歌う船 アン・マキャフリイ 酒匂真理子 訳 創元SF文庫 この世に生まれ出た彼女の頭脳は申し分ないものだった。ところが身体のほうは機械の助けなしには生きていけない状態だった。そこで〈中央諸世界〉は彼女を金属の殻の中に封じ込め,神経シナプスが宇宙船の維持と管理に従事する各種の機械装置を操作するように調節して,宇宙船の身体をあたえた。こうしてどんな複雑なコンピューターを積んだ船にも負けぬ,優秀なサイボーグ宇宙船が誕生した。それでも,嘆き,喜び,愛し,歌う,彼女はやっぱり女の子なのだ‥‥‥! 乙女の心とチタニウムの身体をもつサイボーグ宇宙船の活躍を描くオムニパス長編。 |
旅立つ船 アン・マキャフリイ & マーセデス・ラッキー 赤尾秀子 訳 創元SF文庫 『かわいそうな少女を生かしてやれる可能性はただひとつ, 殻人 プログラムにいれてやることです』 7歳のおしゃまな女の子ティアを突然襲った病は,容赦なく彼女を全身運動麻痺にまで追いこんだ。異星生物の病原菌がとりざたされるも原因は一向に解明されない。人並みはずれた能力と好奇心を合わせもつ少女は,頭脳船に生まれ変わりながらも,いつの日か自ら病因をつきとめようと決心した。相棒の乗組員を見つけ,いよいよティアの野心を秘めた探検が始まる。名作「歌う船」に続く長篇シリーズ,遂に登場 ! |
戦う都市(上)(下) アン・マキャフリイ & S・M・スターリング 嶋田洋一 訳 創元SF文庫
(上) 銀河系は外辺部,一つの宇宙ステーションがあった。ここを管理するのは人間の脳。シメオンという名の脳だ。ステーション内の異変なら自らの体に起こった変調のように察知する。近頃の彼はついてない。十数年来の相棒と別れ,代わりにやってきた女性 筋肉 とは反りが合わず悪戦苦闘の日々。おまけにステーション内の孤児をめぐって〈中央〉とトラブルを起こしてしまう。『養子縁組をした 殻人 なんて聞いたことありません ! 』 そこへ緊急事態発生。操縦もままならぬおんぼろ船がステーションめがけて突っ込んでくる ! 人口1万5千の都市は始まって以来の大ピンチ。シリーズ第3弾。 |
友なる船 アン・マキャフリイ & マーガレット・ポール 浅羽莢子 訳 創元SF文庫 優秀な成績で学業を終え,いよいよ今日が初飛行の船,ナンシア。なのに見送りもなければ,一緒に飛び立つ相棒さえも決まらない。不安で一杯の彼女に5人の若者が乗り込んできた。みなそろって新卒で, 華族 と呼ばれる良い家柄の出。これから新しい赴任先へ向かうのだという。ナンシアがほっとするのも束の間,5人の会話がどうも尋常ではない。それもそのはず,私利私欲に目がくらみ何やら悪だくみをしているやくざな連中だったのだから ! 聞き捨てならないことを耳にしたものの, 頭脳船 に盗み聞きはご法度。なんとかやつらの計画を阻止したいのだけれど……。シリーズ第4弾。 |
魔法の船 アン・マキャフリイ & ジョディ・リン・ナイ 嶋田洋一 訳 創元SF文庫 宇宙船キャリエルとその相棒ケフは,この道14年の異星探査チーム。「自分たちに勝るとも劣らぬ知的種族とのファーストコンタクト」を目指し,今日も前人未踏のその星に降り立った。そこで二入が見たものは……人類に似た四本指の農民,六本足の馬,はたまた透明な水の玉に入った蛙たち !? 一農民との接触に成功。彼らの素性がわかりかけたケフの足元に,突然熱線が降ってきた ! 農民言うところの「山からの罰」が下ったわけだ。嘘か誠か,ここは山の上に住む者,つまり魔術師連中の支配下にあるらしい。宇宙船は魔法と戦う ! シリーズ第5弾。 |
伝説の船 アン・マキャフリィ原案 ジョディ・リン・ナイ著 嶋田洋一 訳 創元SF文庫 オズラン星に住む両棲類種族から,宇宙船キャリエルと相棒ケフに宛てて,母星への移送依頼が舞いこんだ。水をたたえた透明な玉に入った知的種族は,同チームによって発見され,"玉蛙"として注目を集める存在である。千年ぶりに本来の故郷へ戻った蛙たちは,そこで気がかりな事実を耳にした。この五十年,宇宙計画はとどこおり,植民地からの連絡が途絶えているという。それには何か,伝説とされる船が関わっている? かつて同じ場所で大事故を経験したキャリエルは古傷をこらえ,真相究明に乗り出す ! 『魔法の船』につづく,シリーズ第6弾。 |
復讐の船 アン・マキャフリィ原案 S・M・スターリング著 嶋田洋一 訳 創元SF文庫 宇宙基地であり,そのうえ父親となったことで有名なシメオンは,人間の脳を搭載したステーション。かつて宇宙海賊の攻撃を受けたとき,防衛戦の切り札として活躍したのがもと浮浪児で彼の養子, ジョートなる少女だった。今や商業船の船長として堅実な道を歩む彼女だが,海賊に誘拐された指導者奪回のためと〈保安局〉から呼び出される――しかも密売人の巣窟を探るスパイ役だって? 気づいたときには不法侵入その他で罰金の嵐。自船にさえ没収の危機が迫っていた… 『戦う都市』につづく,シリーズ第7弾。 |