美ら通信 号外 1998年10月発行

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 エコネット・美/忘れないでおきたいこと−マニフェストに代えて−

 会員になられた175名(10月1日現在)の方々、そして6月17日のエコツアー開始から現在までツアーに参加された300名の方々に深謝の気持ちを伝えつつ、エコネット・美のこころざし(コンセプト)を再度確認しお伝えします。次のステップへの踏み台を確かめる思いをこめて。

 米軍海上ヘリ基地建設NOの運動を名護市東海岸(旧久志村)の「二見以北10区の会」で中心を担ってきた会社設立の7人。きわめて閉鎖的なこの地域で、声をあげ実行してくることの大変さにおしつぶされそうになりながら、「反対から対案づくり、そして実践」へとつきすすんできて130日がたちました。その間に、作業、ガイド、ミーティング、スケジュール調整、船の整備、案内書作りなどほっとする間もない目まぐるしい日々でした。次々に生じてくる初めての体験にとまどいつつ、どこかに「ナンクル、ナイルスル」(なんとかなるよ)の気持ちを持たなくてはとてもやれるものではありませんでした。ツアーの時間を間違えて、お叱りを受けたり、スケジュール表のわかりにくさに、苦言をいただいたりしながら、とにもかくにもここまでこぎつけた、というのが実感です。

 今、冬場に向けての諸作業に追われながら、少しでも親身の苦言に報いるべく、初めての冬場への手探りを開始しているところです。9月の名護市市議会選挙を終え、11月の県知事選を横目でにらみながら、第3回公判までこぎつけた名護市民投票裁判原告団としての動きを加えながらの作業は、予想以上に厳しいものがありました。ツアー参加者の喜びと手紙が何よりの励ましで、それに支えられての130日であったとつくづく思います。イッペー、イッペー、ニヘーデービル、ほんとにそう思います。事務局でがんばってくれている無給の中野美加(7月に東京から沖縄に移住)と東恩納朝子に支えられた日々であったと言っても過言ではありません。そして、山原の海、山の美しさがひときわ心にしみた130日でもあったのです。そんなことをまずお伝えしておきます。

 夏には、裏表の区別がつかぬほど焼け焦げた7人も、少し普通になってきました。気がついたら冬場の入り口にさしかかり、「もっと情宣をしっかり!」という苦言にまともに向きあわねばならない時となってきました。冬場をどうしのぐのか、9月27日の会議はその事だけの論議となりました。もっともっといろんな事やれるのではないか、という思いがみんなの焦りの中にあります。じんぶん学校の冬場にむけた改修などがその焦りを重くさせています。その意味では、今がエコネット・美の第1回目の苦しみの時です。

 苦しいからこそ、もう一度原点を思い出して、自分たちの足場を確認しておくことが必要です。例えば、こんな未来形の疑問を想定しています。
1.ヘリ基地が海上であろうと陸上であろうとNOをどうエコネット・美としてかかわる のか。
2.ヘリ基地問題をとおして二分したこの地域にどうエコネット・美がかかわるのか。
3.この地域おこしの起爆剤としてのエコネット・美の動きを次にどう発展させていくか。
4.山原のエコツアー会社として、もっともっと、この地域を歴史的にも地理的にも知る必要があること。
5.沖縄全体の中でエコネット・美の動きをどう位置づけていくのか。
6.エコネット・美が集めた情報をどう発信していくのか。

 これら全ての疑問の根底にあるもの、それは、基地を持ってくることの出来ない地域おこしを自分たちで創ってみよう、という初発の思いです。沖縄もその例外ではない補助金体質と経済優先策のなかで、豊かさとは何なのか、楽しさとは何なのか、それを自分たちで問い、実践の中でつむぎ出してみようということなのです。「物質豊かさ」から脱却。そんな事がエコネット・美の根っこにあると感じています。それら全てを<実践>の荒野に投げ打ってとにかく一歩踏み出す、そんなことでもあるように思うのです。どろくさく、人柄のあふれた実践を通した、ゆるやかな連帯ということでもあると思います。自分たちを絶対視せず、異なるものとの出会いに対して新鮮でありうる、そんな体質を願っているのです。書いてみると、少し気恥ずかしいことではあるのですが、そんな思いを苦しみのたびに唱えてみること。私たちが、私たちのことを振り返るひとときです。

 エコネット・美は、「エコツアーガイド」という具体的な実践を通して、この地域をさまざまな角度から見てもらうことを求めているのですが、もう一歩踏み込んで言えば、ガイドというこの地域の<人間>に触れてもらうこと、それが大切だと思っています。言葉にならぬものを体中深く染み込ませたガイドという人間と、お客さんというまた別の言葉にならぬものをもった人間との交流の中にこそ、エコネット・美の活動の核があると。この地域を案内しながらそこで交わされる様々な人間と人間のやりとり。そのやりとりのバックにあるそれぞれの<風景>の交換。そこに、お互いにとっての触発、発見が芽生えるはずです。海に一緒に潜りながら、食事を一緒に作りながら、山道を歩きながら、自然をバックに交歓できるものを!そう思っています。

 さてさて、ゆるりと首を回して足元を見ると、もう大変。まだまだ冬場に向けてやることがいっぱい!今週の土曜日には、じんぶん学校の改修作業などなど。そんな中、添付のような「月例スケジュール」をたててみました。もちろん、この他に通常のエコツアー(「案内書」のとおり)も行っています。まだまだ至らぬ点だらけの素人会社ですが、精一杯自分たちの力を出し、明るく、楽しくやっていこうと思ってますので、どうぞ、よろしくお引き立て下さい。お待ちしております。

 沖縄県知事選が終わりました。まばゆい現実が露出してきました。チャー、スガヤー。ナンクルナリヤッサー。しぶとい山原。2周おくれの山原ではこれからが本番。そのしぶとさにまだ気づいている人は少ないようです。あわてんケーヨ。あわてんケーヨ。どちらさまもお元気で。(コ)


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