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Ugetsu
Last Update:07/22(火) 00:59

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リーダーArt Blakey
リーダー楽器ドラム
形態セクステット
場所海外
レーベルRiverside
録音年代60年代
メンバーWayne Shorter(ts)Freddie Hubbard(tp)Curtis Fuller(tb)Ceder Walton(p)Reggie Workman(b)
曲目@One by one AUgetsu BTime off CPing-Pong DI don't know what time it was EOn the Ginza FEva GThe high priest HThe theme
解説者なおき
写真・画像など1058107554.jpg


 ▼Comment
JAZZ史上に於いて、60年代前半のArt Blakey & Jazz messengersほど高い完成度を誇ったバンドが他にあったでしょうか?その質問に対しての僕の個人的な答えはNoです。いろいろご意見はあるかもしれませんが、やはりこの時期のMessengersはあらゆる意味でNo.1の存在であると僕は確信しています。
そんな時期の録音の中でも僕が最も気に入っているのが、この“UGETSU”(雨月)という作品です。特筆すべきは何と言っても音楽監督であるWayne Shorter(ts)の存在感。曲想やアレンジは現在聴いても充分斬新に響くもので、その後のMilesバンドやWeather reportへと続いていくShorterの音楽的世界観を表現した記念すべき出発点といえるでしょう。Milesバンド以降は非常に遠くを見据えた難解なアプローチが多いShorterの演奏ですが、この時期はどっしり地に足を着けながら遠くを目指すといった感じで、難解な方向に走ることなく、次の展開が予想できないような極めて個性的でスリリングなフレーズを次々と紡ぎ出していきます。ShorterをフィーチャーしたDは、特に素晴らしい出来となっています。
Shorterばかりでなく、艶やかで上品な音色ながらエネルギッシュなHubbard、モーダルなフレーズが見事なWalton、凄まじいドラミングで若手を煽りまくるリーダーBlakeyと、各人が非常に充実していた時期であることが演奏から自ずと窺えます。このアルバムは、曲名も日本にちなんだものが多く、なかなか興味深いところです。
Shorter(ts)−Hubbard(tp)−Fuller(tb) の三管(tpがLee Morganの場合もあり。個人的にはHubbardの方が好きですが…)の時期の演奏はどれも素晴らしいものばかり。ハードバップとモードが混在した、いかにもJAZZらしいJAZZが聴きたい方は是非このあたりをお試しください。

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Pass:
Miniりすと v4.01