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Another mind
Last Update:07/20(日) 19:54

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リーダーhiromi(上原ひろみ)
リーダー楽器ピアノ
形態トリオ
場所海外
レーベルTELARC
録音年代2000年以降
メンバーMitch Cohn,Anthony Jackson(b)Dave DiCenso,(ds)Jim Odgren(as)Dave Fiuczynski(g)
曲目@XYZ ADouble personality BSummer rain CJoy DOIOIOI ETruth and lies FDancado no paraiso GAnother mind HThe Tom and Jerry show
解説者なおき
写真・画像など1058698248.jpg


 ▼Comment
今回は「誰にでも聴き易いものを紹介」というこのレビューの趣旨からちょっと脱線して、濃い目のものをもってきてみました(笑)
“Another mind” この作品は1979年生まれのピアニスト、上原ひろみのデビュー作となります。印象を一言で表現するなら「プログレッシブJAZZ」といったところでしょう。JAZZ、Fusion、FUNK、Rock、ラテンからクラシック、現代音楽に至るまで、様々なジャンルの音楽を一つの入れ物に詰め込んで、それを無造作にひっくり返してちりばめたような彼女の音楽世界。純粋なJAZZの世界からは少々かけ離れてはいますが、彼女の演奏から伝わってくるスケールの大きさからは、間違いなく「本物」であるという手応えを感じます。
プログレッシブ・ロック史上に残る超名曲、Emerson Lake & Permerの“Tarkus”を髣髴とさせる@に始まり、8ビートのリズムが心地良いB、ラテンのFあたりが聴きどころ。変拍子の多用や大胆なリズムチェンジなど、全体的に曲の構成がかなりトリッキーで凝った作りとなっています。この辺りはバークリーで編曲やアレンジを中心に学んでいたという彼女の実力が遺憾なく発揮されている部分といえるでしょう。低音部をゴリゴリと弾きまくる左手と、全編を通して感じられる独特の深いグルーヴ感が非常に特徴的です。
以前にご紹介した山中千尋同様、上原ひろみもアメリカで認められ、いわば日本に逆輸入されたミュージシャン。こういった、本当の意味での実力派ミュージシャンが日本人に増えている事を、非常に嬉しく思います。

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Miniりすと v4.01