『主は祈りにこたえて』
(ルカによる福音書7:1〜10)



 先週の礼拝では、主イエスに、「このような信仰はイスラエルにも見たことが無い」と評価された、異邦人である、百卒長(百人隊長)の物語から学びました(「ルカによる福音書」7:1〜10)。

この百卒長はどんな人だったのでしょうか。恐らくは、ヘロデ・アンティパスの国民軍の指導者であったようです。と同時に、ユダヤの人々の良き、信仰上の理解者でもあり、理解者である以上に信じていたのです。聖書は彼が
-ユダヤ人のために、会堂を建て皆の祈りの場所に差し出したと記しています。もうひとつ聖書が語っているのは、この百人隊長は、それらのことを誇らずひたすら神を頼りその前にへりくだっていたということです。当然誇ってしかるべきだと考えられるときにも、彼の姿勢は変わりませんでした。

 私たちもこの物語から教えられるところの多いものではないでしょうか。私は、これだけのことを教会にしたから、これほど聖書に精通している人は少ないから、とか、社会でも重きを置かれる存在だから、また反対に、私は何も出来ていないから、財力も無いから、信仰歴も無いから、といって小さくなっている方もいるかもしれません。このような価値観で教会にのぞんでいたのでは、恐らく主の評価も得られないでしょうし、何より平安ではないと思います。イエスは「このような信仰はイスラエルの中にも見たことが無い」とこの異邦人の軍人を高く評価されたのです。律法による行いを信仰のバロメーターとしていた人々には考えられなかったことかもしれません。

 自ら願いをかなえて頂くために主の前に進み出ることもせず、ただ「御言葉を下さい」といい、頼りにしていた、部下の癒されることを確信し、信じたのです。
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