけれども、プレイする度に地形とイベントが変化して全く飽きさせない。同じ大航海時代を取り上げたゲームが光栄にもあったけど、ゲームとしての格が全然違うね。光栄のゲームも決して悪い出来ではないだけに「アトラス」の偉大さが光る。

 自分は結局世界地図を完成させていないし、イヴラークの骨や聖牛のイベントなどを解いていないので、ゲームをコンプリートさせてはいないのだけれど、それでもプレイ時間を合計すると膨大な時間になるはず。だいたい、解かなきゃ面白味を感じないゲームっていったい何なのかね? ゲームとはプレイの最中にプレイヤーを楽しませる事が第一でしょう。コンプリート偏重主義っていうのは好かんねぇ。その点、この「アトラス」は全く問題なし。素晴らしい出来映えだ。

 中断、再開はあるものの、9年間プレイしてまだ飽きないんだから、抜群に面白いのよ。やっぱり。内陸探検の「アトラス2」だけ未だプレイしてないので、アートディンクさん、PSで「ネオアトラス2」を是非出してくれ〜。

 
 

 上記三本は、真の意味で上質なエンターテイメントソフト。プレイヤーを選ばず、ゲームの本質が面白い。食わず嫌いさえしなければ、万人が面白味を感じることが出来ると思う。
 

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