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ドクター・ヤンのお気に入りの本たち

星野 亮 「ザ・サード」シリーズ


ザ・サード I    蒼い瞳の 刀使い ソード・ダンサー
星野 亮
富士見ファンタジア文庫('99.01.25 初版)

    黄色い砂塵の中,漆黒の佩刀はいとうを手に少女 —— 火乃香ほのかは立ち尽くしていた。「ごう ! 」気合一閃,華麗なステップ,居合いの斬撃に巨大な自動歩兵が裂ける。「 刀使い ソード・ダンサー」,流麗なその光景を見て人々は呟く。辺境に生きる何でも屋の彼女は,砂漠で立ち往生していた美しい青年イクスを救う。禁断の地「はがねの谷」にむかいたいという彼の依頼を引き受けたとき,火乃香の壮大な冒険は始まっていた‥‥‥。
     砂に覆われた大地,文明の衰退を迎えた人類,人類の能力を遥かに超え,人間を支配する亜人種「ザ・サード」。混沌と崩壊の時代を舞台に,明るくのない少女が居合いを武器に世界の謎に挑む!
     第十回ファンタジア長編小説大賞準入選受賞作! ファンタジアの新境地を開くサイバー・ファンタジーついに登場!

ザ・サード_蒼い瞳の刀使い
ザ・サード_虚ろなる幻影の墓碑

ザ・サード II    虚ろなる幻影の 墓碑 グレイヴストーン
星野 亮
富士見ファンタジア文庫('99.06.25 初版)

    「 —— !
     火乃香ほのかは,息を呑んだ。眼前の美女の腕が消え,一瞬,出現する自動拳銃オートマティックの銃口。抜き撃ちクイックドロウが,暴漢のひたいをポイントする。その女の名は,パイフウといった。
     『超一流のプロなのは,わかる。けど職業はいったい??
     困惑が,少女の胸を襲う。
     今回,何でも屋 —— 火乃香ほのかのもとに,舞い込んだ依頼は,前人未踏の砂漠最奥部さいおうぶの調査。しかも,パイフウの同行により,事態は硝煙の匂いがたちこめる‥‥‥。
     亜人種「ザ・サードの」支配の下に,文明をかろうじて,保つ人類。苛酷な世界を火乃香が,いま風となって駆け抜ける。
     待望のアクション・ファンタジー・シリーズ第二弾ついに登場!!

ザ・サード III    還らざる魂の蜃気楼ミラージュ
星野 亮
富士見ファンタジア文庫('99.11.25 初版)

    ダンッ!
     両腕にザ・サードの一人,フィラ・マリークを抱きながら,火乃香ほのかは走り抜ける。暴走する自動歩兵の銃撃の火線を縫う。そして,窓から階下へ。
     「あら,あら……」
     頭上から降ってくる火乃香を見ながら,パイフウは,ぼそっとつぶやく。
     「穏やかに生きられない人ってたいへん」
     砂漠の辺境の街,エンポリウムで「なんでも屋」を営む少女,火乃香のもとを訪れたのは,ザ・サードの中でも最も高位に位置する人物,フィラ・マリークだった。予期せぬ市街戦の後,彼女が口にした依頼とは,破棄されたサードの施設に囚われたある人物の奪還 !?  絶好調アクション・ファンタジー第三弾登場!

ザ・サード_還らざる魂の蜃気楼
ザ・サード_天翔ける螺旋の乙女

ザ・サード IV    天翔ける螺旋の 乙女 フェアリイ
星野 亮
富士見ファンタジア文庫('00.03.25 初版)

    突然,砂がスリバチ状にくぼみ,転倒した少女はずるずると滑り落ちた。
     ざっ,ざっ,ざっ
     不気味な音ともに,黒い棒状の触手がミリィの周囲を瞬時に覆う。
     「ミリィ!
     火乃香ほのかは叫び,渾身の力ではしる。しかし,無情にも砂漠の生物は少女を飲み込み,砂の中へと消えていく。
     ひさしぶりの休暇をとって,「なんでも屋」火乃香ほのかは旧知の少女ミリィとともに,あてのない 砂漠行 デューン・ランへと訪れる。二人を待ち受けていたのは,時に残酷に,時に優しく生と死を包む砂漠。過酷な中に生きる命。そして,新たなる戦いへの序曲だった‥‥‥。絶好調,アクション・ファタジー第四弾,怒濤の新展開!

ザ・サード V    惑いの空の凶天使ハーフウイング
星野 亮
富士見ファンタジア文庫('00.10.15 初版)

     夜の砂漠。野営中の火乃香ほのかは,高速で接近する物体を感じ,空を見上げる。星明かりの下,舞い降りてきたのは,
    「"蒼い殺戮者ブルーブレイカー"‥‥‥?
     意外な訪問者が抱えていたのは,さらに意外なモノ・・ —— 翼を持ち,傷ついた少女しずくだった。かつて,敵でもあった機械知性体ブルーブレイカーは,火乃香に語る。
    「おまえ以外に,頼れるものがいない。もう一枚の翼ハーフウイングを預かってくれ」
     きな臭さを感じながら,仕方なくしずくを預かる火乃香。それは,エンポリウムを巻き込む,大きな騒乱の幕開けでしかなかった‥‥‥。絶好調バトル・アクション・ファンタジー第五弾!!

ザ・サード_惑いの空の凶天使
ザ・サード_いつか時が流れても

ザ・サード     いつか時が流れても
星野 亮
富士見ファンタジア文庫('01.03.25 初版)

     伏し目がちな少女が舞台に立ち,両手を広げる。伴奏するバンドもなく,その娘 —— マルガリータの声のみがホールに響いた瞬間。空気の色が変わった‥‥‥。
     辺境の砂漠でなんでも屋≠営む火乃香ほのかのもとに舞い込んだ依頼は,氷の天使≠フ異名を持つ歌手マルガリータの護衛の依頼だった。文字通り人の心を奪ってしまう歌い手に隠された秘密とは !? (「いつか時が流れても」より)
     月刊ドラゴンマガジンに掲載された幼少の頃から,駆け出し時代まで様々な時代の火乃香の短編に表題作の中編を加えた(オマケに火乃香母のエピソード付き!
     ザ・サード初の短編集!

ザ・サードØ    風花の舞う街で
星野 亮
富士見ファンタジア文庫('01.07.25 初版)

     白で統一された病室。そのベッドに横たわる少年に,男はたずねる。
     「俺はなんでも屋だ。エリオット,俺に依頼するのか?
     男の名はMJ エムジェイ。辺境で,最強にして最高とうたわれる,なんでも屋≠セ。迷い,逡巡しゅんじゅんする少年にMJ は軽く加えた。
    「十歳未満は無料だ」
    「でも,ぼくはもう十歳なんです」
     少年は困ったように応じる。
    「おまけしとくさ」
     MJ は傷のあるほおに微笑を刻み,決意する。暗殺者アサシン,白虎 —— パイフウを助けるため死地へ向かおうと‥‥‥。
     荒涼とした岩石砂漠の果て,山麓の街スノウ・フレイクズ≠舞台にパイフウ,MJ など<ザ・サード>の最重要人物たちが活躍するハード・アクション!

ザ・サードØ風花の舞う街で
ザ・サード_異界の森の夢追い人(上)

ザ・サード VI    異界の森の夢追い人プロメテウス(上)
星野 亮
富士見ファンタジア文庫('02.10.25 初版)

     覚醒した火乃香ほのかは,緑の洪水に眼を奪われた。膨大な湿気,熱気と匂い —— 空気の全てが肌にまとわりつく。
     エンポリウムにいた‥‥‥はず。誕生日をパイフウとミリィに祝って貰った‥‥‥はず。彼女の頭に,疑問が爆発する。
    「去レ‥‥‥ココカラ‥‥‥去レ」
    数瞬後。蒼い天宙眼に,警告が響いた。謎の閃光に包まれ,異界へと召喚される火乃香。愛刀もなく,ボギーもいない,そして正体不明の敵。はたして,彼女はこの窮地から脱出できるのか? サードの転換点となる,怒濤の第六弾!

ザ・サード VI     異界の森の夢追い人プロメテウス(下)
星野 亮
富士見ファンタジア文庫('03.01.25 初版)

     「火乃香」 ——!
     響く,耳慣れた声。
     火乃香ほのかは左手を伸ばした。飛来するそれを無意識につかむ。数々の闘いをくぐり抜けてきた。その相棒を。刹那。闇を裂く,銀の軌跡。
     エレクトラは,これまでにない圧倒的な気のほとばしりを感じ,頬を引きらせた。
     謎のフィールド —— ウロボロスに囚われた火乃香を救出するために,パイフウ・ボギー・浄眼機‥‥‥仲間たちは森に集い始める。火乃香の遺伝子をもとに調整された刺客エレクトラ,その裏に存在するプロメテウスと火乃香たちとの極限の闘い。その果てに待つものとは? サードの転換を物語る第六弾,驚愕の結末!

ザ・サード_異界の森の夢追い人(下)
ザ・サード_夜明けまで

ザ・サード     夜明けまで
星野 亮
富士見ファンタジア文庫('03.11.25 初版)

     遠くへ行きたいと思った。
     まだ見ぬ地平の向こうへ。
     新しい世界を見ること怖くもある。でも,嬉しくもある。そのためにこそ生まれてきたと,そう火乃香ほのかは思った。
     ある夜,機甲アリと火乃香の意識がシンクロする。巣別れのために必死に飛び立とうとする彼らを,外敵から護る火乃香。理由はない,ただ命のために。彼女の長く,短い一夜が過ぎていく。
    (「夜明けまで」より)
     MJ と火乃香の出会い。パイフウの孤独な闘い。火乃香のなにげない日常など —— 月刊ドラゴンマガジンに好評連載された短編に加えて,浄眼機と火乃香の出会いが描かれた書き下ろし中編を収録した短編集第二弾!

ザ・サード    黒髪のジャンヌ
星野 亮
富士見ファンタジア文庫('04.03.25 初版)

     あこがれていた。
     そうなりたいと思っていた。
     そして,いつか越えていきたいと。
     かけだしのなんでも屋・火乃香ほのかにとって男の背中はいつも偉大だった。常にトップであり続けるその男の名は —— MJ 。
     四つの季節の名を持つ街を訪れた火乃香。彼.女が天宙眼に感じた違和感は,ある闇の存在からの信号だった‥‥‥。
    (「さなぎ」より)
     闇に巣くう恐怖と闘う火乃香を描く中編に加えて,月刊ドラゴンマガジンに連載された浄眼機やノル・メイリンにスポットをあてた短編を収録。さらに,いままで謎とされてきたMJ チームの活躍を描く表題作を加えた短編集第三弾!

ザ・サード_黒髪のジャンヌ
ザ・サード_死すべき神々の荒野(上)

ザ・サード VII    死すべき神々の荒野ゲヘナ(上)
星野 亮
富士見ファンタジア文庫('04.10.25 初版)

     彼女は旅立つ決意をした。
     かつて殺したはずの男からの使者が訪れたから。いずれ,やってくるはずの暗黒。対峙しなければいけない相手だ。
     彼女に迷いはなかった。
     自分を完壁なる暗殺者に育てた,かつての師の名前は,ハデス。彼が目覚めたのだ。
     また殺しに行こう —— 。
     砂漠の涯を見つめて白虎は思った。
     エンポリウムから忽然と姿を消す,パイフウ。その背中を追いかけ 砂漠行 デューン・ランへ向かう火乃香ほのかとイクス。そして襲いくる暗殺者の群れ。肉体と肉体,血と血のぶつかりあいの最後に生き残るのは誰か?
     バトル・アクション・ファンタジー第七弾,上巻!

ザ・サード VII     死すべき神々の荒野ゲヘナ(下)
星野 亮
富士見ファンタジア文庫('05.01.25 初版)

     火乃香ほのかは空を見上げ,パイフウのことを思った。彼女との関係を。
     友達。ちょっと違う。
     先生。勝手に呼んでいるだけだ。
     仲間。一緒に組んでなにかやる間柄でもない。そう,簡単に言葉では語ることができない。
     だがパイフウはそこにいた・・・・・。確かにいたのだ。砂漠の果て。学校の保健室。多くの闘いを,ともに乗り越えてきた。
     だから,連れて帰ると誓ったのだ。
     舞台を石の街に移し,臼き虎と過去との闘いは,その激しさを増す。黒き天使,三刀の剣士,獣に近き男,あかき女。そして闇の中にうごめく王 —— ハデス。すべては, あの街 エンポリウムに帰るために!
     バトル・アクション・ファンタジー第七弾,下巻!

ザ・サード_死すべき神々の荒野(下)
ザ・サード_風のままに,歌のままに

ザ・サード     風のままに,歌のままに
星野 亮
富士見ファンタジア文庫('05.04.25 初版)

     少女は砂漠の夜に微睡まどろみながら,思っていた。自分が失ったもののことを。
     本当に大切なもの —— 歌。
     歌えるかなあ。わたしにも,もう一度,歌えるのかなあ‥‥‥と。
     少女の名はマルガリータ。
     あの火乃香ほのかというなんでも屋のようにまっすぐに進めればとリータは願った。
    (「風のままに,歌のままに」)
     歌うことを忘れた歌姫・マルガリータ。自らの信じる道を進む何でも屋・火乃香。MJ という仲間を見つけることができた機械知性体・ジャンヌ。それぞれの日々の営みが,闘いが,風のむこうで力強い鼓動を刻む。いのちの歌を —— 。
     ザ・サード短編集!

ザ・サード    今日の午後は
星野 亮
富士見ファンタジア文庫('05.10.25 初版)

     「え,風邪ひくんだ‥‥‥あの火乃香ほのかが」
     誰もが驚いてその青年に語りかける。イクスは静かに微笑を返した。
     久しぶりにエンポリウムに帰還した火乃香が風邪をひいたため,イクスは代わりの雑事を買ってでる。彼は街を巡るうちに,火乃香を中心とした,強い人々の心の繋がりを感じるのだが‥‥‥。
    (「今日の午後は」)
     ボギー,イクス,シズク‥‥‥火乃香の周りに集うさまざまな人々の未来と過去をきりとった物語たち。さらに,MJ と火乃香が再び「さなぎ」の謎に挑む,「蒼い瞳の 刀使い ソード・ダンサー」前日譚とも言える書き下ろし中編を加えた短編集!

ザ・サード_今日の午後は
ザ・サード_ただ,それだけのこと

ザ・サード     ただ,それだけのこと
星野 亮
富士見ファンタジア文庫('06.04.25 初版)

     「今回は長かったな,お嬢」
     少年が声をあげる。
     「まね」
     黒髪の少女,火乃香ほのかは軽く応じる。
     ひさしぶりに,エンポリウムに戻ってきた火乃香。なんでも屋として砂漠に生きる彼女にも,心のつながりを持つ人々が待つ場所があった‥‥‥。
     ジョーイ,ミリィ,メイリン,ノル,パイフウ。人々の日々の営みが積み重なり,それが思いとなり,未来となる。
    (「ただ,それだけのこと」)
     火乃香,MJ のドラマに,ハードSF短編「帰還」まで余すところなく収録。さらにパイフウをメインとした書き下ろ し中編を加えた短編集!

ザ・サード VIII    迷宮の街の忘れものゲシュペンスト
星野 亮
富士見ファンタジア文庫('08.01.25 初版)

     女は微睡まどろみの中にあった。
     呼んでいる。
     呼ばれている。
     だ・れ・が —— ?
     女の名は,パイフウ。それは傷を負い,微熱の中で見た幻なのか,それとも —— 。
     かつての師であり,育ての親であるハデスを再びほふった暗殺者は,石の街に逗留を続けていた。壮絶な闘いは,彼女に大きな身体の傷と,心の喪失を残した。
     しかし,その街の奥地で新たなる驚異が蠕動ぜんどうをはじめていた。頻発する奇妙な事件は,特異点ゆえのものなのか? それとも?
     渾身のフルボリュームで贈るサード・サーガ!

ザ・サード_迷宮の街の忘れもの
ザ・サード_青の記憶

ザ・サード     青の記憶
星野 亮
富士見ファンタジア文庫('09.12.25 初版)

     あちーっ‥‥‥
     エンポリウム・タウンで単調な作業を見守る火乃香ほのかは,なんとなく胸中でつぶやいた。たしかに暑い。暑いに決まっている。
     ある日の昼下がり, 砂漠行 デューン・ランを終え解放された火乃香のもとへ,爬中人リザードでハンターの女から奇妙な依頼が舞い込む。それは,「海を見にいくの」というもので‥‥‥。砂漠の向こうに彼女たちを待ち受ける海≠ニはなんなのか !?
     地表の大部分を砂漠が覆うこの惑星を舞台に,なんでも屋の少女・火乃香が再び躍動する !
     書き下ろしの表題作を含む『ザ・サード』短編集,改めて始動 !!

ザ・サード IX    竜谷の涯の旅人たちデューン・ランナー
星野 亮
富士見ファンタジア文庫('10.04.25 初版)

     「そろそろだね」
    砂上戦車の風防キヤノピ越しに空を眺め,少女はうん‥‥‥と伸びをする。
    なんでも屋の少女・火乃香ほのかは,仕事で砂漠行デューン・ランに出ていた。相棒は,金髪の青年・イクスと機械知性体のボギー。加えて,幼い兄妹・ティモシーとマリカが同行していた。目的は,霧の谷の向こうにあるリルロックに,兄妹を送り届けること!
    そんな旅の途中で,火乃香たちは一人の男と出会う。彼は,火乃香たちと同行しての谷越えを願い出るが‥‥。
    白い霧が厚くのしかかる峡谷を抜けて,火乃香は無事に兄妹を送り届けられるのか!? 長編『ザ・サード』装いを新たに登場!!

ザ・サード_竜谷の涯の旅人たち

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