「JAZZギター最高の名盤は?」と訊かれて、Wes Montgomeryの“Full house”を挙げる方は結構いらっしゃるんではないでしょうか。僕もずっとそう思ってきました。この音源を聴くまでは。 1965年3月にパリで録音されたこの音源。当初は“Live in Paris 1965”という名前などでリリースされていましたが、90年頃に当時収録されなかったテイクなども追加して現在の“Twisted blues”という題名で再販されたようです。 Wesの演奏はどの時期のものを聴いても凄いと思います。ただ、ここに収録されているほどノリにノッて、絶好調なWesの作品というのは他になかなか無いのではないでしょうか。僕の個人的な感想としては、文句無しの名盤と謳われている“Full house”や“Smokin’ at the Half Note”以上ではないかと思います。 オクターブ奏法を駆使しまくり、手がつけられないほど自由自在に暴れまくるWesのギター。このテンションは尋常じゃありません。それに呼応するように、客の歓声も轟音の様に凄まじい。いかに会場が盛り上がっていたかが伝わってきます。「最高のライブは最高のミュージシャンと最高の客が一体となって作るもの」というのが僕の持論なのですが、まさにそれを絵に描いたようなライブだったのでしょう。サイドでは“Full house”のオリジナルメンバーJohnny Griffin(ts)とHarold Mabern(p)(ノリの良いMcCoy Tynerといった感じのピアニスト。ファンキーにコードで押しまくるスタイルが大好きです!!)の活躍が目立ちます。 @C辺りで、絶好調Wesの壮絶な演奏をじっくりご堪能下さい。またDで、曲に合の手を打つようにおどけて「Baby〜♪」と歌うWesは最高に粋です!! この作品は神戸を旅した際に立ち寄ったJAZZ喫茶JAMJAM(ここのHPでもお馴染みですね)でかかっていたもの。こんな素晴らしいものを教えてくださったマスター・イチロウさん、有難うございました!! Wes作品の素晴らしさ、奥深さを再認識させてくれるこのアルバム。ファンの方は特に必聴ですよ!!
|
|