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Live at DUG
Last Update:02/27(日) 21:54

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リーダーBarry Harris
リーダー楽器ピアノ
形態トリオ
場所国内
レーベル日本クラウン
録音年代90年代
メンバー稲葉国光(b)  渡辺文男(ds)
曲目@Luminescence ASomebody loves me BNo name blues COblivion DIt could happen to you ECherokee FOn green dolphin street GI got rhythm〜Rhythmaning HEast of the sun INascimento
解説者なおき
★購入・試聴はこちら★Live at DUG
写真・画像など1053267788.jpg


 ▼Comment
バリーハリスというピアニストを小説家に例えるならば、ひとつひとつ丁寧に言葉を選んで、それらを積み重ねながらじっくりストーリーを練っていく、そんな職人タイプの小説家でしょう。インスピレーション一本でやっていく天才タイプの作家でもなければ、派手なストーリー展開に頼る流行作家でもない。それぞれの言葉の持つ力を熟知し、それらを適切に吟味し、その味を引き出すことにひたむきに取り組んでいる。地味ではあるけれど本当の意味での実力・才能を持った小説家。彼の作り出す音楽は、僕にそういった印象を抱かせます。
自己リーダー作の“At the jazz workshop”やリー・モーガンの“The sidewinder”など、60年代の作品ももちろん良いのですが、90年代に入って発表されたハリスの作品群はどれも円熟味に溢れ、特に評価の高いものになっています。
この作品は、95年に新宿のライブハウスDUG(村上春樹の「ノルウェイの森」に登場することでも有名)で行われたライブを収録したもの。リラックスした雰囲気の中、スタンダードを中心に、彼の物静かで語りかけてくるようなフレーズの数々が、素晴らしい物語を紡いでいきます。ラストでハリスの代表曲Nascimentoが演奏され、会場全体が手拍子&大合唱で一体になる様子は本当に感動的。
知られざる名盤として、僕が皆様に是非オススメしたい一枚です。

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Pass:
Miniりすと v4.01